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魔鋼騎戦記フェアリア  作者: さば・ノーブ
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第7章 永遠に紡がれる物語 Together Forever EP2The heart that hauled in手繰り寄せる心の行方 Part2

挿絵(By みてみん)


成宮りん 様から記念イラストを賜りました。

ここに感謝の意を表し奉ります・・・・


成宮りん 様のマイページ↓


https://mypage.syosetu.com/858748/



魔砲少女チアキは、魔鋼ヘリに乗せられて向いました。


祖国でもあるフェアリアが派遣した艦隊へと。

それが何を意味しているのかを知らされるのはまだ先の事・・・

空に現れた<神軍>要塞戦艦。


艦隊同士の決戦の幕が開いた・・・



「主砲魔鋼弾装填良し!砲撃準備よし!」


「各艦隊砲雷撃戦用意よろし!」


<扶桑>の艦橋で各艦隊へと命令が下される。


「砲撃始め!各艦隊は中央の敵に集中射撃を敢行せよ!」


源田司令長官が砲術参謀の命令を手を挙げ、黙って認める。


「砲撃始め!撃ち方始めっ!!」


各艦の艦長が砲撃命令を下す。


戦艦の主砲が射程距離に捉えた敵に向かって火を噴く。

蒼き魔砲の弾が空中へと放たれ、続いて重巡洋艦の21センチ砲が届く距離に浮かぶ水上艦へと放たれた。


空を焦がす砲撃戦。

海上に立ち上る水柱。


双方の艦隊が雌雄を決する戦いへと突入した・・・頃。





「始まったわよ、ユピテルの親爺」


神の神殿に居残っている女神が教えた。


「あれ程の艦隊を造れるなんて・・・甘く見たんじゃないの?」


振り返りモニターへと嫌味を言ったが。


「「どれだけの艦隊を以てしても。

  この神の島には辿り着く事は出来ぬ・・・解っておろう?」」


モニターに浮かぶ影が嘲た。


「だけどさぁ、艦隊戦では敗色濃厚じゃないの?」


今迄観て来た艦隊戦で、これ程の規模での戦闘は生顕しょうきした事などなかった。

それはこれまでの人類には在り得べからぬ艦隊規模。

それに今迄の艦体とは明らかに違う物と観えた。


神々が宿る艦隊は人類の艦隊に圧され、悉く打ち破られていく。


「神だとて・・・機械の恩恵を受けられなければ・・・

 唯の物質だと証明したような物ね・・・」


モニターに映る戦況を見据えてミハエルが影たるユピテルに向けて嫌味を言った。


「「ふふふっ、まぁ観ておればよい。

  人類がどれだけ艦隊を備えようと、我が神軍の前では無駄な足掻きだという事を」」


ユピテルが言う意味に、ミハエルは幾許かの憂いを募らせる。


大魔王サタンは発動させる気なんだろうか?

