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時雨  作者: とにあ
16/31

6/23昼ごろ

今日は車に乗せられて残念男の病院にいくらしい。

「にー」

今日もバッグの中から、たぬきの声がする。

「お見合いだってー」

いずるが楽しそうに笑う。

「ケイドロに行きたかったんじゃないですか?」

ボスがいずるを気遣う。

「時間があったら様子見にいくけどさー。おもちゃ屋のおじちゃんトコにカード引きに行ってお肉屋さんでコロッケ買うの。さなえ姐さんもコロッケいる?」


「なーーー」

コロッケ食うーーー

「時雨さんはコロッケダメです。ペット屋さんで後でおやつ買ってあげますからね」

「ほんと時雨って食い意地張ってるよなー」

「なーーーー」

食べることは生きる基本だー。





そんなやり取りの末、気がつけば檻の中、体格的には同等だろうチビと向かい合っていた。

「がぅううう」

チビがビビリながら威嚇してくる。

「んなあ?」

なまいきだぞおお?

「んにゃあーーー」

お前何ーーー?

たぬきが仔犬に飛びついた。

好奇心だけで飛びついたらしい。


「がぅ!」

よるなっ


当然、威嚇され吠え声にびびったたぬきが一旦下がる。

しかし目が輝いている。

本気でこのたぬき。馬鹿だな。と思う。


「ん、みゃあああ」

あーそーぼーーー


数回繰り返した後、仔犬はたぬきに敗北した。


なにせ首根っこに噛み付くふりをしても、たぬきは動じなかった。

まぁ、どんな状況か理解できてないようだったけどなー。

遊びだと思って喜んでた。

もしかして大物なのか?


「ふなぁああ」


「大あくびだなー。時雨」

残念男が撫でてきたので引っかいておいた。

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