吸血鬼っていうと、何故か幼女が出てくるよね♪
だんだん話がアバウトになってきた。
え?初めからアバウトだって?
そんな、そんな悲しいこと言わないでよ……
まあ、その通りなんだけど。
とりあえず、どぞー♪
あ、後書きでサファイアの秘密が一つ明らかになりますよ。
見てね♪
視点・アリア(仕事中)
書類が一枚。
書類が二枚。
書類が三枚。
書類が四枚。
書類が五枚。
書類が六枚。
書類が七枚。
書類が八枚。
書類が九枚。
……あれ?書類が一枚、足りなぁい!!
「という訳で始まりました辺境領主の御仕事実況!司会は私、辺境領主ことアリア・メルノ!アリア・メルノに清き一票を!選挙活動は終了しましたので、どんどん進めていきましょう。え~現在私がしている仕事は、整理された書類を確認して判子を押すだけの簡単な御仕事!なのですが、私がこのメルノ領の正式な領主となってから仕事量が三倍以上になりまして、ただでさえ苦手な作業を強制されているのです!しかもまだ成人すらしていない、子供と言って差し支えないほど幼い私を馬車馬のように働かせる、こんな横暴許していいのか!いや!よくない!!なので、そろそろ終わりにしたいのですよ」
「そうですね……………後はこちらでやっておきますので、外に行ってもいいですよ」
「やっふぅ!休日だぁぁぁぁぁ!!!」
「夕食には戻ってきてくださいね」
「了解でありまする~」
拷問もとい領主の御勤めを終わらせ、館の外へ。
シャバの空気は、うめぇぜ。
仕事部屋だとアメリアさんと二人っきりになれるんだけど、如何せん仕事が嫌いなもんで……てへぺろ♪
さて、今日は何しようかな~
ヤンギレさんの禁術研究の実験台として、サファイアでも捧げてこようかな~
そんなことを考えながら村に入っていくと、アリスが幼女を踏み台にして立っていた。
幼女が幼女に乗る、これいかに。
「……なんぞこれ?」
サファイアは近くにいない、領民達も遠目に見ているだけ。
まあ、正直言っていつも通りの光景って言えばいつも通りの光景だからな。
違う点なんて、見た目の大きさが違うぐらいだな。
最近出番のないテリーとかいう男がアッシュさんに絡んでクリスさんに踏まれてたり、ロリ☆コン店主がルビー&エメラルドの椅子になって喜んでたり、百合っ子傭兵がサファイアに凍らされて恍惚の表情になってたり……変態しかいないな。
俺?俺はアメリアさんのスカートの中を覗く為に仕方なく寝っ転がったりしてる位だな。
なにか、問題でも?
とりあえず、アリスを肩車して倒れている幼女を起こす。
「大丈夫?」
「うぅ……最近の幼子が、これほどの力を秘めておるとはおもわなかったのぅ」
年寄りみたいな話し方だ。
貫禄がある。
そう言う種族なんだろうか。
温かい目で見守ろう。
「んん?おぉ!お主はあの時食料をくれた貴族の少年ではないか!」
「……食料?」
知らないんだけど。
あの時って、どの時?
俺が食料を渡したのって……領民ぐらい?
あ!そう言えば吸血鬼と食事したな!
でも、俺の知ってる腹ペコ吸血鬼はボンキュッボンなグラマラス美人で、こんな良くあるエターナルロリータじゃないんだが。
「む、この姿では無かったのぅ?血が足りんでのぉ、大人の姿に慣れんのじゃ」
「~じゃ」だとどこぞの第一姫と被るな。
今は別にいいか。
ちなみに、こちらの吸血鬼さんはメルティという名前だ。
大人版だとスタイル抜群の花魁みたいな感じで、幼女版だとぽやーっとおっきいお兄さん達が群がりそうな感じだ。
吸血鬼にありがちな金髪赤眼だ。
「大人はエロかったけど、幼女状態だと可愛らしいね」
「ほほ、褒められるとてれるのぉ」
「ところで、どうしてここに?」
「うむ、お主の納める領地というのを見ておきたくてのぉ。良い所であれば住まわせてもらおうと思っておったのじゃ。お主達は、我が吸血鬼だと知っても普通に接してきていたからのぉ」
「なるほど」
まあ、普通の人なら吸血鬼なんかは不老不死の化物呼ばわりするような存在だからな。
ウチの領地、すでに普通の人間なんて存在してませんから。
「じゃあ、ウチ住む?」
「うむ、住人達が良いのなら、是非住みたいのぉ」
「皆~こちら吸血鬼のメルティさんで~す。家を一軒用意してあげて。血を飲めば大人になれるらしいから、血液提供者は進言してね~」
『は~い』
「……予想以上の領地だのぉ」
吸血鬼宣言したのに当たり前の様に受け入れられたメルティさんは、困惑中である。
いままで、こんなに簡単に受け入れられたことないんだね。
……泣ける。
メルティさんの手を取って、今のメルティさん相手なら簡単に血液提供してくれるであろう人物の所へ向かう。
わかるよね?
