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2.3.3.最終的な「水の魔術」の定義

 ここまでを書き終えた段階で感想をいただきました。そのご指摘によると「水の魔法が実際に水を利用している描写(たとえば、水を作って飲む、など)」は存在するそうです。

 私個人があまり和製ファンタジーに触れていない人間ですので、このことを検証するすべは持ち合わせていないのですが、もしそうであるとするならば、やはり前回の「水の魔法」の定義ももう一度修正する必要がありそうです。


 何度も何度も修正を繰り返しているため、一部読み手の方には節操のないことをしているように思われるかもしれません。しかし筆者が個人的に考えるこのテキストの当初の目的としては「書き手の設定作りに少しでも貢献する」という目標があります。


 その目標に向けて大事なことは「はじめにルールを作ってそれに従っていただく」ことではなくて、「今あるケースから使いやすいパターンを抽出する」ことにあるのではないかと私は考えます。各話でたびたび私が「この設定は書き手にとって有益~」云々のことを述べているのも、そのような理由があってのことです。

 そんなわけで、水の魔法についてここでもう一度定義を考えてみましょう。


 前回の最後で、私は「水の魔術」≡「対象が水を受けたときと同じ程度の効力を受ける可能性を引き寄せる」と定義しました。


 ですが、その後の説明はかなり曖昧なものであるということに、私自身も後で気づきました。「水を受けたとき」と一概にっても、「火が消える」という結果と「ずぶぬれになる」という結果はまるで別のものだからです(「ずぶぬれになる」という結果は、そもそも水の存在を自明なこととしてもいます)。すなわち、水が原因で起こる結果(「火が消える」)と、水そのものに由来する結果(「ずぶぬれになる」、「喉を潤す」)とを分けて考えなければいけません。


 そうなると、「水の魔法」の定義には、二つの要素が組み合わさることになります。

 すると「水の魔法」≡「①水が原因で起こりうるすべての結果を代用する魔法のこと、かつ②水そのものを引き寄せることのできる魔法のこと」と定義するのが、もっともよいのではないかと私は考えます。


 この定義の便利な点は、「火の魔法」を「オーラ」で説明したのと同じ構造で「水の魔法」が説明できることです。①の要素も②の要素も究極的には「魔法」となるからです。


 加えて、①の要素も②の要素が相互補完的なのもこの定義のよいところです。①の要素は「“水が原因で”」と条件にあるため、②の「水を引き寄せる」という要素を裏付けますし、②の「水を引き寄せる」という要素は、その後に起こるだろう「“水が原因で起こりうるすべての結果”」を担保することになるからです。要するに、相互の要素がウロボロス的な連環で補完され、しかも魔法の発動そのものはたとえ水がなくても可能になります(②の要素も、「水を引き寄せる」という文言は、裏を返せば「その場、魔術師の手の届く範囲の外にのみ水が存在する」ということを示唆しているためです。)。

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