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辺境貴族とメイドさんの平和な日常  作者: ディアズ・R
第五章・時間の壁を超えた未来人!
134/135

異世界魔法少女(笑)の別世界勇者(仮)体験・前編

やっと前半できた~

え?無駄に長いって?

更新も時間かかりすぎ?

新刊の漫画とか、なろう作品が書籍化されまくるから……働かないとお金が、ね?


働きたくない(´・ω・`)

視点・サファイア(王族に会っても緊張しなくなった元村娘)


「ようこそおいで下さいました、女神エルレミア様に選ばれし方々」


もろ王族であろう美しいドレスを着た美少女が、そう言った。

神に選ばれるとか、そんな馬鹿な。

この私が女神に選ばれるわけがない。

だって、意識が無かったとは、いえ私の世界の神ヤっちゃってますし。


「選ばれたって、どういうことだよ!?」


同じ服を着た男女の内の一人がそう叫ぶ。

パッと観察すると、イケメンだということが分かった。

まあ、私からするとどうでもいい骨度ですね。

あれ?私はいつから人を骨で判断するように……ま、まずいですよ!?

スケルトンパラダイスに居続けたせいで、外より内中心になってる!?


「我々の世界を救うカギとなる者達を女神エルレミア様が呼び、アナタ方が召喚されました。先に言っておきますが、私達では召喚も送還もできません。元の世界に帰りたいのでしたら、女神エルレミア様に送還していただかなければなりません」


それって、私も帰れます?

明らかに私だけ別ルートで来たっぽいんですけど。

同じ服を着た男女は成人してるかしてないかぐらいで、一人服の種類が違う大人もいますが保護者的な人でしょうか?


「な、なんだよそれ……」

「家に帰してよ!!」

「何で知らない世界の為に何かしなきゃいけないんだよ!!」

「ふざけんな!!」


6割の方々が怒りながらお姫様?に詰め寄るが、槍を構えた騎士っぽいの二人に止められひるんでいる。

1割の冷静な方々は、諦めというか、達観というか、流れに身を任せてるみたいですね。

で、残り三割の方々は……


「異世界キタコレ!」

「剣と魔法の世界で俺TUEEEEEですね、わかります」

「最弱から成り上がりしたいですしおすし」

「燃え上れ!俺のコス―――」


領主様の同類でしょうね。

領主様と出会ってから私は学びました。

見てない、聞いてない、関わらない。

これが正しい対応。

そんなこんなでザワザワしている周囲をボンヤリ眺める私。

一人だけ服の質が悪い……見た目の話ね?

この服近所のおばさんから似合うからってもらったんだけど、領主様が投げた包丁を弾いたからね。

何を材料に作ったのか、私には勇気が無くて聞けませんでした。


「あの……」

「はい?なんでしょうか?」


眼鏡をかけたツインテールの少女が話しかけてきましたよ!

こやつ……隠れ巨乳とみた。

私へのあてつけか!?どうせ小さいですよ!?悪いか!?

よし、落ち着け私。


「貴女はこの世界の人、でいいんですか?立ってる場所的に、私達みたいに呼ばれたみたいですけど……」


……たぶんこの世界違いますよね?

一応確認した方がいいかな?

確認のためには魔法少女にならないといけない……宝石持ってきてないんですけど、イケルかな?


「ちょっと待ってくださいね」

「え?あ、はい」


変身の合言葉なんだっけ?

