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辺境貴族とメイドさんの平和な日常  作者: ディアズ・R
第四章・出会いのある!良い旅!夢気分♪
122/135

正月にすること、遊ぶ!食う!寝る!

アリア「新年あけましておめでとうございます!」

サファイア「あけおめです」

アリア「今回あんまりふざけてないぜ?」

サファイア「寝言は寝て言え」

アリア「最後は寝てる!」

サファイア「今でしょ!?今の話でしょ!?」

アリア「皆見てくれるかな!」

クィール「いいとも~」

サファイア「ダメだこりゃ……」

アリア「紅白歌合戦やろうぜ」

クィール「私の歌を聴けぇぇぇぇぇ!!」

サファイア「いい加減怒るよ!?」

悪「「時間は大切に♪本編をどうぞ♪」」

サファイア「プッツンいきますよ!?ちゃんと会話してくれま―――」

視点・アメリア


領主様がコタツなるものを作ってきた。

上には蜜柑や煎餅がある。

電源は魔力らしいです。


「見てくれこのコタツ、素晴らしいだろ?特にこの足……滑らかで傷一つない、素晴らしい出来だよ」

「アメリア様~領主様がウザいです」

「お節料理というのを作りますので、出来るまで外で遊んできてください」

「マジですか……行きますよ領主様」

「コタツの最も素晴らしい所は暖かさもそうだがその依存性だ。つまり、コタツには魔力がある。魅了の魔力だ。一度入ったら出たくなくなる、そう!コタツとは男に対するサキュバスの様に―――」


アリア様とサファイアさんが館を出たので、お節料理を作る。

前日に殆ど完成していたので、あとは盛り付けるだけ。

でも、盛り付けも食欲を旺盛にさせるために必要な要素なので、しっかりと綺麗に盛り付ける。

盛り付けも数分で終わったので、しばらくしたらアリア様達を呼ばなければいけませんね。

そこでコタツが視界に入る。

数秒考え、コタツに近づく。

魔力を送って起動する。

アリア様の説明だと、魔力で起動するとすでに中は暖かくなっているらしい。

少し緊張しながら、コタツの中に足を入れる。


「……?……………ッ!?」


……出れない。

出ようとしても、足が動かない。

私が、自分を制御できてない?

そ、そんな……こんなことが……でも、暖かいですね。


「……はふぅ」


このまま寝たらどれだけ気持ち良いのでしょう。

瞼が少しずつ重くなる。

あれ?ねむ、く……………くぅ。



◇◇◇



視点・アリア


羽子板をするための道具を取りに来たら、アメリアさんがコタツで寝ていた。

何時もの俺ならセクハラを決行しただろう。

だけど、今日は正月。

アメリアさんにはいつも働いてもらってるから、今日ぐらいはゆっくり休んでもらおう。

アメリアさんに毛布を掛けて、羽子板を持ったら外へ出る。

外に出て思ったことがある。

あのコタツ、普通のコタツなのか?

だって、俺が作ったんだよ?

……まあ、アメリアさんが休めるならいっか。



◇◇◇



視点・サファイア


私の顔は黒くなっている。

何故って、それは羽子板で負けて墨を塗られたからです 。

領主様クソ強いんですけど。


「ククク、羽子板の黒い悪夢とは俺のことよ」


知らんわ。

メルノ領内で領主様に負けてないのはアメリア様だけである。

クリスさんやアッシュさん達という純戦闘職の方々ですら、領主様に勝てなかった。

アメリア様が負けてないっていうのは、戦ってないっていうのが正しいんですけど。

アメリア様を呼ぼうとするとアリア様が全力で妨害してくるんですよね。

そんなに負けたくないか。


「サファイアの顔にもう墨を塗れる面積が無いな」

「クッ……どうせ私は敗者ですよ!」

「じゃあ、別の罰ゲームとしてスクワット100回」

「それ罰ゲーム!?」

「3分以内に終わらなかったら腹筋100回」

「ファ!?」


急いでスクワットを始める。

1、2、3、4、5―――


「ハイ3分」

「はぁはぁはぁはぁはぁ……し、死ぬ」

「99回だな。60回ぐらいだと思ってたわ。でも罰ゲーム!」

「この外道!!」

「腹筋100回3分」

「ちょ、ちょっと休ませ―――」

「始め」

「こんちくしょう!!」


~3分後~


「100回やり切りやがった……」

「ぜぇはぁ、ぜぇはぁ、ぜぇはぁ……い、意地の、勝利……ヤバ、吐きそう」

「ここで吐くなよ、ゲロイン」

「誰がゲロインだ!?ぅ」


~少々お待ちください~


実に晴れやかな気分です。

まるで体の中の悪いモノを全て吐き出した後のような清々しさ。

こんな時には歌が歌いたくなりますね!


