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辺境貴族とメイドさんの平和な日常  作者: ディアズ・R
第二章・王都で事件らしいです!!
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何かが起こる、三秒前♪

微妙な伏線、頑張りました。

わかる人いるかな?

視点・アリア(諦めが肝心)


縄で縛りあげられて天井に吊るされている、アリアです。

真下には、水の入ったデカい鍋が……煮込まれる!?


「一回ぃ、やってぇみたかったぁんだぁ、こぉういうのぉ♪」

「あべりあざ~んだずげでぇ~」


頭の中は冷静な感じだけど、今喋った通りの状況である。

煮込まれるのは嫌ですたい。

煮込むんなら、せめて塩味に……


「そぉれじゃあ~とぉにゅう♪」


俺を吊っていた縄に火をつけ、徐々に縄が千切れていく。

そして、縄が完全に切れて落下。

涙と鼻水が舞い散った。

ゲームオーバー、しちゃったよ。


◇◇◇


ただの水でした。


「ふぇ?」

「だぁいじょうぶぅ?」


意味が分からない、今日この頃。

俺の身に、何が起こった?

ヤンギレさんが風魔法で俺を持ち上げる。

水魔法を併用して、俺についている雫を綺麗に落としてくれた。

もう、わけわかめ。


「ごぉめんねぇ?人とぉ会うとぉよくぅこわぁいっていわぁれちゃうのぉ~」

「……どうびうごど?」


鍋に落ちた時いろいろ洩らしちゃって、完全に力抜けちゃってるの。

そのせいで、発音が上手くできない。

まあ、ヤンギレさんもあんまり聞き取りやすい感じじゃないからいいよね?


「さぁいきぃん、わたぁしのぉ家にぃふほぉしんにゅうする人がぁ多くってぇ~てぇんいしぃてぇ、追い払ぁってぇたのぉ~でもぉ~きのぉなぁんかぁ、子供ぉにぃぎぃんかぁわぁたしぃてぇ、家のぉ中ぁをしぃらべぇよぉとぉしてぇ、うっとぉしんだぁ~でぇ~子供ぉがぁ紙ぃ持ってぇ家のぉみとぉりずぅをかぁいてぇたかぁらぁ~紙ぃをつかぁえなぁくぅするぅよぉにぃしてまぁ~すぅ♪」


つまり、侵入者を追い払っていたら入った者が出てこなかったと?

で、昨日侵入した子供の所為で、俺はいろんなモノを漏らしたと?

……その子供とやら、体育館裏に呼び出さないとな。


「よぉしよぉし~なぁかなぁいのぉ~」


優しく抱きしめてくれてる所ありがたいんだけど、顔コエェ。

結構な母性を持っていらっしゃるんだけど、顔コエェ。

安心する様に笑ってくれてるんだろうけど、顔コエェ。

アメリアさん……いったいどこまで転移されてしまったの?

アメリアさんの無表情が恋しい。


「んん~?またぁきたぁよぉ~めぇんどぉだなぁ~」


来たって何が?

……あぁ、侵入者か。

ハッ!つまりアメリアさん(達)が戻って来たんだな!

コッチだお!コッチなんだお!


「君ぃとぉ一緒だったぁ人ぉじゃなぁいねぇ」


じゃあどうでもいいや、ぶっ殺せ。

そういえば、初登場の時に持ってた血の付いた杖はなんだったのだろうか。

今持ってる杖は綺麗なんだけど。


「待っててぇねぇ~」


そう言って侵入者の対処をしに行ったヤンギレさん。

その間に俺は血の付いた杖を探す。


◇◇◇


血の付いた杖を見つけた。

男のホムンクルスがキッチンで倒れていた。

頭から血を流しながら。

その手には……パンツが。


「……」


自分の未来を見ているかのような光景だった。

俺もいつかああなるのかな?

だが、あれは未使用パンツ。

使用済みパンツの足元にも及ばないゴミだな。

コイツは、まだまだの様だ。

さて、戻るか。

そう思って回れ右をして、さっきの場所に戻ろうとした。


「アリア・メルノ、ダナ」

「ッ!?」


後ろから聞こえた声に反応して、咄嗟に振り返ってホムンクルスを確認するが、その口は一切動いていない。

それどころか、ホムンクルス以外の場所から声が聞こえる。


「魔女ト、関ワルナ。死ヌ、コトニナルゾ」

「……誰だ?」

「貴様如キハ、領地ニ、帰ルンダナ」


何処にも姿は見えないのに、声が聞こえる。

だから、眼を使った。

この空間内で、おかしいモノを見ようと意識する。

すると、窓の外からこちらを見ていたカラスの一匹と、目が合った。


「コチラハ、何時デモ、オ前ヲ、殺セルゾ?……クカカカカカカカカカカ!!!!!」


カラスの口は動いていない。

だが、この世界に生まれる前から一緒になったこの眼は、アレが生き物でないと言っている。

翼を広げて飛び立っていくカラス。


「むぅ……」


これからどうするか考える。

これ以上あのヤンギレさんに関わるとヤバい。

今はただでさえアメリアさん達がいないから、身を守るすべがない。

でも、アメリアさん達だってすぐに戻ってくるはずだ。

いや、一緒に転移されたからと言って、同じ場所に転移されるとは限らないか。

だとしたら、俺のことを探し回ってる可能性もある。

まあ、ここに戻っては来るだろうけど。

……でもヤンギレさんって、悪い方じゃっぽいんだよね。

……どうしたもんか。

とりあえず、戻るか。

俺はこれからのことを考えながら、ヤンギレさんといた客間?に戻ったのだった。

そんな俺を見つめていた存在に気が付かずに。

アリア「ちょっと遅いけど、トリックオアトリート!お菓子をくれなきゃいたずらするぞ♪」

アメリア「申し訳ありません、何も用意してません」

アリア「あれ?アメリアさん?あとがき出ないって……」

アメリア「しかたがありませんので、いたずらしてください」

アリア「え?アメリアさん?何を言って……」

アメリア「しょうがないんです、ルールですから」

アリア「あの、アメリアさん?ちょっと、あの……」

アメリア「大丈夫です。ここでのことは、本編に関係ありませんから」

アリア「え?いや、だから、待って?ね?待って!?」

アメリア「大丈夫です。痛くありませんから……さぁ、イキましょう?」

アリア「う、嬉しいんだけど、待って!?心の準備がまだ、ニャアァァァァァ!!!」

サファイア「……何見てるんですか?」

ルビス「はぁはぁ……ルールだから、大丈夫」

サファイア「私子供じゃないですから、お菓子なんていりません」

ルビス「しょぼーん」

エステラ「トリックオアトリート♪おっかしをくれなきゃいたずらす―――」

ソル「いったずらしてくだっさぁ~い♪」

ラフティア「えい」

ソル「ゲハァ!?」

エステラ「あら~♪ラフったら~♪お菓子は持ってないみたいだし~いたずらしちゃうぞ~♪」

ラフティア「エ、エステラ!?さすがに子供が見てる前じゃ……」

ファリエナ「……楽しみ方が違うデス?」

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