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魔鋼騎戦記フェアリア  作者: さば・ノーブ
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第6章 終わる世界 Ep8 One They Call the Goddess<女神と呼ばれる者> Part5

待ちぼうけ・・・

待ちぼうけ・・・


ミハリューが来ると読んでいたミハルは空振りに終った?


作者注)今年の目標は・・・<<エロ可愛>>  ですっ?!


挿絵(By みてみん)

なははっ・・・

鋼色の魔法衣を纏ったジュンと二人の魔砲師が近づいて来る。


「なぁ、そろそろ諦めようや。交代の時間は当に過ぎてんで?」


太陽が傾いた中、ホマレが腕を頭の後ろで組んで訊いて来る。


「今日は現れへんかった・・・そういう事なんやろ?」


まだ未練があるというのか、ミハルは空を見詰めたまま動こうともしなかった。


「ほら、お腹減ったやろ?昼飯も食べんと飛んでるんやし・・・」


なんとかミハルを思い留まらせようと、ホマレが気を引こうと懸命に言う。


「ホマホマの言う通りだよミハルぅ、今日の処はいったん引き上げようよ?」


頭に載った龍の子も帰ろうと勧める。


「うん・・・伝わらなかったのかな?

 ミハリューに・・・届かなかったのかなぁ・・・」


残念そうなミハルが、やっとホマレに向き直ると。


「そないな事あらへんやろ?自信あるんやろミハルには。

 伝わったと確信があるから待ってるんやろ?」


ホマレは俯き加減になってしまったミハルの顔色を伺いながら言葉を選ぶ。


「相手にも都合があるんやし、こっちに併せて現れるとは限らへん。

 今日が駄目でも明日があるんやから・・・しょげんといてミハル」


あからさまに失望の色を濃くしたミハルを元気づかせようと肩に手を添える。


「うん・・・それもそうだね。

 自分の思う通りに事が運ぶなんて思い上がりだよね・・・

 解った、帰ろうホーさん。帰って自棄やけ食いしよう!」


「・・・・そこで自棄食いとは。ミハルらしいと言えばミハルらしいな!」


帰投する事に決めたミハルに、ホマレは一安心して微笑み返した。


「それじゃあ、ジュン達に申し送りして帰ろう」


小隊を率いて上がって来る魔砲師ジュンに手を振りながら、空元気を出すミハルにホマレは頷いた。






暗黒大陸にある神の神殿。


暗い室内に独りの女神が横たわっている。

悪夢でも観ているのか、うなされながら・・・


眠り続ける女神の周りには、何かの機械が作動していた。

機械は女神の意識に干渉しているかのように点滅を繰り返す。

女神に悪夢を与え続けるかのように・・・


「審判の女神バリフィス・・・

 元はフェアリア皇女リーン・・・だった娘。

 人間界に遣わしたクローン・・・」


モニターに影が映り込んでいる・・・ユピテルと名乗る人工知能が。


「そなたに埋め込まれたチップの中身・・・

 記憶デバイスをデザイアに転送したのは私なのだ。

 望んだのであろう?そなた自身が。

 デザイアに託す事を・・・そうする事で護ろうと試みたのであろう?」


デザイアと呼ばれるフェアリア皇女リーンは、意識の中でユピテルと対峙してた。

眠り続ける体の中で・・・意識だけは目覚めていた。


「そうよ!ミハルに託したのは私自身の想いからよ。

 そうする事であなた達の目論見が潰える筈だからよ!」


頭の中に直接話しかけてくる人工知能に言い返すリーン。


「ミハルはあなた達の企てを叩き潰してくれる!

 あの記憶をミハルが持っている限り最終兵器は発動しないんでしょ?」


リーンは人工知能が求めている物を託したのだと告げるが。

影は嘲笑うかのように揺らめき、


「確かにそなたの言う通り、人類殲滅兵器ケラウノスは作動しない。

 記憶デバイスがなければ・・・だが」


リーンの言葉を肯定したが。


「だが?・・・だが、なによ?」


意味深に言葉を切られたリーンが続く言葉を求める。


「記憶デバイスがあろうと無かろうと。

 ケラウノスは発動しない・・・あの娘を処理しないことには・・・な」


影が言った事はリーンには理解できなかった。


「あの娘・・・ミハルの事?!」


人工知能が言った娘がミハルを指す事だけは解るが。


「ミハルが?なぜあの子を処理する必要があるのよ?

