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辺境貴族とメイドさんの平和な日常  作者: ディアズ・R
第二章・王都で事件らしいです!!
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賄賂を渡そう!間違えた。贈り物をしよう!

結局こんな感じで収まった。

最後のオチが思いつかなくて、無理矢理〆た感が……

視点・アリア(身だしなみ準備中)


今、俺は王妃様の部屋の前にいる。

入った瞬間に何かしなければ、ヤラレル。

ネッピーはそういう奴だ。

俺がここまでビビることになるとわな……


「……行くぞ!!」

「そんな決死の覚悟するところですか?」


五月蠅いぞサファイア。

俺は、扉を開けた。


「ドォォォォォン!!!」

「カハッ!?」


扉を開けた瞬間、狙い澄ましたようにまっすぐ俺の鳩尾に突貫してきたネッピー。

身体中の空気を吐き出した気がする。


「あれはなんなんですかぁぁぁぁぁ!!!どうして危ないことするのぉぉぉぉぉ!!!」


ガックンガックンやられ、首の骨が折れそうです。

だ、誰か、助け―――


ゴキャ♪


「あ、領主様の骨逝きましたね」

「アリア様ァ!?」


◇◇◇


「最近こんなんばっか!!」

「あ、起きた」


気絶から覚めて、首の調子を確認。

コキコキなったが、折れてはいないようだ。

周囲を確認すると、アメリアさんが無言で王妃様を睨み付けながら俺を膝枕、王妃様は第二王子に説教されてて、ヤンギレさん等はのんびりお茶飲んでる。


「へいネッピー。俺を呼んだ理由教えてもらうぜ」

「愚問ねアッピー。ユーが部屋に入る前に言ったはずよ?」

「あぁ、空のアレね」

「そう、空のアレよ」

「何でもいいですから、そのフレンドリーな会話止めてください。イラッとしますから」

「「だが断る」」

「だろうと思ってましたよ!!」


あまりに自然でついやっちまったが、これ以上は話が進まなくなりそうだ。


「ヤバい集団がヤバいことしてて気合と根性でなんとかした」

「なるほど!」

「今の説明でいいの!?」

「もっと細かく説明するなら……かくかくしかじか」

「領主様?」

「そんなことが!?」

「え!?」

「そんなこんなで、そちらの三人ウチの領地に引っ越します」

「どんな話の繋がり方!?」

「いいよ♪」

「いいの!?禁術とか研究してる魔女だったり、唐突に出て来た変な幽霊だったり、意外と長生きしてそうなホムンクルスだったりするんですよ!?」

「むぅ……それは、たしかに……」


ほぅ……実に的を得たツッコミだ。

いくらネッピーでも、国側として禁術はほっとけないだろう。

最近何時の間にか空気になってた双子のメイドも、ちょっとソワソワしてるし。

そこで出てくるのがこの品!!


「ネッピー、これを……」

「ん?なにこれ?」

「ウェイク・アップ」

「ウェイク・アップ?」

「このパターンは!?」


サファイアが気付いたようだが、少し遅かったな!

俺が渡した物は、ピンク色の宝石が付いた指輪。

そう、変身セットだ!

ネッピーが光に包まれ、外からはただのシルエットしか見えない。

光の外と中とで時間の流れが僅かに違う仕様だ。

光ってから二秒後には変身終了で、光が散る。

露出過多、ハーフフィンガーグローブ、何故か14歳化である。


「聖なる光が悪を裁く!愛と正義の使者!プリティ・ジャスティス!」

「どうだぁ!!」

「何がぁ!?」


サファイアもまだまだだな。

周りの皆はこの程度のことに慣れてしまったのか、特に反応せずにお茶してる。

唯一反応してるのがゲス野郎だが、俺には何も聞こえない。


「分からないか?ならば説明してやろう!あのグローブは殴った威力によって必ず相手が吹き飛ぶ特殊仕様で、常時身体能力強化魔法が発動してあり30メートルジャンプはもちろん1トン程度なら片手で持ち上げられる怪力!そして光系の魔法に特化されており光魔法なら戦略級魔法だろうが禁術だろうが詠唱要らずで発動できる攻撃力!!対物理及び対魔法障壁を三重に展開してあり尚且つ耐熱耐寒耐毒耐麻痺耐石化耐幻術を兼ね備えた並大抵の攻撃では汚すことしかできない防御力!!その上一度くらった攻撃には耐性が出来て二回目以降はその攻撃をくらっても怯みもしなくなる!!さらにさらにシワシワのおばあちゃんだろうと強制的に若返らせることができおっきいお兄さんたちにも対応している超技術!!欠点と言うなら攻撃が当たると服が必ず破けると言うところだが、そこも場合によっては加点にしかならいない!!この最新版魔法少女に、弱点は無い」