「また負けた、です」

「あそんで~」


ファリエナちゃんとアリスちゃんが、顔の一部を黒くしながらこちらにやってくる。

アリスちゃん、領主様に負けたんだよね……なんであんなに強いんだろう。

とりあえず、アリスちゃんと遊ぼう。

ピョンピョン飛び跳ねて可愛い。


「何して遊ぶ?」

「おにごっこ!」


瞬間、私の脳裏に鬼のアリスちゃんに鯖折りされている私が思い浮かんだ。

鬼ごっこはまずい。

主に私の命が。

私が別の遊びを提案しようと口を開けたとき、領主様が現れた!

りょうしゅさまが あらわれた。


「誰が魔物だ!魔王がベホマ使うようにするぞこのヤロウ」

「ベホマが何か知りませんが、絶対に勝てない気がするのでやめてください」

「その内ドラ○エ作るわ。そんなことより!遊ぶならば陣取りゲーム(物理)しようぜ!」

「……普通の遊びのはずなの血を見そうな予感がします」

「アタイが説明しよう!!」


領主様の背後からクィールが現れる。

二人してその場からは動かずに、上半身だけをグルグル動かしている。

何がしたいのだろう?


「陣取りゲーム(物理)とは、自陣、敵陣、中立地帯の三種類の陣地を決め、自陣を増やしていくゲームであ~るぅ」

「以外と楽しそうですね」

「ちなみに、自陣の増やし方は敵陣、中立地帯を攻め滅ぼすと自陣となる」

「……」

「殴る蹴るはもちろん武器に魔法と何でもあり!ただし、ホントにヤっちゃうのはなしですわよ♪」

「……恐ろしいゲームやろうとしてんじゃないわ!!」

「アリス、サファイアが陣取りゲーム(物理)やりたいってさ」

「やった!」

「やられた!?」


アリスちゃんに首根っこ捕まれ引きずられる。

領主様、クィール、ファリエナちゃんが手を振っていた。

あの三人、後で凍らせる。


~一時間後~


村のはずれで、木々が凍ったり爆発したりいろいろあったとか。

誰がやったんでしょうね。

私には皆目見当もつきません。

とりあえず……


「言い残すことは?」

「反省も後悔もしていない」

「アタイの人生に一片の悔いなし」

「私悪くないデス」

「そうですか、さようなら」


指を鳴らす。

全てはオワタ。



◇◇◇



視点・アリア


私だ。

解凍に大分時間がかかったぜ。

さてさて、正月なので領民達の願いを聞こうと思う。

あれだ、初詣とかの祈願みたいな?

というわけで一人目。


「子供ができないの」

「チェンジで」


何故初っ端からエロリフなんだ。

下ネタ禁止やで?


「まさか、私が○○○○○(ピーーーー)○○○○(ピーーー)みたいなことしか言わないとでも!?」

「おいちょっと待て……一旦落ち着こうか」

「私だって好きで○○○○○(ピーーーー)○○○○(ピーーー)みたいなエロ単語言ってるんじゃないんだからね!まあでも、ラフの○○○○○(ピーーーー)に関しては妥協する気はないわ!」

「ダメだこいつ、早く何とかしないと……」


もうダメだ……この世界は、R18に染まっちまうのか……


「アリア君、エステラがすまない」

「ラフだぁぁぁぁぁ!!!子作りしましょう♪」

「え?ここで?流石にまず、ちょっとま―――」


アースに壁になってもらい、見えないようにする。

音?ナンノコトカナ?

さて、次に行こう。

二人目だ。


「年増に犯される」

「一回死んで来い」


最近ストーカーが付いた道具屋。

とりあえず殴っておいた。

三人目。


「我が深淵なる暗黒のマナが囁いている……終焉無き原初のカオスが創世すると」

「久しぶりと言いたいが、正気に戻れ」


中二病は中二病が悪化していた。

やはり設定中にのバンシーさんと一緒にしたのが間違いか。

まあ、別に良いか。

四人目。


「最近、出番が無くて……」

「俺に言われても……」


メルノ領第二メイドことスフィアさん。

まあ、うちの領地で何かしようとしても、基本的に不可能だからな。

だって、領主の俺の指示にさえ従わない奴いるし。

サファイアとか、シルバーとか、サファイアとか、サファイアとか……サファイア、後で地面に埋めてやる。

俺に従わない奴は、埋める!!