 人類殲滅の兵器を発動させられる引き金を・・・もう手にしたというのだろうか?>


ミハルを貶めて太陽神のエンブレムから取り出したというのだろうかと思ってしまうが。


「「まだ神の手にはこれが残されているのだよミハリュー。

  殲滅要塞の中でも飛びぬけて強力な破壊力を備えたこのふねが」」


影がもう一つのモニターに映った物を観て笑う。

そこに映されていたのは・・・


「あれは?!こんな艦が?これ程の物をいつの間に?」


ミハエルが驚愕の面持ちで見詰めた。


「「我が神の手に因ってのみ造る事の出来る巨大艦。

  神の力を元に造る事が出来る魔法の戦闘艦・・・ジェノサイドだ」」


モニターに映る巨大戦艦・・・ミハエルが声を呑んだのも圧倒されたからだった。



神の神殿・・・

神が住まう処・・・


その前端部が崩れ去り地表を割って現れ出る巨大な戦艦。

黒い艦体に取り付けられた無数の砲台・・・発射管。

主砲らしき大きな砲台は全部で8基あり、そのどれもが前部に集中して配置されている。

つまり後退する事など考えても居ない証明。


その巨大な戦艦が地表を割り、空へと浮かび上がる。


「「往くが良い<ジェノサイド>よ。歯向かう人類に死を与えるのだ!」」


影が言い放つ言葉は、もはや神としての存在すらも危ぶむ声だった。





___________________





主力艦隊から北西へ凡そ400里・・・



「おいチアキ、まだ見えんか?」


前席で操縦桿を操るリン中尉が声を掛ける。


「はい・・・まだ。この辺りには居ないようですね」


海上を双眼鏡で見廻し、味方艦隊の発見を急いでいた。


「後、どれくらい保てそうですか中尉。燃料が底を尽くまで?」


航続距離限度まで飛んで、目的地点に到達したが。


「そうだなぁアト30分って処かなぁ?」


艦隊の影すら見えず、捜索を続けていたのだった。

魔鋼ヘリといえども、燃料の搭載限度がある。

航続距離を伸ばす増槽を積んで来たが、満載していた内蔵燃料が途中で無くなり投棄していた。


「後30分ですかぁ・・・こりゃ水泳大会を覚悟しなきゃダメですかねぇ?」


チアキがしょげながらも覚悟を決めたように呟いた。



2人が海上に居る筈の艦隊に注意を払っていた時。

上空の雲に隠れている者が見張っていた・・・



「おい・・・何か嫌な気がしないか?」


「はい・・・私もさっきから誰かに見詰められているようなきがしています」


二人の魔砲師が感じ取っていた・・・何者かの視線を。

リンが空戦の定番、後上方に敵が潜んでいないかを確認した・・・


「リンさんっ!敵機直上ッ急降下!!」


挿絵(By みてみん)



振り仰いで確認する前に、リンの右手がステックを倒し急旋回を掛ける。


((シュン シュン シュン))


そのまま飛んでいたら命中弾を喰らっていたであろう。

紅い曳光弾が飛び抜けて行った後、黒い機体がすり抜けていった。


「リン中尉?!応戦しますか?」


「当たり前だ!黙ってヤラレル訳にはいかんだろ!」


リンが武装の解除ボタンを押し付け、全部に装備されている機首機関砲の電源を入れる。

機首に一門装備された20ミリ機関砲が初弾を装填され発射可能となった。


「チアキは他に敵がいないか確認していろ!」


後部座席に陣取るチアキに命じ、襲い掛かって来た敵機へと機首を向け直す。


「いいか!こっちが一機だと知っているのなら、敵機は波状攻撃を掛けて来るぞ!

 敵機が編隊を組んでいたのなら先ずは初めの一機が攻撃し、

 墜とせなかったら他の一機が襲い掛かる・・・連携攻撃を掛けて来るぞ!

 空戦は見張りが重要なんだ!先に見つけた方が絶対有利となるんだ!」


リンが言ったのは空戦の基本。

敵機にはレーダーが備えられていたに違いない。

先に発見し、雲を隠れ蓑にし接近したのだろう。

敵機が唯の一機だけで行動していたとは思えない。

索敵機なら空戦など試みる筈は無いのだから。


「でも、こんな所になぜ敵機がいたんでしょう?

 この辺りに味方の艦隊がいるのでしょうかね?」


自分達が途方に暮れ、探しあぐねていたフェアリア艦隊がこの辺りにいるのは間違いなさそうだった。


「チアキ今は空戦にだけ集中するんだ!

 他の敵機は見当たらないのか?!」


前方の敵機から視線を逸らさず、後部座席に陣取ったチアキ少尉を促した。

後方も、側面もいない・・・では上は?


順に確認していったチアキの瞳に、ソレが映った。


「敵機再び直上!3機が逆落としに降ってきます!」


3機もが一度に突っ込んで来るとは思いもよらない。

間違えば味方撃ちともなり、下手な空中機動をすれば衝突もあり得るというのに。


「よしっ、敵は都合4機だな!