「ソルさ~ん!こちらの幼女に血吸わせたげて~」
「そんな簡単に吸わせてくれるわけが―――」
「いっくらでもどうぞぉ!!」
「いいって~」
「……そうか」
ロリ魂商人ことソルさんが、店兼家から飛び出るように出てきて、服を脱いで首筋を差し出す。
鼻息荒く幼女の前に跪く様は、実に悲しい気持ちにさせる。
これが、大人か……
母さんへ、僕はまた一つ大人になったよ。
「ほ、ほんとによいのかのぉ?」
「いいのいいの。おりゃ」
「へぶぅ!?ちょっとアリア君、少女以外に踏まれる趣味は無いんだけどな」
「どうしても噛むのが嫌なら、その鼻血を舐めるんだな」
「噛ませて頂くぞ」
舐められる可能性があると分かった時の顔を見て、即決。
メルティさんは、背中側からソルさんの首筋に噛み付いた。
血を吸われているはずなのに、恍惚とした表情のソルさん。
そんなに嬉しいか?
「ん……実に美味じゃ」
「それはよかっ……た……」
血を吸ったことで、見たことのある吸血鬼になったメルティさん。
幼女時はフリフリたっぷりのゴスロリだったのに、大人時はエロい着方した着物姿になるんだね。
あの服、どうなってんだ?
魔法か?魔道具って奴か?久しぶりに純粋なファンタジーに出会った気がする。
魔法少女?アレはギャグだろ?
あ、なんでソルさんが呆然としているのかなんだけど、まあ、幼女が大人になったからだろうね。
「ソルさん」
「な、なにかな?」
「ロリを成長させ、アダルトにしたのは……あなただ」
「あ、あぁ……うわぁぁぁぁぁ!!!」
ソルさんは走り去ってしまった。
ロリ魂が自分から幼女を捨てさせたんだ、当然だろう。
きっとルビーとエメラルドの所に向かったんだ、生きろ!
「……我が悪いのかのぉ?」
「目先の幼女に油断した奴が悪い」
「意外と厳しいのぉ」
今まで変態紳士だったからイケメンでも許していたが、イケメンは死すべし。
「じゃあ、今日からYOUも領民なんだYO!」
「……よろしく頼むぞ」
領民、ゲットだぜ♪
「よし、教会に行こうか」
「絶対嫌じゃ!!」
「そうだよね、吸血鬼だもんね、行きたくなよね。でも行きます」
「謀ったな!?」
「くくく、恨むなら君の御父上を恨むことだな」
「やめろぉぉぉ!!!」
◇◇◇
視点・サファイア(何かに気付いた)
ハッ!なにか、仲良くなれそうな気配が。
……領主様の所に行ってみましょう。
もしかしたら、仲間が出来るかもしれませんからね。
レッツゴーです。
「行ってきます!」
「は~い……あの子ったら、直感を身に付けたのね。流石私の娘だわ」
その後、サファイアとメルティが仲良くなれたかは、謎のままである。
アリア「幼女が増えると思ったか?残念!弄られ系美人でしたぁぁぁぁぁ!!!」
サファイア「でも、幼女でしょ?」
アリア「チッうるせぇな……」
サファイア「その態度やめて!!」
アリア「でもさ、吸血鬼って大抵若くて美形だよね~」
サファイア「そりゃあ、不老不死ですし」
アリア「太ったブサイクの吸血鬼がいてもいいと思うんだ!」
サファイア「……誰得?」
アリア「……………やっぱいらないか」
サファイア「もしかして出てくるとか?変態じゃなきゃ別に何でもいいですけど」
アリア「変態が何を言ってんだ?」
サファイア「私のどこが変態ですか!?」
アリア「好きな男のタイプは!」
サファイア「骨が綺麗な人♪」
アリア「ほら」
サファイア「え?何か変なこと言いました?」
アリア「皆さん、サファイアは、骨フェチです」
サファイア「何かおかしいですか!?ねぇ!何がおかしいの!?」
アリア「さ、今日のゲストどぞー」
ガイル「国王で―――」
ア・サ「「消えろ。次の方~」」
セルベリア「メイド長ことセルベリアです」
サファイア「やっはろー」
アリア「こんちゃっす」
セルベリア「こんちゃです」
サファイア「あっれぇ?」
アリア「長くなってきたんで、一発芸でも。なんかすいませんね、無駄話で時間使っちゃって」
セルベリア「いえ、喋るのは苦手な方なので、助かります。では、一発芸をさせていただきます」
サファイア「何時変わったの?挨拶って、何時変わるの?」
~一発芸後~
アリア「そ、そんな……首が、あんな……」
サファイア「……人間、ですよね?」
セルベリア「そうですね……ご想像にお任せいたします」ニッコリ
アリサファ「「怖いよ!?」」
セルベリア「では、次回も見てくださいね♪」