それはさておき、出番が無くてもいいじゃない。

見えないところで仕事をしてるんだから、それでいいじゃない。

かゆいところに手が届くのは大事なことだよ?

五人目。


「サファイアさんをいじめないで」

「理由が無い却下」


ヒーラー魔法少女ことシルメリア嬢だ。

いきなりふざけたことをぬかしたので、おむつを差し出す。


「これさえあれば漏れても安心♪」

「殺すぞ」

「すすすすいません……」


しゅ、修羅が……修羅が見えた……

お、恐ろしい……でもやめない。

一つの封筒を取り出す。


「ここに、YOUのおねしょ写真がある」

「渡してください!!」

「なら、サファイアを諦めるんだな」

「クッ……すいません、サファイアさん!」


買収完了。

これで心置きなく……ククク。

領民と話すのは楽しいけど、疲れるな。

もういいや、帰ろ。



◇◇◇



視点・サファイア


唐突に落とし穴に嵌められたと思ったら、頭だけ出した状態で地面に埋められたサファイアです。

誰か助けて。


「年越し蕎麦だ!今のサファイアじゃ自分で食べられないだろうから、食べさせてやろう♪」


……凄い湯気が出てるんですが。

てか土の中凄い暖かい。

……いやいやいやそんな和んでる場合じゃなくて。


「ねぇ、それホットじゃなくてクールですよね?その湯気は熱じゃなくて冷気ですよね?」

「冷気が出る蕎麦ってカチカチで食える気がしないんだけど。この湯気は、もちろんアツアツの証拠だじぇ♪」


……すごく逃げたい。

クッソ!?このままじゃ定番のアレをヤラレル!?


「はいサファイアあーん、うわっ!てがすべった」

「ちょっアッツ!?」

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?顔に汁が!?熱い汁がぁぁぁぁぁ!?」

「まったく、驚かすからそういうことになるんだよ~ちゃんと口でキャッチしなきゃ」

「そばを投げるな!?アッツ!?頭に乗ったアッツ!?アツアツアツ!?」

「飽きたわ~全部かけるな」

「それだけはやめ、アッ―――」



◇◇◇



視点・アリア


サファイアから湯気が出るようになったので、アメリアさんのお節料理を食べにマイホームへ帰宅。

アメリアさんはまだ寝てた。

そんなにいいのか……いや、コタツが最高なのは知ってる。

けど、あのアメリアさんがここまで……

コタツに足を入れた。

あ、ヤッベ。

コタツの上にお節運んどいてよかったわ。


「……ぬくい」


これは出られんわな。

なんとなく寝てるアメリアさんの頭を撫でてみた。

しっかりと手入れがされている髪が手に流れる。


「……ん……すぅ」


……アメリアさんはやっぱり最高だぜ。

とりあえず……眠い。

時計を確認し、誰に言うでもなく呟く。


「あけまして、おめでとう……くぅ」

アリア「新年だね~」

クィール「そうだね~」

アリア「なんだかんだで、この作品も一年以上続いてるんだな~」

クィール「感慨深いね~」

アリア「そんなわけで、歌います。『あの頃の君へ』……あ―――」

サファイア「う・た・う・なぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

アリア「もう出てきたのグボホォ!?」

クィール「相棒ぉぉぉぉぉ!!!」

サファイア「人のこと埋めやがって……激オコだよ!?私、激オコだからね!?」

アリア「別に良いじゃないか……サファイアはサファイアでサファイアだからこそサファイアと呼ばれるサファイアなのであってサファイアがサファイアたりえているのはサファイアゆえにサファイアの―――」

サファイア「アァァァァァァァァァァ!!!!!」

クィール「もうやめて!サファイアのSAN値はもうゼロよ!」

アリア「サファイアが!壊れるまで!削るのを!やめない!!」

ファリエナ「バカばっかデス……」

アリア「サファイアの恋愛運は……今年も駄目だね(笑)」

クィール「骨重視じゃね~」

サファイア「良いじゃん!骨フェチの何が悪いんですか!?骨バカにするとぶっとばしますよ!?」

アリア「バカにしてるのは骨じゃない……オ・マ・エ・ダ」

サファイア「グフッ!?」

アリア「さて、そろそろ〆るか」

クィール「のんびりかもしれませんが、これからも見てやってくださいな」

ファリエナ「頑張る、です」

アクファ「「「今年もよろしくおねがいします♪」」」

サファイア「今年こそ、今年こそは……」

アリア「サファイアの扱いに変化はないのでご安心を♪」

サファイア「全然安心できない!?」

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