バッと右手を掲げる。


「リレーションアップ」


一切感情を込めずに言い放つと、右手にいつものアレが現れる。

もう慣れてしまった全自動変身シーン。


「凍える魔力(魅力)と燃え滾る(ハート)!」


口を開けてこちらを見てる眼鏡少女。

すいません、これ強制ナンデ。


「全ての人に愛と勇気と情熱を!」


はいここで決めポーズ。


「みんなのアイドル!ラブリージュエル・サファイア!キラッとクールに参上です♪」


パァァァァァっと氷の華が無数に舞い散る。

なんかみんな見てますね。

でもなんでしょう、恥ずかしいと思えない。

私はもう、戻れないんですね……ハァ。

とりあえず、いつの間にか装備されていた私の倍はある氷の杖をトンッと立てる。

杖を中心に床の表面が凍り始める。


「えっと、こういう時のは確か……………第参術式解凍。魔法陣展開。術式起動」


凍った床に魔法陣が現れ発光する。

すると上を向けていた杖の先端が凍り、花の形になっていく。

ちなみにここまでの演出、全て意味はない。

ただ単に同じ魔法少女への念話である。

領主様の話では、一芸特化しすぎて手順を踏まないと普通の魔法や念話とかができないらしい。

でまあ、結果だけ言うと……


「どうやらこの世界は私のいた世界ではないらしいです」

「あ、はい、そう、ですか……」


凄く心の距離が開いた気がします。

まあ、逆の立場なら同じことすると思いますけどね。




◇◇◇




この世界に来てから3日経ちました。

む?電波が……途中どうしたって?

宮廷魔導士とかいうのがいきなり現れてなんかいろいろ言ってた。

要約すると弟子にしてくれだったので、とりあえず凍らせといた。

宮廷魔導士を抵抗すらさせずに凍らせたのがいけなかったらしく、王様やら王子やら騎士の方々が是非士官してくれと言ってきた。

拒否し続けているが、現在も勧誘は続いている。

どうしてこうなった。

あ、異世界から召喚された人達はスーツを着た人が先生で、後の男女は学生らしくまだ成人すらしていないらしい。

私の世界だと、15歳で成人なんですけどね~

……そう言えば領主様って今何歳?


「ねぇねぇ」

「はい?」


金髪サイドテールの学生の人が話しかけてきた。

他の女生徒と服装が若干異なり、胸元を開ける、へそを出す、スカートが短い、靴下ダボダボ、ブレスレットやピアスなんかをつけてる。

なんだかんだで仲良くなった眼鏡っ子の佐々木希(ささき のぞみ)さんが言っていましたが、ギャルというやつですね。


「この世界来た時に変身してたじゃん?あの時の宝石があればウチでもできんの?」

「えっと、無理ですね。これで変身してるように見えてるでしょうが、演出以上の役割はありませんからね。もうすでにあの力は完全に私と一体と言うか、能力という感じになってるんですよ。領主様、この宝石を作った人ですけど、あの方なら変身できる道具を作れると思いますけど、この世界に来てくれるかどうか……」


絶対来ない気がします。

他の魔法少女、それこそウチの母なんかが進んでこっちに来そうですけど。


「えぇ~そうなん?がっかりだわ~」

「なんかすいません」

「別に謝んなくていいよ~ウチこの世界の魔法の詠唱とか覚えられる気しないから、杖とか振ってれば魔法使えそうだから聞いてみただけだし~」


すいません、杖とか振る必要性全くありません。

ただの飾りです。


「あ、自己紹介してなかったっしょ?ウチ水原雪華(みずはら ゆきか)っていうんよ~ユッキーって呼んで~さんとかちゃんとかは無しでね~」

「はぁ……サファイアです。本名はラシアですが、もうこっちで呼ばれなれてるんで」

「サファイアね~じゃあ、サっちんって呼ぶね~」


ユッキー、話してみると見た目以上に良い子ですね。

そんなこんなで実は趣味の園芸の話をしたりしていると、召喚された時にいたお姫様のレルル・エル・ド・ベルティーユ・フォン・クライムベルン様がイケメンを多数侍らせながら小走りに向かってくる。

その勢いのまま私にジャンプして抱き着いてくる。

私の魔法少女状態に何かが刺激されたのか、領主様に懐くアースの様に好意全開で来るようになってしまった。

領主様の場合、補食現場にしか見えませんけど。


「ラシア様!お会いしとうございました!」

「いや、あの、一時間前に話しましたよね?」

「レルルにとってラシア様と会えない一分一秒が苦痛でしかありません!」


ソレハサゾカシツラカッタコトデショウ。

懐いてくれてるのはいいんですよ。

結構嬉しいですし。

でもね、この娘私に抱き着いてくる時必ず私の胸に顔を埋めるんです。

なんというか、その瞬間だけですがルビスさんと同じ雰囲気になるんですよね。

何故こう変な人ばかり周りにいるんでしょう?


