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【詩集】さいごのはじまり  作者: につき
18/21

「飛べない鴫」「わがまま」「今どきのドブ」

「飛べない鴫」







大きな穴がある


縁に立って見下ろしていると


何時の間にか 穴の中に立っている


足もとは 波が打ち寄せる 浜辺


私は鴫になり 足元ばかり見る


浅利を 探している


空に 猛禽の影がよぎり


鴫になった私は 逃げ惑う


猛禽が去れば またやってくるまでは


飛べない鴫の 私は


また 浅利を 探すのだ










「わがまま」






幼い子が泣いている


訳もなく 泣く


訳はある




子どもよ


それがわがままだ


お前が一生かけて


守っていく


わがままだ




そして


子どもよ


それその感情が


にんげんだ


お前が一生かけて


育てていく


にんげんだ











「今どきのドブ」






壊れちまった青春を

洟紙みたいに丸めたら

勝手に一人で立ち上がり

裏の窓から飛んで出た


飛んだ落ちたら ドブの中

裏のドブったら 今どき風で

綺麗な水が きらきら さらら

とうとう 流れて どこへやら



って、今更わかっても遅いわな。



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