良くふざける人は、本気になると怖いモノである。
姫が変人になってしまった。
別にいいか。
後書きに変化をもたらせてみたい。
視点・アリア(頬が赤いのは照れてるからじゃありません)
前回までのあらすじ!
俺飛ぼうとして落ちた。
姫に会った。
微少年に変身!
サファイアとケンカした。
以上!
「そして今目の前にいるのが姫ことテレテレッテテーさんだ」
「誰に言っとるんじゃ?」
「領主様は次に『画面の前の皆』という」
「画面の前の皆……はっ!?」
バカな、いつそんな高等技術を!?
サファイアの癖にぃ!!
「仲が良いのだな。ところで、童の名前はテレテレッテテ―ではない。テレサと呼べと言ったであろう」
「じゃあ、間をとってテレっちで」
「王族に愛称はまずいと思いますよ、領主様」
「ばっか、呼び捨てが良いんだからこれぐらい大丈夫だって!そっすよね♪」
「だが断る」
「な、なんだってぇぇぇ!?」
「私は領主様に何度もツッコンできましたから、大抵のことは匂いで分かります。この姫は匂う!ボケの匂いがプンプンします!!」
サファイアも大概ボケてるけどな。
今なんかすでに二つほどネタ盛り込んできたし。
さて、姫が来た理由でも聞くか。
それなりの態度でな。
「テレっち!ここに来た理由を三十字で答えよ」
「お主が少し気になったので後を追って話そうと思った、のじゃ」
「惜しい!一文字足りない!」
「数えたんですか!?というより、その「~のじゃ」って付けないとダメなんですか!?」
「付けないと、童のキャラが弱くなってしまうのじゃ」
「それ気にするの!?」
「さて、話ですね。話は恋バナ以外受け付けません」
「領主様ってやっぱりバカですよね?そんなこと話すわけ―――」
「こ、恋バナか……実を言うと、気になる男ならいるのじゃよ」
「乗っちゃった!?でも気になっちゃう」
だって女の子だから?
姫はちょっと顔を赤らめてモジモジしだす。
てかホントに話すの?
え?言っといてなんだけど、唐突過ぎね?
「そのじゃな……兵士の一人なんじゃが、なんというか」
「虐めたくなると?」
「領主様?」
「そう、虐めたく……ん?童はあやつを虐めたいのか?」
「虐めに虐め、最後の最後で優しく接し、彼の全ては貴女のモノに……」
「少し待ちましょう」
「あやつが、童のモノ……虐めれば、童のモノ……」
「ヒメェェェェェ!!!」
「さぁ、今こそ虐めに行く時です。彼の全てを、貴女のモノに」
パチンッ!と姫にネコダマシ。
「ッ!」
「今貴女がすることは?」
「あの男を……虐めること!」
「待って!?」
「GO!」
そして姫が走り去っていった。
余は満足じゃ。
サファイアの方を向いたら、ジト目で見ていた。
「『僕は悪くない』」
「括弧付けないでください」
◇◇◇
一時間後、姫が戻ってきた。
首輪をして四つん這いの男兵士の上に乗りながら。
「……領主様、どうするんですか?」
「……ここまでうまくいくとは思わなかったんだぜ?」
ニッコニコ笑顔の姫が、目の前にいる。
少し視線を下にすると、恍惚の表情でハァハァ言ってる男が見える。
引き攣った笑顔のサファイアと視線を全力で逸らす俺。
ど・う・し・て・こ・う・な・っ・た!
「アリアよ!お主の御蔭で、童は気が付いたぞ!童はこやつの、御主人様で在るべきなのだと!!」
「ア、ハイ、ソウデスネ」
「童は今とても最高の気分じゃ!!最高にハイってヤツじゃな!!」
「ア、ハイ、ソウデスネ」
「お主のことは忘れんぞ!では、童はこやつの散歩をしなければならんのでな、さらばじゃ!」
「ア、ハイ、ソウデスネ」
去って行った姫一行。
……どうしよう?
「……どうするんですか?」
「……ボンテージ服と鞭でも送ってみようかと」
サファイアに叩かれました。
王都滞在初日は、こうして終わった。
◇◇◇
翌日。
アメリアさんとサファイアの三人でお茶をしていた。
ファリエナは今日も王妃様が可愛がってる。
「アリア様、姫と……………ペット?が来てます」
あのアメリアさんですら戸惑ってるぜ。
一日経って、どんな変化を齎したんだよ。
サファイアと数秒顔を見合わせ、アメリアさんに部屋の中に入れてもらう。
昨日は言わなかったが、姫の想い人は可愛い系の美少年だ。
何時もなら、何時もなら爆発しろとか言えたんだ。
でもね?これは無理。
可愛らしいフリフリのドレスを着て、エロイ感じに破きつつ首輪で四つん這い。
目隠しと猿轡をされていて、頬が赤く染まっている。
男だと分かっていても、エロスを感じるその姿。
簡単に言うと、エロゲの敗北ヒロイン。
一晩の間に、ナニを経験したんだおまいさん。
「もういいや、深く考えるのをやめるよ。あとは任せた、サファイア」
「私ですか?えっと、何を任せるんですか?」
「ツッコミの全て」
「え!?」
俺はサファイアが何か言う前に姫に話しかける。
「昨日はお楽しみでしたね」
「うむ!楽しかったのじゃ!」
「二人ともちょっと待とうね~」
「流石姫!俺達に出来ないことを平然とやってのける!そこ痺れる!憧れるぅ!!」
「フハハハハハ!もっと崇めよ!奉れ!」
「テンションがおかしいですよ?クールダウンしてください」
「よ!世界一の良い女!」
「カカ!童が一番なのじゃ!」
「何言ってんのこの二人!?」
「わーわーやんややんや」
「領主様結構投げやりじゃないですか!?」
そんなことをやっていたら、母親がやってきた。
「テレサ……何をやっているのかしら?」
「あは、ははは、は……は、母上……これは、その」
どうやら、今更正気に戻ったようだ。
だが、全てが遅い。
「アリア君が原因ね?二人とも、いらっしゃい」
「「……はい」」
最後に一つだけ言わせてくれ……あの兵士の名前は、マーゾだ。
「いってらっしゃいませ、アリア様」
「いってらっしゃいませ、御主人様」
「……ドナドナ~」
疑似ドSと強制ドMですね。
なんでこうなった?
姫の笑い方は、テンション可笑しい時はいろいろ変わる予定ですよ!
次回は、絡んでくる他貴族達!
のらりくらりと躱そうとするが……どうなる!?
サファイア「次回も見てくれないと、氷らせちゃうぞ♪」
アリア「ハイオッケーこれで掴みはバッチリだな!」
サファイア「……あとがきにまで乱入して何がしたいんですか?」
アリア「後書き乗っ取り。ということで、次回からあとがきは俺達が占拠する!サファイアの痴態を見たいなら、とりあえず挙手!(*゜▽゜)ノ」
サファイア「嫌がっていいですからね?むしろ嫌がって!ホント、お願いしますから、賛同しないで!?」
アリア「反応がないとやってもつまらないので、次回の反応如何であとがきから撤退しますので、あしからず!ではまた次回で!」




