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辺境貴族とメイドさんの平和な日常  作者: ディアズ・R
第二章・王都で事件らしいです!!
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王都だ!城だ!王族だ!……そして遊ぶのであった。

キャラが、増えてく……

視点・アリア(冷静になれない子)


前回のあらすじだ。

王都来た。

以上。


「サファイア、王族に喧嘩売ってみて」

「死ねということですか?」

「何故か、サファイアなら大丈夫な気がした」

「勘ですよね?それ勘ですよね!?」

「アメリアさん」

「これをどうぞ」


アメリアさんが、どこからか取り出したハリセンをサファイアに渡す。

俺は、サファイアにサムズアップ。


「ちなみに、シルバーのお願いだから」

「母の!?」

「だから、頑張れ!」

「やりませんよ!?」

「王城に着きました」


アメリアさんの言葉で、馬車が止まっていることに気がつく。

アメリアさんが馬車のドアを開けて先に降り、俺に手を差し出す。

ここで飛び降りれば受けてとめてもらえるだろうが、貴族それも領主らしく見えないだろう。

ここは敵地だ。

どこで誰が見てるとも限らない。

そう、隙はあっても見せるな、だ。

アメリアさんの手を取って降りると、美人なメイドさんがいた。

俺が見てると、綺麗なお辞儀をした。

アメリアさん以外のメイドだ!!

後ろでサファイアが降りてきているが、俺はメイドさんに聞かずにいられなかった。


「パンツ見せてください!!」

「……」

「領主様は、ぶれませんね」


アメリアさんの視線が痛い!

でも聞きたかったんだもん!

しょうがないじゃないか!そこにメイドさんがいるんだから!


「申し訳ありません。貴族様にお見せできるほどの物ではありませんので」


そういえば、うちの領地はヒラヒラしてたりする現代風下着だけど、俺が領主になりたての頃はカボチャパンツか白い何面白味もない無地の下着だったな。

娼婦とかは外にいるときは裸コートらしい。

つまり、娼婦は基本的全裸。

俺は思う……恥ずかしさを捨てた裸に意味はない。


「なら、今度これ履いて見せて下さい」


アメリアさんに履いて貰おうと思って懐に入れておいた黒のエロティック下着。

それを名も知らない美人メイドに渡す俺。

清々しいほどの変態だ!!


「……よろしいのでしょうか?」

「申し訳ありません。できれば受け取ってもらえますか?じゃないと落ち込んでしまいますので」

「そうですか……では、頂戴いたします」


やった~この調子で王都にも下着ブームを!!

子供が増えそうだな。

メイドさんは下着を服の中にしまって、仕切り直すように咳を一回。


「コホン、わたくしはメルノ領領主代理アリア・メルノ様御一行の案内係を勤めさせていただきます、スフィアと申します。行きたい所など有りましたら、どうぞお言い下さい」


スフィアさんは、なんて言うか、ベテランって感じだな。

俺のセクハラも普通にかわされたしな。

あの営業スマイルを赤面させたい、アリアです。


「では、こちらへどうぞ」


スフィアさんを入れて五人で城へ入る。

ふと、城の一部を見上げてみる。

なんか、王様オーラ放ってるあんちゃんがこちらを見ていた。

まさか、アメリアさん狙いか!?

イケメンなんかにアメリアさんは渡さんぞ!!


◇◇◇


明日領主認定式をやるらしい。

なので、今日は城にお泊まりだ。

部屋は四人で一部屋だった。

ベッドは五人ぐらい寝ても余裕そうなキングサイズだったぜ。

現在は、アメリアさんの膝の上でリンゴ食ってる。

リンゴは一週間に一回食いたくなるぜ!

さて、今日は暇だ。

王様とかに挨拶に行った方が良いのかもしれないと思ってスフィアさんに聞いたんだけど、王城に来た貴族の挨拶をいちいち聞いていたら仕事が滞ってしまうから、余程重要な報告が無い限り準備された場以外での交流は避けた方が良いとのこと。

上に行きたい貴族は大変そうだ。

俺は今のままでいい。

ドロドロ政略は遠慮願います。


「てなわけで、チキチキ!人生ゲーム大会♪エロもあるよ♪を始めます!!」

「どんなわけですか……てゆうか、エロもあるんですね」

「では、少し場所を開けましょう」

「えっと、わたくしもやるのでしょうか?」

「楽しみ、です」


人生ゲーム……それは、己の命を懸けた、禁断の遊び。

つまり、ファンタジー仕様です。

借金をすると脱げます。

強制です。

領地でやってた時は、テリーとカマさんしか脱げませんでした。

てか、カマさんはワザと脱げるようにやってましたわ。

ぶっちゃけ萎えました。

でも、今なら、今このタイミングなら、俺以外全員女性!俺が脱げても問題無し!僕、子供♪……完璧だ。

この時を、どれほど待ったことか!!

まあ、一ヶ月ぐらいだけどね。


「ククク、さぁ、始めようか!!俺のコマはアメリアさんの今日のパンツの緑にするぜ!」

「薄緑です。では私は赤にしましょう」

「訂正の必要ありました!?……何故私は青を取ってしまったのですかね?」

「で、では、わたくしは白で」

「黒、です」


そういえば、この人生ゲームにはもう一つルールがある。

それは、ビリは一位の言うことを可能な範囲で実行することだ。

ちなみに、これはテリーがいつも俺かアメリアさんにされていたことだ。

アメリアさんは女性を一日視界に入れないという、変態紳士には最も酷な命令を下していた。

俺は普通に、領地マラソン五周をやらせた。

最初は余裕の表情で走りだし、一周して戻ってくるごとに表情が暗くなるのが、楽しかったお♪

ウチの領地、盗賊は出ないが魔物は結構いる。

ドラゴンとか良く来る。

そんな領地を走るんだ、そりゃ絶望したくなるわな。

ちなみに、人生ゲームのコマに誓約の魔法がかかっているので、途中でやめたり誤魔化したりすると命令を完遂するまで頭痛に襲われる。

一周誤魔化そうとしたテリーがのた打ち回ったのは良い思い出だ。

さぁ、脱がして見せるぜ!!


◇◇◇


「やりました。これで勇者ですね」

「5マスですか……わ!金銀財宝ゲットですよ!」

「あ、大国のメイド長になれました」

「王様と結婚、です?」


皆強過ぎワロタ。

俺?俺は没落貴族だよ。

有り金は借金はしてないけどドべだ。

どうしよう、ここから逆転できる気がしない。

サファイア以外の命令なら何とかなりそうだが……サファイアが一位だと俺が魔法少女化するかもしれん。

誰が、誰が一位になる!?


「あ、一マス足りませんでした」

「あぁ!もうちょっとで領主様に命令できたのに!!」

「あの、命令って何のことですか?一回休みですね」

「勝った、です」


ファリエナが勝った!

二位アメリアさん、三位サファイア、四位スフィアさん、ビリが俺。

サファイアザマァみろ!!

バーカバーカ!


「凄いイラッと来ました。ファリエナちゃん!なるべくキツイ命令を!」

「王族にアタック、です」

「え?それなんて無理ゲー?」

「じゃあ、王族の前で一発ギャグ、です」

「この子意外と厳しいよ!?」


というわけで、王族の前で一発ギャグになりマスタ。

スフィアさんに縋り付いたところ、王子の一人に大抵のことを笑って許してくれる救世主がいるらしく、今日の夜にでも部屋に呼んできてくれることになった。

俺、危機一髪。

一回登場キャラのアレでも書いてみようか。

説明とか解説みたいなやつ。

そんな詳しく書くつもりないけど。

だって、考えてな―――

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