表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
辺境貴族とメイドさんの平和な日常  作者: ディアズ・R
第二章・王都で事件らしいです!!
35/135

領主のいない領地では・その一

領地の話は何回かやる予定です。

あと、登場人物紹介一章の方に投稿してみました。

訂正とかあったら言ってほしいです。

では、本編どうぞ~

視点・クリス


アリア達が王都へ出て行ってから一週間が経った。

特に問題らしい問題も無く、平和だ。

そして、暇なので少し遠出しようと思う。

メルノ領の森には竜が来ることがあり、その竜は領地の傍にある山脈からやってくるらしい。

エルフ達が言っていた。

なので、山脈がどうなっているのか見に行くことにした。

で、今ドラゴンゾンビに襲われている。

はっきり言ってピンチだ。

回復魔法は使えるがアンデット特効の神聖魔法は初歩の初歩しか使えないし、ドラゴンゾンビは触れるとこっちが溶けるし、意外と早いので逃げられない。


「こんなことなら、アリアに何か作ってもらっとくんだった」


そして、ドラゴンゾンビの酸のブレスが私に迫る。

近くには岩しかなく、酸のブレスが当たって5秒で溶け切る程度だ。

これは、死んだかな。

そう思ってたら私の目の前に槍が突き刺さり、酸のブレスを消し去った。

驚いていたら、私の横に一人の男が落ちてきた。


「大丈夫か?」

「え、えぇ……」

「そうか……少し待ってろ、すぐ終わらせる」


そう言うと男は突き刺さった槍を抜き、ドラゴンゾンビの真上にジャンプして槍をドラゴンゾンビの背中に投げた。

男が着地すると、ドラゴンゾンビはゴポゴポと溶けて骨だけになった。

男はその骨の中心に行き、何かが突き刺さっている槍を拾ってこちらへ歩いてきた。


「待たせたな」


何事も無かったかのように私の前に立つその男をよく見て見た。

黒髪赤眼、アリアが言っていた細マッチョ体形、顔はかなり整っているが目が鋭く睨んでいるかのように見えるせいで、カッコいいというより怖いという感想が出てきそうだ。

私は平気だけど。


「……ありがとう」

「気にするな。偶然通りかかったから助けただけだ」

「名乗るのが遅れました、私はクリスといいます。アナタは?」

「あぁ、俺はアッシュだ。ところで、お前は一人でなんでこんなところにいたんだ?」

「む……クリスです」

「……」

「……」

「……」

「……」

「……で、なんでここに?」


あ、こいつ誤魔化した!

名前ぐらい言えばいいだろうに……何様?

落ち着け私。

一応こいつは私の命の恩人なんだから。


「少し調べたいことがありましてね。急いでいますので……先ほどは本当にありがとうございました。では」


これ以上関わる理由も無いので、先に進む。

か弱い女の子扱いは遠慮願うんでね。

数分歩いてからチラッと背後を見て見ると、アッシュが付いて来ていた。

護衛なんかいらないていうの。

まあ、折角だから質問でもしてみようかな?


「ねぇ、その槍って魔槍の類?」

「あぁ、似たような物だ。竜種のブレスを槍から一定範囲まで完全に無効化することができる」


なるほど、対竜特化の槍ってわけね。

それと、もう一つ聞きたかったんだよね。

強化魔法とか使ってる感じが無かったから、あの身体能力は自前のものだと思うんだけど、普通ではないよね。


「アンタって人間じゃないよね?」

「分かるのか?いや、あれだけ見せれば気が付くものか……あぁ、俺は人間じゃなく竜人だ」


竜人ね……山奥にひっそりと住んでいる種族が、なんでこんな所にいるかな?

こいつ、妖しい……


「さっき私に何でここにいるか聞いたよね?なら、アンタはどんな理由でここにいるのかしら?」

「……答える義務は無い」


私には言わせておいて、自分は言わない?

ぶっ殺したくなってきた。


◇◇◇


そんなこんなで、歩くこと一時間。

一つの谷が目の前にある。

ただの谷ならよかったのだが、谷底に大量の竜が住んでいた。

アリアなら「スゲェ!竜の谷と名付けよう!!」とか言ったんだろうな。


「竜の巣か……穢れは無いようだが、なら何故アンデット化したんだ?」


アッシュが隣に立って、そう呟いた。

穢れ?あのドラゴンゾンビは竜の亡骸に魔力が過剰吸収されて生まれたんじゃ?

むぐぐ……なんかいろいろ知ってそう。


「アンタ何か調べてるの?いろいろ知ってるみたいけど」

「……お前には関係の無いことだ。女が関わることじゃない」

「あ?今なんて言った?」

「お前の様な力の無い女は関わるなと言ったんだ」

「いい度胸だ。ぶっ殺す!!」

「なっ!?」


クリスの殺気に反応し、槍を構えるアッシュ。

だが、構えたはいいが女を攻撃は出来ないことに思い至るアッシュ。

なので、逃走を始めた。

逃げるアッシュを追い駆けるクリス。

その追いかけっこは、村に戻るまで続いたのだった。

新キャラのアッシュさん登場!

クリスさんとどんな関係になるのかこうご期待!

といっても、あんまり期待しないでね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