奴隷が奴隷らしくない件について。
なんか領地までついてくるようです。
次回は、王族達との絡み。
視点・アリア(ただの子供です)
王都滞在6日目の昼。
いろいろあったが、今日も元気です。
空は、青いなぁ。
「アリア様、現実を見てください」
「領主様、現実逃避はいけませんよ」
「俺は何も知らない」
そう、下着姿のスフィアさんが目の前で正座しているのなんか、俺には見えない。
どうしてこうなった。
◇◇◇
「反逆をした者達の処遇について決まったので、立役者の君達にも伝えさせてもらうよ」
「宰相様自らそんな……ありがたいです」
「気にしなくていい。なにより、まだまだ働いてもらわねばならんからな」
「仕事は嫌いです」
「それが言えるなら問題は無さそうだな!わはは!」
朝、宰相様の私室にて説明され中である。
昨日の一件から、かなり気に入られたようだ。
「さて、簡潔に説明させてもらうぞ?まず、将軍は非公式で処刑されることになった。敵国との内通、国王への反乱、兵士達の反逆示唆他にもあるが、大体がこれを中心としての処刑だな。兵士達はいなくなられるとこちらが困るからな、しっかりと再教育を施して今まで通りの仕事をしてもらうことになった。で、あの侍女だが……」
何で言い辛そうにしているんですかね?
あ、凄い嫌な予感が……
「君の奴隷になった」
「What!?」
「わっつ?何を言ってるんだ?」
「何故にわらしの奴隷さなっただ!?」
「う、む……まあ、彼女のしたことが、確かに王を殺そうとはしたのだがそれは未遂だっただろう?そして、君を襲ったこと。さらに彼女の行動を全て防いだのは、君だろう?それに、彼女に下着を見せろだのと言っていたじゃないか?なので、君の奴隷として、全ての判断を任せたのだ」
秘技丸投げか!?
俺以外にも使える奴がいるなんて……油断した!
てか、俺の自業自得じゃん!
やっぱりセクハラはアメリアさんだけでいいですよ!
「だから、後は任せた。捕まえてから彼女が変な行動を起こすようになってしまってな……手におえんのだ」
「えぇ~面倒だな……いや、奴隷キャラと男装麗人キャラが同時に手に入ると思えば……いける!」
「あ、宰相様、コレは気にしなくていいですからスフィアさん連れてきてもらえますか?」
「あ、あぁ……おい、入れろ」
うへへと呟いてたら、部屋にスフィアさんが入って来た。
そう、下着姿で。
◇◇◇
そして冒頭である。
「何故に下着やねん」
「私には何をしてもかまいません。ですが、両親にだけは何もしないでください」
……つまり、あれか?両親を人質にとって命令する鬼畜扱いか?
アンタの両親とか知らねぇし。
流石に、こう、堂々と下着姿になられると照れたりエロ全開になったりできないんだけど。
むしろ戸惑いの方が大きいんだけど。
アメリアさん、どうすれば!?
「アリア様はそんな外道の様なことはしません。ですので服を着てください」
「……信じても、よろしいのでしょうか?」
「数日でしたが、アリア様と接してどう感じたか、それが全てです。命を狙われる程度のことでアリア様は復讐などしません」
いや、それは、ちょっと……
「……わかりました。信じさせていただきます」
服を着るスフィアさん。
あ、メイド服ね。
宰相様は部屋から出て行ったので、とりあえず皆で椅子に座って向かい合う。
俺の両隣りにアメリアさんとサファイア、ファリエナとスフィアさんが隣同士で俺の対面。
とにかく俺は、この女子率の高さをどうにかしたい。
何故男が俺しかいない?
「私は、奴隷として何をすればよいのでしょう?やはり夜伽ですか?」
「アリア様にそんなものは必要ありません」
興味ありま……俺より先に、拒否された。
ま、まあ、そのうちアメリアさんに手取り足取り教えてもらうもんね!
……教えてもらえるよね?
「では私は何をすれば?」
「アリア様の御世話は私だけで十分です。アリア様に関わらない範囲なら何をしていても結構です」
「……主様、私は何をすれば?」
なんか、アメリアさんとスフィアさんの間に火花が見える……
えっと、仕事、仕事……あ、そうだ。
「じゃあ、これから王都観光の案内でも……」
「アリア様!?それなら私が!」
「あら?アメリア様は王都に詳しいのですか?要所は知っていても道は知らないのでは?」
「くっ」
なんか、二人の雰囲気がさらに険悪に……
「……領主様、どうにかしてください」
「……できるならやってる」
「どうしてそこで諦めるんですか!?大丈夫!出来る出来る!やれば出来る!」
「うぇ~わかったよ。じゃあ王都観光でも行きましょう!」
「「かしこまりました……」」
あぁ、またかよ。
◇◇◇
観光中。
他の歩行者達が避けて行きまする。
俺が真ん中、アメリアさんとスフィアさんが両隣、後ろにサファイアとファリエナ。
いつもなら、両手に花の状況で男達の嫉妬が心地良いんだけど、今は憐れむ視線しか存在してないぞ。
「あちらが最近流行の料亭です」
「ここは昔からある有名な料亭です」
「……こちらの服屋はかなりの種類が揃っていますよ?」
「……そちらの服屋は種類はありませんがアリア様好み服があるはずですよ」
「「……………あっちの―――」」
てか、アメリアさんが張り合ってるの初めて見たとです。
そして、俺が間にいるのに睨み合わないでほしいとです。
俺の相棒が怯えているじゃないか。
相棒っていうか、大事な棒のことね?
ハハハ、下ネタとかワロス。
うん、ワロス……うん。
「領主様現実逃避してますね。あ、ファリエナちゃん、何か欲しい物在った?」
「植物の苗欲しい、です」
「後で領主様に買ってもらおうね~」
「はい、です」
あ~今だけは俺も後ろに行きたい。
「アリア様、疲れましたか?お抱えしましょうか?」
「主様、お疲れなのでしたらあそこの茶屋で休憩にしましょうか?」
「「……どうします?」」
おぅふ……もう勘弁して。
サファイア「エタァァァナル・フォォォス・ブリザァァァァァド!!!」
アリア「サファイ―――」
ファリエナ「創造主様、氷ったデス」
サファイア「めんどくさい人は初っ端で潰しておくのがいいと、少し前のあとがきで学びました。これで私が苦労することが減ります!」
シルバー「そう言えば、手紙渡してくれた?」
サファイア「あ」
シルバー「へ~そっか~ちょっとこっち来て、OHANASIしよっか?」
サファイア「なんでこうなるのぉぉぉぉぉ!!!」
ファリエナ「……バカばっか、です」
邪神「ハロー!神です♪一章の登場人物一覧に追加されたんで、こっち来ちゃいました~♪アリア君ってば、最近呪ってくれないから暇なんだよねぇ~あ、折角だから本編の補足でもしようかな?ハーレムじゃないからね~」
ファリエナ「ハーレムじゃない、です?」
邪神「うんそうそう!スフィアちゃんだっけ?あの子腹黒みたいでねぇ何か考えがあってあんな態度みたいよ?アメリアちゃんはぼんやりとそれがわかってるから、かなり警戒してるみたいだね♪ま!あとはアリア君が何とかするでしょ!じゃね~♪」
ファリエナ「……あの人誰、です?」




