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魔鋼騎戦記フェアリア  作者: さば・ノーブ
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第6章 終わる世界 EP10 End Of The World<終わる世界に>Part5

やってきたのはフェアリア艦隊!

やってきたのはミハルの弟。


闘うのは伝説の魔女と同じ・・・双璧の魔砲使い!!

フェアリアに伝わる伝説の魔女が持ったとされる聖なる槍。


魔砲の力を宿す槍が煌めいた。


「デバイン・シュート!」


槍が機銃に替わり、魔鋼弾を放つ。


((ドドドドッ))


猛烈な連射が群がる敵機目掛けて飛んで往き・・・


((バンバンバンッ))


悉く命中し火を噴かせた。

たった一人の魔砲師に因って、敵機の編隊が叩き墜とされていく。


「すげぇーっ、弟君。ミハルよりすげぇーっ?!」


観ていたホマレが感嘆の声をあげる。

マモルの射撃術と空戦能力に、今迄観て来た誰よりも優れていると感じて。


そのマモルがホマレに向かって何か言っているのが解る。


「うん?なんや?何を言いたいんや?」


遠すぎて何を言っているのか判らず、近づこうとした時。


「なんやてっ?!」


そのマモルが自分に向かって機銃を構えるのが観えた。

銃口を向けられたホマレが咄嗟に振り向いた先には。


((ドドドッ))


マモルの機銃弾がホマレのすぐ横をすり抜け・・・


((ババッ))


雲の切れ間から襲い掛かって来ていた敵機を撃ち抜いた。

あまりの射撃術にホマレの方が飛び上がらんばかりに驚く。


「嘘や・・・嘘やろ?どうやったら当てられるんや?

 ウチにも気が付かへんかった敵を見つけて・・・撃ち墜とすなんて!」


並みの魔砲師以上に力を持つホマレでも、とてもあの状況で射撃すれば当てられるとも思えなかった。


「ホンマ・・・ミハルみたいや。

 いんやぁー、ミハル以上かもしれへんな・・・」


驚きを隠せないホマレの元に、自分を助けた弟が近寄って来る。


「中島3尉!姉さんは何処に?ミハル姉はどこに居ますか?!」


開口一番に訊いてきたのは、姉を心配する弟の叫びだった。

ホマレには一番辛く、言い難い事でもあったのだが。


「弟君か・・・ミハルの事やろ?

 心配かけてすまんかったなぁ、もう直ぐ帰ってくるわ・・・多分」


正直に答えたつもりだった。

姉を心配してここまで来てくれた弟に、本当の事を言ったつもりだった。


「中島さんっ、姉さんは?今どこに居るのか解りますか?!」


蒼き瞳の弟が、ホマレを見詰めたまま訊いた。


「ど・・・何処って・・・それはやなぁ・・・」


眼を逸らしながらホマレは口籠った、あまりに辛い仕打ちになるだるうと思い。

問いかけて来た弟は、ホマレの態度に何もかも解っているかのように訊いた。


「中島さん、ミハル姉は。

 ミハル姉は敵の手に堕ちたんじゃないですか?

 敵の・・・暗黒大陸に連れ込まれてしまったんじゃないのですか?」


眼を見開き弟の顔を観た。

ミハルそっくりの弟の顔を・・・真剣な表情の男の子の顔を・・・






______________






暗黒大陸の中心部にある神の神殿。

そう呼ばれている巨大機械都市で・・・


「何とか救う手立てを考えなくっちゃ。

 このままではミハルが壊れてしまう・・・いいや、ミハルだけでなくリーンまでもが。

 二人共精神までも壊されてしまう・・・早く救い出さないと・・・」


いらいらと指令室内で考え事をしている間も。


「「ミハリュー様、殲滅の女神様!早く指令を下してください。

  敵艦隊の新手が我が方の艦隊と交戦中です。

  敵の中には未知の戦艦が含まれております」」


コンピューターがシツコク訊ねている。

名前を呼ばれるまで耳にも入っていなかったのか、我に返ったミハエルが振り仰ぐ。

モニターに映されているのは<薩摩>と2隻の生き残り。


「なんだ、たったの3隻ではないか。

 どこに新手の艦隊が居るのよ?さっさと映し出しなさい!」


命じられたコンピューターが海上をズームさせる。

遥か彼方に観えて来たのは、一隻の戦艦。

たった一隻の戦艦が艦隊なのかと呆れたミハリュー(ミハエル)が。


「なによ、一隻だけじゃないの!3隻が4隻になっただけじゃない!」


叱責をコンピューターに与えたが。


「「ミハリュー様、良くご覧くださいませ。

  彼の艦隊は巨大戦艦を含む数十隻の機動部隊です。如何致しましょう?」」


反対に良く見てくれとばかりに返された。


「なんだってぇ?」


ズームされた戦艦をよく見ると。

周りの海上に小舟が浮かんでいるのが解った。


「ありゃ?!本当だ・・・一杯いるわねぇ・・・」


戦艦と比べるのも馬鹿らしくなる小舟が映っているのが見て取れた。

更にミハエルが良く見ると、その小舟にも観える物にも砲塔が付いている。

しかも、雛壇式二段の前部砲塔群が・・・


「えっ?!あれって・・・巡洋艦クラスじゃないの・・・って、事は?」


気付いた時にコンピューターが補足する。


「「中央の戦艦はレーダー識別によると、全長400メートル級。

  速力は35ノット以上出しています・・・未知なる艦です」」


頭の中が瞬間真っ白になった。

人類が独力で造った戦艦とは俄かには思えない。

神にでも縋ったというのか?神の手で創られた神造戦艦しんぞうせんかん

新造戦艦しんぞうせんかんの中で、巨大過ぎる神が造りし戦艦とでもいうのか。


「あ・・・ありえない。人類がそんな戦艦を造れるなんて。

 しかも、たったの1年もかからずに?信じられない・・・」


見詰める巨大戦艦が主砲を放つ、こちらへと。

モニタリングしている筈の神軍戦艦に対し。


「まさか?モニタリングしている我が方との距離は?

