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魔鋼騎戦記フェアリア  作者: さば・ノーブ
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魔鋼騎戦記フェアリア第3章双璧の魔女Ep3破談Act16姉と弟との約束は

挿絵(By みてみん)


ミハル 「えっ?!マモル・・・わぁっ?!」


ラミル 「弟よ、覘くのなら堂々と観ると善い。姉弟なのだからな!」


そんな事があったのかどうか・・・? 


ミハルは還って来れた事に感謝する。

そして、やっと本当の再会を果たす事になる。

「と、取り敢えず着替え終わったから!」


真っ赤な顔のミハルと、何故かすっきりした顔のリーンが車内から出て来た。


「えらくごゆっくりだったな、リイン?」


ー・・・・ポッ


ミコトがリーンの中に居る聖王女に笑いかける。


「さて、今度はミハルの番だ。私は寝るから弟とゆっくり話すといいぞ?」


珍しく聖巫女が、気を使った。


「ミハル、私も皆と今後の話をしてるから・・・

 マモル君と感動の対面を・・・ね」


リーンに背を押されて、


「うん。ありがとうリーン」


気遣いに感謝する。


「ふふふっ。今度は・・・今夜はもーっと可愛がってあげるからね。

 まだまだ離れていた分を取り返してなんかいないんだから!」


不謹慎な事を言って、リーンが笑った。

更に紅くなったミハルが、下を向いて照れた。


「もうっ!リーンったらっ!」


そう言っても拒んでいないミハルに。


「じゃあ、気が済んだら皆の所へ来てね」


手を振って姉弟水入らずにしてくれた。


「うん。解った」


離れて行くリーンを見送ったミハルに、マモルが近寄り、


「ミハル姉。・・・おかえり・・・そしてありがとう」


「・・・マモル・・・」


笑いかける弟の顔を見上げる。


「姉さん・・・助けてくれてありがとう。

 これ・・・まだ言えてなかったから。

 幼女の姉さんには言ったけど・・・さ」


少し照れた弟を見上げるミハルの瞳から涙が溢れる。


「背・・・伸びたね・・・マモル」


「うん。一年ぶり位だもんね。姉さんこそずっと、大人になったね」


2人がお互いの顔を見詰めて声をつぐむ。


「・・・マ・・・マモル・・・と・・・跳び付いて・・・いい?」


「ミハル姉・・・ミ ハ ル 姉さん!」


姉弟の想いは、遂に果された。


自分より頭一つ分は背が伸びた弟に跳び付き、

一年前より逞しくなった腕に抱かれて、

ミハルは・・・泣いた。

マモルは自分の胸に飛び込んで来た、美しくなった姉にドキリとする。

一年前、軍に入る時には考えてもいなかった姉と弟の成長。


止まっていた二人の時間が再び動き出した。


「マモルっマモルっ、逢いたかった。約束を守りたかった。

 やっと逢えて話せた・・・嬉しいの!」


「ミハル姉。やっと僕の元へ帰って来たんだね。

 あの日の約束を守ってくれたんだ・・・ありがとう!」


マモルが姉を抱締める。


「うん、マモルも憶えてくれてたんだね。

 辛かった・・・苦しかった・・・でも。

 でも、今。約束を守ったから。

 帰れたから・・・マモルの元に!」


「お帰りミハル姉。ありがとう約束を果してくれて!」


マモルの頬を伝った涙が、ミハルの頬に落ちた。




_________________




「ミハル姉さん。これから僕達はどうすればいいんだろう?」


「うん・・・私達は本来この国の人間じゃないんだから。

 戦争さえ終われば、ヤポンに帰るべきだと・・・思う」


そうマモルに言ったミハルの胸に、リーンとの約束が棘の様に刺さる。


「そうかな、ミハル姉。

 本当にそう思っているのかい?

 本当はこの国に残りたいと思っているんだろ?」


マモルが何もかも知っているかのようにミハルに笑い掛けた。


「マモル・・・どうして・・・それを?」


不思議そうに見るミハルに右手を差し出して宝珠を翳し、


「ね?・・・こう言う事!」


苦笑いを浮かべて、全てミコトに聴いた事を教えた。


「ははは、全てバレてたんだ?」


ミハルも苦笑いして頷いた。


「じゃあ、2人でまた生きて行こう。この国で・・・さ」


マモルが姉の手を握って、


「リーン中尉も願っておられるし、それに・・・」


ミハルに言う。


「うん?それに?」


「それに・・・約束したんだろリーン中尉と。

 絶対離れないって。・・・女の子同志なのに・・・」


ニヤッと笑うマモル。


「う。・・・最期の言葉はなしっ!」


ミハルはマモルの言葉を否定しなかった。




「おっ。来たかマモル。ミハルも」


小隊員が集う中から、マクドナードが招く。


「感動の姉弟対面も終ったのか?」


ルマもふっと息を吐いて腰に手を添える。


「それじゃあ、皆で帰る事にしましょうか。

 私達の居るべき処へ。エンカウンターの古城へ帰りましょう!」


リーンが皆と話していたのか還る事を命じた。


「ミハル、マモル君も来てくれるわよね?」


リーンが優しい目で訊いた。

ミハルはちらっとマモルを見て、


「ねえ、リーン。マモルは・・・」


「うん。砲手は2人も要らないわね」


リーンはミハルを見てから考える素振りをする。


「うん・・・マモルは・・・学校へ・・・」


寂しそうな顔になったミハルを見て、


「ぷっ!なによ、そんな顔して。ミハルっ!」


イキナリ噴き出して笑うリーンに、


「でも・・・軍の規律が・・・小隊の皆さんにも迷惑が掛かっちゃうから・・・」


「って、言ってるわよルマ。どうする?」


リーンが笑ってルマにミハルが困っていると言うと、


「ミーハールゥー姉!マモルを学校に戻す事は出来ませんよ。

 だってもう退校扱いになっているから!」


「えっ!?」


「それにもし、マモルが他の所へ行かせるなら私も一緒に行くから・・・じゃ、そう言う事で!」


ルマがミハルに有無を言わせぬ速さで告げた。


「ま。そー言う事でミハル。戦争が終わるまで、ミハルとマモル君は一緒に居なさい。

 これは上官の命令だから・・・ね?」


リーンは笑いながら二人に隊から離さない事を告げた。


「う、うん。ありがとうリーン」


安心したのか、ミハルも笑って礼を言った。


「では、諸君。帰ろうか!」


「はいっ!」


小隊が出発しようと各車に配乗しようとすると。



「待ちなさい!リーンっ!」


いつの間にか6輪装甲車の上に立ったユーリが見降して、出発を停める。

小隊はエンカウンターに戻ろうとしていた。

それを呼び止める声が聴こえた。

ミハルとマモルは両親の事について初めて情報を得た。

次回 遠い春

君達の旅はこれからも続くというのか?

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