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辺境貴族とメイドさんの平和な日常  作者: ディアズ・R
第一章・領主(仮)になりました!!
30/135

辺境貴族に微笑むメイド・後編

この作品にしては長くできた。

どうぞ、見てください。

視点・アリア(勉強中)


俺に足りないモノ、それは!

情熱思想理念頭脳気品優雅さ勤勉さ、そしてなによりも!速さが足りない!!

……だって、勉強飽きたんだもん。

よくよく考えたら、知識は眼があるから必要ないし、家事全般はやってみないと分からないし、結局俺には寝るという選択肢しか……いや!ここで諦めたら今までと同じジャマイカ!!

頑張れ!俺!!

なにか、何かしなければ……そうだ!アメリアさんが良くやってる書類仕事をやってみよう!

てなわけで、書斎に来ました。

アメリアさんが居ました。

今見つめ合ってます。


「「あの……どうぞお先に……じ、じゃあ……えっと……その……………」」


何でこんなに息ピッタリなんだ!?

会話が、会話が続かないぞ!?

アメリアさんが俺に隠し事をするからだ!

謎のあるメイドってなんか良いよね!

……俺の馬鹿!

書斎にある机に近づくと、いろいろな資料が置いてあった。

パッと見た感じ、王都(・・)についていろいろ書かれている紙が多かった。

……ん?


「アメリアさん、その資料って―――」

「こ、これはなんでもありません!アリア様が読む必要が無いモノですので!!」


……寂しい。

てか、行っちゃうつもりっすか?

そうですか……俺はどうしたらいいのだろうか?

引き止める?着いてく?送り出す?

……アメリアさんのことが分からなくなってきたとです。

今日の下着、何色だろうか?

……だから、俺の馬鹿。


「そ、そう……その、俺は必要ない感じ?」

「そんなことはありません!」

「なら、なんで隠し事するの?」

「それは……申し訳ありません」

「謝らなくていいよ。アメリアさんの好きにしていいから。俺はもう寝るね。おやすみ」

「ぁ……」


アメリアさんの返事を聞かずに、書斎を出て自室へ走る。

自室にある椅子に座り、溜息一つ。

俺は、アメリアさんが隠し事をしているのなんか別にどうでもいい。

男がいようがここからいなくなろうが、それよりも大事なことがあったのだ。

さっきアメリアさんと話してよくわかった。

俺はアメリアさんに、必要と言ってほしかっただけなんだ。

男がいるなら奪ってみせる、いなくなるならどこまでも着いていく、それだけだ。

なのに、アメリアさんは俺のことを必要とは言ってくれなかった。

必要だと思ってくれてるのかもしれない。

でも、俺は、言葉にしてほしかった。


「ホント、俺って馬鹿だな……」


その日、窓から外の月を眺め続けた。


◇◇◇


寝不足である。

クールに決めようとして、失敗したぜ。

ネガティブ思考は終了だ!

今日からポジティブにいくっちゃ!

庭にアメリアさんがいたので、後ろに立って声をかける。


「アメリアさんおっはよう!!」

「……あ、はい、おはようございます」


振り返って返事をするアメリアさんには、生気が無かった。


「元気ないねアメリアさん!もっと人生楽しまないと!!」

「……はい、そうですね」


……なんでこんなに落ち込んでんだ?

昨日のことかな?

……謝っとくか。


「アメリアさん、昨日はごめんね?ちょっと頭の中こんがらがってて、酷いこと言っちゃったかもだから、ごめん」

「謝らないでください!アリア様は悪くありません……私が、正直に言わなかったから……申し訳ありませんでした」


止める間も無く、アメリアさんが土下座をした。

これって、俺が強要したことになる?

いやいやいや!昨日は俺が悪いだろ!?


「アメリアさんそんなことしなくていいよ!」

「……アリア様、手紙について、お教えします」


聞こうじゃないか。

あ、いや、その、アメリアさんが言いたそうだし……ねぇ?

でも、あれだ、なんか、無理矢理みたいで、ねぇ?

一応確認したいことがある。


「それは、俺が知りたがってるから言うの?」

「いえ、私がアリア様に知って欲しいから言うのです」

「……わかった」


アメリアさんの真剣な顔で言われたら、ふざけながら聞くなんてできない。

例え、その内容が俺から離れることだったとしても、だ。

他の男に渡したくないとか、どこまでも着いてくとか、もういいだろ?

何時までも甘える子供じゃダメなんだ。

ふざけて毎日を過ごすことなんて、しちゃダメなんだ。


「手紙、アメリアさんの大切な人なんでしょ?」

「……はい。あの手紙は―――」

「アメリアさんの許婚か、きっといい人なんだろうね」

「―――アリア様の領主認定式を王都でするというモノです」

「「……………ん?」」


今、決定的な勘違いが発覚した気がする。

今アメリアさんが言ったことを思い出そう。

俺の貴族認定式を王都でする……んん!?