 あの戦艦の主砲が届く距離なの?!」


挿絵(By みてみん)


信じられない光景に、コンピューターに回答を迫る。


「「距離5万メートル。こちらの射程距離外です」」


耳を疑う距離に、ミハリューの心が躍る。

神の軍に歯向かう人類の希望がやって来た事を喜んで。

人の味方をしようと決意を固めた女神ミハエルとして。


モニターに映る蒼き魔砲の弾が飛び来たり・・・


((ぶつっ))


画面がブラックアウトした。


「ふっ・・・ふふふっ!あははははっ!やるじゃないのっ人類ひと

 これだから面白いのよ、これだから希望は捨てられないのよね!

 あなたの言った通り、あなたが望んだ通りなのね!」


ミハエルの言葉が誰を指すのか、言わずもがな。

モニタリングしていた艦の代わりを務める者により、今一度モニターに画像が現れる。

巨大戦艦を写そうとズームしていく途中に、<薩摩>上空が映った。

航空攻撃を凌いだ<薩摩>上空に白い魔砲師の姿が映った。


「うん?ちょっと戻しなさい。ええ違うわ、空を映しなさい!

 あの魔砲師にズームするのよ!」


ミハエルは魔砲師に気が付いた。

短い蒼髪をした白い魔法衣姿の者に。


モニターがズームする。

蒼髪の少年へと。


「待てよ?あの顔・・・どこかで観た様な・・・あっ?!」


思わず声が零れた。

牢獄で観た顔に似た男の子に気が付いたから。


「あれは・・・ミハルの・・・弟?!確かマモルとか言ったっけ。

 あの子があそこに?それに魔法衣を着て空を飛んでいる?」


ズームされた顔から魔法衣に視線をずらした時、もう一つ気が付く。


「あ・・・あれは?あの石は?!

 あれはミハルが持っていた魔法石・・・私の魂も入っていた事のある魔法石」


マモルの右手に輝く蒼き石に気付き、


「もっと良く見せて!あの石をっ、魔法石を!」


ズームされた魔法石に描かれてある紋章に眼が停まる。


「ああ・・・そうか?!そうだったのね?!」


紋章は神の盾を現す。

蒼き魔法の石は、神の守護を司る力を秘めている。

神の守護・・・その意味がミハエルに伝わった。


「そう・・・あれこそが。

 あれこそが、あのの希望。

 弟こそが・・・新たなる希望だったのね・・・」


ミハエルの瞳に希望の光が宿った。


「そうだったのなら・・・早く解放しなくっちゃ。

 あの子が来てくれるのならば、闘う事も出来る!」


モニターから視線を変えるミハエルに対し、コンピューターが司令を求める。


「「ミハリュー様、如何なさいます?」」


問われたミハエルが適当に答え様と口を開きかけた時。


「「敵の弾はこちらから対処不能です。ミサイルであれば墜とせますが・・・

  魔鋼弾なれば通常の防御方法では防げません。

  まるでステルス機のように観えていても見えていないと同様ですから」」


コンピューターがどのような対処方法が良いのかを問いかけた。

観えていても観えていなくする・・・ステルス。

人の眼では観えていても、機械には判断不能とするモノ。


<そうか!相手は大魔王サタンなんだ。

 機械の頭と眼。それに耳だけしか持ってはいない。

 いくらどこにでも聞き耳をたてられ、監視モニターを配していても。

 そのモニターに映るものでしか判断できない・・・機械の機械たる弱点!>


光明を得た気になった。

これでミハルを救い出す事も可能だと考えた。


「よしっ!艦隊はそのまま交戦しておけ!被害に構わずにだ!」


コンピューターにそう命じたミハエルが、もう一言付け加える。


「それと、最下層のモニターにリンク出来るか?

 ユピテルのモニターにリンク出来ないか?どうだ?」


即座にコンピューターが回答する。


「「可能ですが。それが何か作戦に必要なのですか?」」


人間臭い回答に、ミハエルが笑う。


「ならば直ちにリンクし録画録音しておけ。

 それと・・・一つの防音部屋を用意しておけ!

 いいな!これは私、殲滅の女神ミハリューとしての命令だぞ!

 ユピテルが判らない様に内密に行うんだ!」


何かの知恵を得たミハエルが直属コンピューターに命令し、指令室から飛び出して行った。

強いっ!

強いぞ弟!

これなら勝てるかもしれんっ!

さぁ、早くミハルを助けに行くのだ!


で?ミハエルさん??

次回 終わる世界 EP10 End Of The World<終わる世界に>Part6

君は助け出そうと試みる・・・だが?!

ミハル絶体絶命、闇堕ちパート5

人類消滅まで あと  24日!

・・・ああ・・・そんな

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