魔法少女☆ばーさす☆吸血鬼・後編
バトルが本格的だと、いつから錯覚していた?
魔法少女の戦闘が短いのはデフォです。
「我が名はリデルテス・(以下略)だ!今から貴様等家畜を飼う御主人様の名だをその魂に焼き付けるがよい!!」
十二血鬼序列一位、滅血鬼リデルテスが現れた。
サファイアの絶対零度魔法【結晶氷結ノ銀世界】発動。
リデルテスの時は凍り付いた。
シルバーの追撃、【永遠無き次元崩壊】発動。
リデルテスは砕け散った。
エメラルドの追撃、【真空たる聖域】発動。
リデルテスの破片が粉々に切り裂かれた。
ルビーの追撃、【純焔たる楽園】発動。
リデルテスの粉は消滅した。
リデルテスに勝利した!
レベル制ではないので経験値などない。
「みんなおつかれ~」
『おつ~』
「いや、なんか気持ち悪かったんでやっちゃったんですけど、よかったんですかね?ほら、今のを見てた吸血鬼さん達、神に祈りだしてますし。めっちゃ地面に額こすりつけて許しを乞うてますけど……」
「……私何もしてないです」
「……やはりこうなったか」
吸血鬼なんて言ってもたいしたことないな!
どこぞの焼き鳥みたいな漫画の吸血鬼とは違うぜ!
とりま、他の吸血鬼達は文字どうり落ちてもらうか。
それ、ポチッとな。
そして彼等は穴に落ちていった。
まあ、名前も出ない村人達だって一時間しないで出てこれるから大丈夫だろ!
「これでアンタが序列一位だね!」
「……」
元序列二位の返事がない、ただの屍のようだ。
髪の毛燃やしとくか。
「アッツ!?燃えてる!?私の髪が!?ちょ!この縄ほどいて!!お願いだから!!髪が!髪がぁぁぁ!!」
「フッ貴様に神などない」
「あらうまい、座布団一枚」
『プークスクスクス』
「のあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
シルバー、ルビー、エメラルドとクスクス笑ってそのたいまつを眺める。
現序列一位と一緒に捕まった奴らは次は自分かと冷や汗ダラダラである。
そんな彼らの期待には応えねばな!
「ウチの領地に攻めるのに賛成した人~」
『序列六位と三位が賛成してました!!』
「「ちょっ!?」」
「着火!」
「「アァァァァァァァァァァァァ!!!!!」」
燃えた程度じゃ死なないから、人間たいまつが三本目。
悶え苦しむ姿を見ると、良心が苦しむぜ(*´∀`)
「領主様楽しそうですね」
「ここの領地は俺の物!誰にも渡さねぇ!!奪おうとする奴は消毒だぁぁぁぁぁ!!!」
消毒用アルコールをシュッシュします。
聖水が混ざった特別製よ?
『ギャァァァァァァ!?』
「燃えてなかった人達からも煙が出てますね」
「……」
「メルティさんにもちょっとかかっちゃったみたいなんですけど!?凄い諦めきった表情で昇天しそうなんですけど!?回復を!早く回復を!って回復できるの私だけだった!!」
◇◇◇
「というわけで今日から仲間になりました吸血鬼の皆さんで~す」
「今までの行いを恥じ、心を入れ替え、悪を成さぬよう誠心誠意領地の一員としてお世話になります!」
『よろしくお願いします!』
吸血鬼の皆さんは、坊主になりました。
住処は寺を準備済みである。
どうしてこうなった。
「我もテラ?に住んだ方がよいのだろうか?」
「来るもの拒まず、去る者追わず。自らの意志で来るのならば歓迎しましょう」
「……やっぱり今のままで」
元序列二位が凄い悟りを開いてるんだけど……
ああいう真面目なタイプってからかっても反応が薄いからつまんないんだよね。
というわけで、サファイアの第四形態でも考えよう。
第三形態はもう決まってるからな。
「あれ?なんだかすっごい寒気が……」
「大丈夫ですか?」
しっかし、吸血鬼達も仲間にしちゃったし、やることないな。
「ねぇねぇアリアきゅん、元序列一位のアレってホントに消えたの?」
リデルテスはアレと呼ばれるようになったか。
例の黒い流星の異名を持つGのような言い方だな。
シルバーのその質問に、俺は無言で手のひらサイズの瓶を取り出す。
「何これ?」
「飼育瓶」
「飼育瓶?」
説明しよう。
飼育瓶とは、中に入れたモノをいつでもどこでも飼育できる瓶だ。
オプションとして、空気穴無用、食事不要、防音機能、魔力無しという環境になってる。
というわけで近寄ってよく見てみよう。
[貴様等!この我にこんなことをしてただですむと思うなよ!貴様等の血を引く者を一人残らず血祭りにして後悔させてやる!!今出せば絶対の服従を誓うことで許してやらんことも───]
瓶をしまう。
「意外と死ななかったから、シマっといた」
「さすがアリアきゅんね!グッジョブ!」
「でへ~褒められた~」
サファイアとシルメリアとメルティが何か言いたそうだな……
なんだよ?文句あんのか?
「領主様はホントクズっすね」
「最低です」
「恥ずかしくはないのか?」
みんなひどいな……ふむ。
「こいつの趣味は母親の目の前で子供を殺して泣き叫ばせながら犯し殺すことだよ」
「「「よくやった」」」
そんなこんなで、吸血鬼達の襲撃は終わった。
アレは寺の方で管理することになった。
毎日お経を十時間聞かせるんだと張り切っていた。
しかし、魔法少女強すぎじゃね?
……別にいっか!
アリア「アレとサファイアが同格だといったな、アレはホントだ。少し付け足しが足りなかっただけでな。アレと初期のサファイアは同格だ」
サファイア「えっと、それってつまり、初期の私って一国を一人で滅ぼせるレベルだったってことですか?」
アリア「……」
サファイア「……」
アリア「……てへぺろ♪」
サファイア「ただの村人をどんだけ強化してんですかぁぁぁぁぁ!?」
クィール「出番が、無い……グフッ」
ファリエナ「私もデス?……ザクッ」
アリス「どむぅ~」
アリア「出番のない負け組達はおいといて……」
サファイア「そういう言い方すると、後で後悔しますよ?」
アリア「今日のゲストはこの方!」
世界樹「───」
サファイア「生き物じゃないゲストキタァァァァァ!!!」
ファリエナ「世界樹様緊張気味デス」
サファイア「翻訳付きだなんて、VIP過ぎる……」
世界樹「───」
ファリエナ「足を引っ張らないように頑張るそうデス」
アリア「なかなか殊勝な心がけではないか。よきにはからえ」
サファイア「何様!?」
アリア「生みの親」
世界樹「───」
ファリエナ「創造主様、です」
サファイア「おぅふ」
クィール「でも何でいきなり出てきたの?もしかして、次回で飛んじゃう!?飛○石搭載しちゃう!?BARUSUしちゃうの!?」
アリア「では期待に応えて次回予告。『スケルトンが目の前にいたら、アナタはどうする?』だな!」
サファイア「世界樹全然関係ねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」
アリス「どかーん!!ってする!!」
アリア「俺なら落とすな」
クィール「カジるかな」
サファイア「友好的な選択肢が一つもない!?」
世界樹「───」
ファリエナ「次回もお楽しみに、です」
サファイア「そっちはそっちで勝手に終わらせるんじゃないよ!?ちょま─────