「アリア様、私の許婚とはどういうことですか?」

「えっと、手紙見て笑ってて、そのことについてクリスに聞いたら、家族の話題で笑ったことはないって。で、他の皆にも聞いて回って、アメリアさんの許婚じゃないかって……」

「……私はここに来るまで(・・・・・・・)男性に好意を持ったことはありません」

「そ、そうですか……あれ?なにか聞き逃さない方が良いこと言ってたような」

「アリア様!まだ話している最中ですよ!」

「あ、はい!」

「それで、昨日の王都についての資料ですが、アリア様に何を聞かれてもお答え出来るようにしたかったんです。王都には何年も行ってませんから、知らないことが多かったので……」

「?」

「ですから!アリア様に頼られたかったんです!」


アメリアさんの頬がほんのり赤い。

多分、俺の頬は真っ赤。

えっと、俺はどんな反応を示せば?

え?これってドッキリか何か?

どういうことなの!?


「それと領主認定式ですが、これには絶対に出ていただきます。今のアリア様は領主代理でしかありませんから」


マジで!?知らなかったぜ。

ていうか、もっと簡単に言ってほしい。


「つまり、手紙はアリア様関係で王都に行かなければならないということです」

「なるほど!つまり、許婚とかは俺の勘違いってことか!」


超恥ずかしい!!

穴が在ったら入りたいとはこのことだね!!

ぬぉぉぉぉぉ!!!なんで変な勘違いしてんだよぉぉぉぉぉ!!!


「……アリア様、手紙が私の許嫁からだと思ってたんですよね?」

「うん、凄い勘違いだった。スゲー無駄なことばっか考えてた」

「……そうですか。そうだったんですね……ふふ」


なんでアメリアさん嬉しそうなの?

え?俺の勘違いってそんなに笑える?

やだもう!黒歴史確定じゃない!!


「アリア様……私はアリア様が必要ないとおっしゃるまで、けして離れるつもりはありません。一度しか言いません……私の一番は、アリア・メルノただ一人です」


アメリアさんは、慈愛に満ちた笑顔でそう言った。

俺は、赤面するとか、調子に乗るとか、そんなことが出来なかった。

ただ純粋に、見惚れていた。

そして、俺の口から自然と言葉が出てきた。


「―――」


なんと言ったのか、自分でも覚えていない。

知っているのは、アメリアさんだけ。

でも、俺はそれでいいと思ってる。

だって、それが俺とアメリアさんの関係なんだから。


「アメリアさん、ずっと俺だけのメイドでいてね」

「アリア様、ずっと御仕えさせていただきますね」


俺とアメリアさんは、二人で小さく笑った。

俺達の未来は、これからだ!


◇◇◇


と、打ち切りっぽくしてみたけど、意味はない。

ていうか、あのあと強い風が吹いてアメリアさんのスカートが捲れ上がった。

そう、あの時のパンツは……赤だった。

風が止んで、鼻血を流す俺にニッコリを微笑むアメリアさん。

結局こういう落ちだけど、今までよりもアメリアさんとの距離が、近くなった気がする。

俺は、幸せだよ……地面に埋まってさえなければ。


◇◇◇


傍観者達の会話


「ねえねえ!あの二人ってどうなったの~ドロドロ~?」見た目が若いエルフ

「領主様なら、少し前までアメリア様の下着を持って走り回ってましたよ」魔法少女(笑)

「うまくいったみたいでよかったよ」見た目とのギャップエルフ

「ホントあの二人はお似合いよねぇ~」くねくねドワーフ

「なんか、無駄に茶化しちゃったみたいで申し訳ないかも」ロリ魂

「結局手紙はなんだったの?」百合さん

「どうせ家族からでしょ?」弟子

「……なんか、結構な騒ぎになってる」寝てた人

「皆さん、アリア様にいろいろ助言をしてくださったそうですね……是非、そのお礼をさせていただきたいのです」メイド

『……おっと、休養を思い出した!』一同

「アリア様にあんな態度を取られるなど……私はアナタ方をユルシマセン♪」妖しく微笑むメイド

『ギャァァァァァァァァァァ!!!!!』逃走失敗者達


◇◇◇


視点・アリア(デジャブ)


今日も一日アメリアさんにセクハラだ!!

……なんか、デジャブ。

ベットに寝っころがっていると、アメリアさんが部屋に入ってきて俺の体を揺さぶる。


「アリア様、朝ですよ。起きてください」

「うい~あ、おはようアメリアさん」

「はい、おはようございます♪」


アメリアさんは機嫌が良さそうにニッコリ笑顔を顔に張り付けていた。

最近、領内の皆がアメリアさんを怖がっていたけど、それと関係あるのかな?

ま、いいや!


「アメリアさんの今日のパンツは、白だ!!」

「はい、白です♪」

「おぅふ」


返事が返ってくるとは思わなかったぜ。

白か……見ないとな!!

この日、意気揚々と朝食を食べに食堂へ向かう領主を、後ろから優しく微笑むメイドが見ていたのだった。

今日も、メルノ領は平和でした。

ど、どうでしたかね?

自分にしては、かなり頑張った方なんですけど。


……←これ多いと思ったら言ってください、頑張って削ってみます。


ここで第一部・領主(笑)編みたいな感じで区切った方がいいかな?

第二部は王都観光編みたいな感じかな?

ここまで見てくださった方、良ければ↑についてや改善点などありましたら感想でお願いします。


あと、わかっているとは思いますが一応言っておきます……打ち切りちゃうよ!?

ではでは~

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