 それに処理って・・・ミハルをどうする気なのよ?!」


愛する娘に危害を加える気なのかと、声を荒げるリーンに。


「ミハル?ああ、人間の娘でもあったな。

 私の言う娘とは、デザイアの事を指す。

 人間の中に降り立った神・・・デザイア。

 いいや・・・そうではないな。やはり人間と呼ぶのが正しいだろう。

 月に眠る人類の中から唯一人我を停めるべく降り立った敵・・・

 私の作動を停める為に地上へと降りた・・・本来の人類。

 神にも等しい力を持つ・・・いいや、あの娘は<希望デザイア>の子。

 その名はMマギIインターバルH(ハイA(エーアイRリンドバルU(アンインストール

 人類の存亡を賭けられた<希望>の子・・・ミハルという・・・女神だ」


ユピテルと名乗る人工知能が、自分を停止させる為に現れた娘の名を呼んだ。


「ミハルが?お前を停める為に遣わされた者だと?」


リーンは混乱する。

影が言った言葉を素直に理解できずに。


「そう・・・月の神々(ひと)が私を停止させようと送り込んで来たのだろう。

 月の裏側に居る何万もの人類を元の世界へと戻す為に。

 この地上を取り戻す為に・・・人類の手に」


自分が機械である事でさえも判らないリーンには、影のいう事の意味さえもが解りかねた。


「つまり、ミハルはお前を停めて人の世に戻す為に現れたのだと?

 人類を殲滅させない様に遣わされた者だというの?

 神託を受けし使徒だっていうのね?」


解りかねるリーンは影に問う。


「意味は似たようなものだが、細部は違う。

 ミハルはその名の通り機械を意味する・・・私を更生させる為の。

 インプットされたメモリーをアンインストールし、

 高次元のシステムをインストールさせる為のフォルダ・・・

 簡単に言えば私を新たなモノに生まれ変わらせるデバイスなのだ」


影はリーンに知らせた。

ミハルが持つ、本当の意味を・・・存在理由を。


「ミハル自体が・・・お前の敵?

 お前はミハルをどうしようと言うの?ミハルに何をする気なのよ?!」


愛する娘が持つ存在理由に、リーンは結論を求める。


「判り切った事。

 デザイアを捕らえ、抹殺すれば事は済む。

 月の神々(じんるい)は諦めよう、もはや人は二度と地球には居りたてぬと。

 私が作動している限り、人類は二度と過ちを繰り返せはしないということに」


影は言い切る。

人類は二度とこの地には降り立つ事は出来ないと。

降り立ったとしても消滅させられるだけだと。


「それがミハルに与えられた役目・・・

 お前を停める事が出来ないのならば、何度試みても同じ結末を迎えるのだと。

 そう言うのね、お前は?!」


リーンが眼を剥き影に問う。


「如何にも。

 すでに何千年間停められた事などない私を停めれる筈もないが。

 デザイアは破壊せねばならない、人類に一縷の望みを与えてはならない。

 私を造りしひとが与えたのは、人類の消滅を繰り返せとの設定。

 それを邪魔する者は排除するのみ・・・」


影は闇を振り撒くかのように嘲笑う。


「狂ってる・・・お前は間違っている!

 そんな設定は破棄するべきなのよ!」


抗うリーンは影に叫ぶ。


「そう・・・狂っていた。

 私を造ったひとは間違った設定を与えた。

 私を千年毎に作動するように設定したのは、間違いだったのだ。

 そして・・・人類が地球に降り立とうと考えた事も」


人工知能は嘲笑う。

人たる者の浅知恵を。

地上を破壊した人類が今一度地上へ戻ろうと図った事を・・・


「人類がこの地上へ帰れるのは、戦争を起こさぬ知恵を得てからだ。

 そうインプットしておきながら、今度は強制的に舞い戻ろうと試みている。

 浅はかだとは思わぬか?人は同じ轍を繰り返す動物に過ぎんのだ」


人工知能は言い切る。

人は未だ、神には為り切れておらぬと。


「そうまでして・・・人類を消滅させたいの?

 まるで・・・まるで悪魔じゃないの!」


リーンが抗う様に言った・・・時。


「そう・・・そなたは忘れたか?

 私の本当の名を・・・ケラウノスの本名を?」


「な・・・に?」


人工知能はその名をリーンに知らせる。


「忘れているのならば覚えておくが良い。

 私を造ったひとはこう呼んだという事を。

 私は・・・大魔王サタン・・・

 そう・・・大魔王(サタン・・・<無>を齎すものだ!」


大魔王は復活を遂げようとしていた。

リーンの前で嘲笑う人工知能サタンは、復活に必要な最期の獲物を捕らえんとしていたのだ。

 

とうとう。

と 言いますか。

MIHARUの由来が仇の口から?


リーンは告げられる言葉にどう想いを感じるのか?

次回もリーンメインです・・・・


次回 終わる世界 Ep8 One They Call the Goddess<女神と呼ばれる者> Part6

君は真実を知る事になる・・・この世界がミハルを必要にしている訳を?!

魔砲少女マギカガンナーガールMIHARU 漸くですね・・・

人類消滅まで ・・・ アト 39 日!

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