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2.2.2.水の魔法使いは、水源の所在を知っているのか?

 そんなわけでこの回では「水の魔法使いは、③自然界に存在する水源から水を引っ張ってきている」ということを検討してみましょう。

 まず、前回提示した問題「②空気中の水分と、③自然界に存在する水源を区別する必要があるのか?」という問いに関して、まずは答えを提示しなくてはなりません。


 結論から言ってしまえば、③は②を要素として含みます。ですので、広義に取ってみれば空気中の水分を「自然界に存在する水源」と同一視してしまっても構いません。

 ところが、③については③についてのみ当てはまる問題が存在します。それは、「水の魔法使いは、自然界に存在する水源の存在を把握しているのか?」という問いです。


 現状でこの問題を説明するのは難しいので、ひとまずこの問題は既に問題として自明であるとして、その選択肢を洗い出してみましょう。この問題は二択問題ですから、「(i)水の魔法使いは、水源の所在を知っている」場合と「(ii)水の魔法使いは、水源の所在を知らない」場合とに区別されます。


 「(i)水の魔法使いは、水源の所在を知っている」場合について検討してみましょう。この場合、水の魔法使いがなすべき仕事は、水源から水を引っ張ってくるという一点に絞られます。

 水源が川であれ、湖であれ、地下水脈であれ、水の魔法使いは魔術的な経路設定、すなわちワープを利用して水を運搬することになるでしょう。


 となると、どうやら水脈から水を運ぶために、水の魔法使いたちはほぼ確実にワープの魔術を手段として確保しておかなくてはなりません。

 「水の魔法使いは、皆すべからくワープが利用できるのだ」と、ここで真面目くさって結論付けてしまうのは考え物です。それはワープによって移動させる物質が、必ずしも水である必要は無いからです。なるほど水が必要な場面で、ワープ使いは水を移動させるでしょう。しかし火が必要な場面ならば、おそらくワープ使いは燃え盛っている何かを移動させることでしょう。


 そのように考えてしまうと、「水の魔術師がワープの術を利用できる」と考えるより、「ワープの術師が、水を扱ったりする」と捉えたほうが自然です。要するに「水源の所在が知られている」と考えてしまうと、水の魔法使いが水の魔法使い足りえるための要素が消失してしまうのです。

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