「説明が長い!!しかもなんだその性能は!!私のは変身するだけで、氷魔法なんか後付けだったくせに!!王族だからって差別だ!!」

「違うな!これは差別じゃない、区別だ!!」

「これすっごいね~あ!もしかしてこれくれるの!?」

「移住がオッケーなら」

「何人でも連れて行ってよし!!」

「「ネメア様!?」」


言質、とったどぉぉぉぉぉ!!!

双子メイドが、ネッピーを左右から揺さぶって撤回を求めている。

だがしかし!ああいうタイプは、面白い物に目が無いのだよ……クク。

ネッピーとアイコンタクト。


(他の王族への説明は任せた!)

(任された!)


これで王族、それも一番五月蠅そうな王様への牽制が完了だ。

王妃と仲良くなっておいてよかった!

そこでふと気が付いた、テレっちがいない。

あ、姫のことね。

なんとなしに窓の外を見て見た。

パン一で目隠し猿轡首輪で四つん這いのマーゾ君の上に乗っている黒い笑顔のテレサさんがナイフ片手に座っていた。

あれは……見なかったことにしよう。


「聞いてますか領主様!?せめて私のに防御力追加してくださいよ!?」

「サファイアさん……魔法少女をやめさせてくれじゃないんですね」

「……」


アメリアさんの鋭い言葉。

サファイアに999の精神ダメージ。

サファイアは魔法少女に染められた。


「これぇ~おいしぃねぇ~」

「変身シタヨ!アアイウノ初メテ見タカモ!」

「何でオレっち、アリアさんに嫌われてるんっすかね?いや、でも、なんだかんだでオレっちのことも移住させてくれるらしいし、意外と気に入られてたり!アイタ!?なんか飛んできたっす!?」

「クライン王子、おかわりをどうぞ」

「ありがとうスフィアさん。ふぅ……ファリエナ君、実に平和だね」

「そうですね、とファリエナは肯定します、です」

「ふむ……この国では王族は随分と親しい相手なのだな」


◇◇◇


バルバロイ公爵の家に遊びに行くことになりました。

なんでそうなったのか、俺にはわからねぇ。

唐突過ぎて、過程がねえ。

頭がどうにかなっちまいそうだ。

それはさておき、王妃が魔法少女化してから、王都での犯罪行為が完全にゼロになったとか。

悪さをしていた者達は口を揃えてこう言ったらしい。


「光が……光が治まらねぇ……目が、目がぁ……」


とのことだ。

なんとも……まあ、良いことだよね♪

ファリエナ「第5回一発芸大会、です」

ネメア「一番!歌います!」

シルバー「二番!踊ります!」

エステラ「三番!脱ぎます!」

アリア「四番!五番と漫才します!」

サファイア「五番!四番と漫才するわけねぇだろうが!!」

シルバー「ノリツッコミですって!?」

ネメア「そんな……勝てる気がしないわ!?」

エステラ「こんな隠し玉を用意してあったなんて……アリア君、恐ろしい子!」

アリア「サファイア……ツッコンだ時点で、漫才が成立してるんだぜ?」

サファイア「ちっくしょぉぉぉぉぉ!!!」

ルビー「サファイアが走ってどこか行っちゃったの」

エメラルド「まあ、すぐに戻ってくるの」

ル&エ「「とりあえず、六・七番!鏡写ししまぁ~す!」」

アリア「うっわwwwぴったり動きすぎてキモイwww」

ネメア「シンクロしてる!」

エステラ「マジでwww」

シルバー「ワロタwww」

サファイア「何でコメント風なんだよ!?」

皆『あ、戻ってきた。なんかやって』

サファイア「何をしろと!?」

年上勢『ナニをしろってね。HAHAHAHAHA!!』

サファイア「うざ!?」

ファリエナ「……全員2点、です」

ファリエナ以外全員『採点が厳しい!?』

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