3.5.暫定の結論:属性魔術は、すべてオーラである。
集合論の手法を用いるのはここまでです。では、改めて大事な部分であると指摘した、二つの結論をここに明示しましょう。
一つ目が「{X(n)}を自然数の集合とみたとき、自然数の冪集合にあたる{M(n)}の濃度は実数と同じになる」、もう一つが「{Y(n)}を自然数の集合とみたとき、自然数の冪集合にあたる{A(n)}の濃度は実数と同じになる」という結論です。
この二つの結論から、最終的な結論として次のような結論が導き出されます。
結論:属性魔術の集合と、個別に該当するオーラの集合の濃度は等しい。つまり、オーラと属性魔術は一対一で対応する。
この結論が帯びる意味は決定的に重要です。属性魔術とオーラは必ず一対一の対応関係におかれる――つまり、オーラに由来しない属性魔術など存在せず、また属性魔術としての効力を発揮しないオーラは存在しないことになります。
こうして、当初に提示した仮説「すべての属性魔術は、オーラである」は、真なるものとして検証されました。
以下、この「すべての属性魔術は、オーラである」ことを前提として、話を進めていきます。
まずは「抽象的な属性は魔術として成立しうるか?」という難題について考えて見ましょう。
これも仮説が検証されるにいたった今の段階では、比較的解くのが用意となります。つまり「どれくらいの最小単位を要因として持つかがはっきりと分かってさえいれば、その抽象魔術は魔術として成立しうる」ということになります。
たとえば「美の魔術」があったとして、その魔術を魔術として成立させうる個々の要素が、誰でもはっきりと確認できるような仕方で提示されるものだとしたら、それはまさしく「魔術」として成立しうることとなります。
この暫定の結論をもって、本テキストは一旦幕引きと致します。もう一つの問題「属性魔術間に優劣関係は存在するのか」については、やはり素朴集合論のモデルを利用して考察できますが、それはまた別の機会と致します。