 これより空戦に入る!舌を噛まない様に注意しろよ!」


高機動の敵機に対し、いくら魔鋼機械を搭載し戦闘能力が上がったとはいえヘリコプターである。

空戦など思いもよらない・・・だと、思うのだが操縦者は意外に冷静だった。


「まぁ、私もこの機体で空戦するなんて思っちゃいなかったさ。

 いざとなったら、脱出して本来の姿で闘うさ!」


後部座席の後輩魔砲師たるチアキに向かって笑い掛ける程の余裕を見せている。


「はぁ・・・まぁそうですけど・・・」


横転させて射線を交わす機体の中で二人の魔砲師はそのタイミングを計っていた・・・が。


((ドッ ドドッドッ))


連射音が機体を包んだ。




「どうやら、あれは人が操っている飛行機械のようやな」


緑の魔法衣を靡かせた娘がマイクに向かって話しかけた。


「そのようですね、3尉」


下方で空戦を始めた5機を見詰めて、戦闘が4対1である事を確認した。


「それじゃあ助けに行くわ!ついて来てやマモル君」


電探が捕らえた敵機来襲情報に、飛び上がれる二人だけが迎撃にでたのだが。

出くわしたのは味方の飛行機械と空戦中の敵機編隊。


間違いなく敵と判断できる黒い機体を狙い、上空からの介入を図るホマレとマモルだった。


ローターを回転させるヘリに3機が躍りかかる。

だが、そのまた後方に付けた者の存在を検知した敵機が機首を引き上げようとした時。


((ドッ ドドッドッ))


ホマレの魔鋼機銃が吠えた。


一撃で火を噴かせると、逃げ去る敵機に追い縋り。


「逃がさへんで!」


残った編隊3機を相手に空戦を挑んで行った。


「あ~あっ、何も全機撃墜しなくても追い散らすだけでいいのに」


マモルはため息混ざりに呟くと、空戦を辞めたヘリへと近寄る。

複座へりがマモルを認めたのか旋回を辞めて、水平飛行へと戻った。


「おーいっ、もう大丈夫ですよ!」


聴こえているのかも判らない相手に、手を口に当てる仕草で呼びかけるマモル。

前席に座る赤毛の操縦者が風防越しに笑い掛けていた。


「えっ?!もしかして・・・リンさんじゃないですか?」


マモルの記憶にオスマンで解れた女の人の顔が過る。


「って?!後席に居るのは<チマキ>?!」


後席では、自分の部下でもあった戦車兵が手を振りながらこちらに笑い掛けている。

思わず徒名あだなで呼んでしまう、懐かしい少女を。

オスマン皇国で共に闘った少女達の笑顔がそこにあった。

眼を疑い、擦ってもう一度見つめると。


「本当に二人なんだ?!どうしてこんな所を飛んでいるんだろう?」


もっと近づこうとしたマモルに手先信号をリンが送って来る。


<なになに?僕達の艦隊へ・・・連れて行けって?>


リンが機体を指差し、バッテンマークを作る。


<なるほど・・・機体がもう駄目なんだな・・・了解っと>


信号を読み取ったマモルが頷きながら着いて来てとヘリの前方に陣取り艦隊へと誘導し始めた。

後続するヘリを確認したマモルが考える。


<二人は何の用事で現れたんだろう?

 二人が来た訳とは何を意味しているんだろう?>


この時、マモルの頭には懐かしい二人の顔しか思い描けてはいなかった。


二人が一緒に現れた本当の意味を知るのはもう少し後の事だった。

チアキ達の窮地を救ったのはホマレ達フェアリア艦隊の魔砲師だった。

艦隊へと辿り着いたチアキが紹介されたのは?!


次回 EP2The heart that hauled in手繰り寄せる心の行方 Part3

君はその人達が乗っていた事に驚かされる・・・嘗ての上司が招いたというのか?


人類に残された時間は少ない 残り13日!!

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