【類は、友を呼ぶんだぜ♪】


何故か脳内でイイ笑顔を浮かべた領主様がそう言った。

とりあえず脳内領主様に雪玉を投げまくっておく。


「ラシア様?どうかしましたか?レルルはラシア様が不機嫌になるようなことを?」


領主様のことを考えてたら、しかめっ面をしていたらしくウルウルとした上目遣いで心配そうにしてくるお姫様。

ちゃうねん。

というか、その乙女な表情やめれ。


「二人は仲良いね~まるで姉妹みたい」

「まあ!ユキカ様ったら、恥ずかしいです♪」


頬を赤らめてチラチラこちらを見る姿は……女子力の差を思い知らされる。

私には、出来ません(涙)


「そう言えばラシア様。最近我が王国と同等の規模を持つ帝国で、ラシア様の様に変身する者が現れたらしいですよ?」


あ、それ知り合いですわ。

色は何色でした?


「黄色らしいですよ」


黄色?

そんなのいたかな?

ルビーは赤、エメラルドは緑、シルメリアは白、マイマザーは銀……新種だとすると、やっぱりクィールかな?

でも、個人的なイメージカラーだと茶色か黒なんだけど……


「ラシア様?どうかなさいま―――」

「はいどーん!!」


お姫様の言葉を遮る様に聞き覚えのある声がし、魔法や剣の訓練(強制ではなくやりたい人だけ)をしていた所へ何かが落ち、勇者や騎士達が吹っ飛んでいく。

土煙が徐々に薄くなり、そこには銀がいた。


「唐突に!私!参上!!」


そう、シルバーことマイマミー。


「な、ななななんですか!?」

「あ~知り合いというかなんというか……」

「シルバー様、どうかご自愛ください」


なんとなく母親と言いたくなくて口籠っていたら、母の隣に赤黒い大剣を背負い漆黒のマントを靡かせあふれ出るカリスマをその身に纏うイケメンが降り立った。


「ま、魔王レギル殿!?そんな、どうしてここに!?」


そう、魔王である。

もうお分かりですね。

魔王に様付で呼ばれ気遣われる私の母。

この世界の魔王、つまり魔族は力こそ正義。

そんな魔王が気遣う母……あのバカ魔王倒しやがったな。

ちなみに、魔王や魔族は他と敵対していないらしい。

が、友好的でもないらしい。

中立的な存在ということらしい。


「あら~サファイアじゃない。どうしてこんなところに……あ!探してたのよ!」

「オイコラ私のこと完全に忘れてただろ」

「ラシア様、あの方とどのようなご関係で?」

「ウチもしりたーい」

「シルバー様、お知合いですか?」


領主様がいないのに、なんでこんなに混沌としてるんですか……


「この世界にいるってことは、帰れるんですか!?」

「え?ん~サファイアが帰るのをこの世界の神が妨害してるとか言ってたよ。なんかして欲しいことがあるんじゃないかって」

「……はい?」


なんで!?私は偶然ここに来たんですけど!?

もうおうちかえして!!

脳内領主様が笑顔で言う。


『マジウケるんですけど(笑)』


……帰ったらぶん殴る!!

アリア「アタイだよ!」

クィール「アタイもだよ!」

シルメリア「……え?私もやるんですか!?」

アメリア「お久しぶりです」

アリア「アメリアしゃん!?なじぇここにゅ!?」

アメリア「お仕事の時間です」

アリア「うそ、だろ……」

アメリア「いいえ、事実です」

アリア「ノオォォォォォォォォォォ……………」

シルメリア「……えー」

クィール「アリアリもサファっちがいないんじゃ終わりだね!サラダバー!」

シルメリア「……………えー……また、次回で」

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