生麦生米生卵!生もの生ごみ生臭坊主!
後の重要人物登場。
本編でいろいろ言ってるけど、詳しい描写はしてないから平気だよね?
想像力を働かせてください。
本編どぞ~
視点・アリア(黒表紙の本を販売中)
「ほらほらお兄さん、こっちの方もいいよ~」
「おぉ……こ、こっちの内容は?」
「くくく……女騎士×スライム」
「ごくり……買った」
「まいど♪」
俺は今、18歳未満お断りの艶本(分かり易く言うならエロ本)を売っている。
え?お前は18歳じゃないだろって?
ハッハッハ、自分で使う訳じゃないんで、問題無し。
だって、俺のオカズはアメリアさんだもの♪
教皇様はどうしたって?
身体が若返ったから、似合う服とかを買いに行ってる。
いくら俺がプリティな美少年だとしても、女物の服屋に入る度胸はありません。
自分のことを美少年っていうほど自意識過剰で、ごめんねぇ♪
ちなみに、本を売っている場所は暗い路地裏の隅っこ。
暇潰しに書き溜めてた物がドンドン売れていって満足だ。
そんなことを考えていたら、また客が来た。
若い神父である。
これはまずい!シスターモノも存在しているので、報告なんてされたらアメリアさんが来るかも……
「……」
「……」
俺は座ったまま下を見続け、神父は立ったまま俺を見下ろす。
お互い無言である。
「……」
「……右から二番目、内容は?」
ど、どうする!?
……なるようになれ!
俺は正直に生きます!
「シスター×オーガ、です」
「左から三番目」
「姫騎士×オーク」
「……」
「……」
どうなる?
俺は、噓は言わなかったぜ。
「全種類買おう」
「……マジで!?このエロ!」
「失礼だな君!?」
「まったく、ただのムッツリかよ」
「くっ……否定できない自分が憎い!」
若い神父といろいろ話した結果、生臭坊主と判明。
若い女の子が大好きで、エロイことにも興味津々、ホントに聖職者か疑わしくなるような変態だった。
最初に寡黙な紳士風を装ったのは、自分が神父だからこその偽装のつもりだったらしい。
だったら全部買うなし。
ゲームだったら、こいつの職業は性色者と表示されていることだろう。
「最近は艶本を売ってくれる人が他国に行っちゃってさ、新しいの探してたんだよ~いや~しかし……エロイな。それに、こんな発想があったなんて……今まで見たことのある艶本は人と人だったけど、人と魔物にするなんて……まさしく盲点だね」
「あのさ、ここで脱ごうとしてんじゃねぇよ。帰って脱げ」
「あまりのエロさに興奮し過ぎた。おぉ!勇者×魔王!どっちが女?」
「一応四種類あるよ。男と女、女と男、女と女、男と男。最後のは、なんで書いたのか自分でもわからない。でも、女はもちろん男にも売れるんだよな……」
「そ、そっか……いや、でも、男と男でも……イケるな」
何故か隣に座って買った本を読んでいた神父から、少しだけ距離をとった。
「いや~堪能した。残りは帰ってから読まさせてもらおう。ちなみに、他に書く予定の物は?」
「ん~クラーケンとかゾンビとかかな?それを売ったら旅行終えて帰るつもり」
「クラーケンは今なら分かるけど、ゾンビ?」
「ゾンビと言えば集団が基本」
「そういうことか!?素晴らしいな。必ず買いに来るよ」
「どうぞご自由に~」
話してる間にも本が売れてる。
予想以上に紳士達が潜んでいたらしい。
買っていく人達とサムズアップで分かり合う。
「うわ~すっご……男と男でこんな……買います」
18歳ぐらいの女の人が凄いキリッとしながら言った。
新たな腐女子が誕生した。
俺は、なんてモノを書いてしまったんだ。
一応注意書きに現実と創作を一緒にしないでくださいって書いてあるけど。
でも何故か書いちゃうんだよな~
これは、まさか……邪神によるお告げ?
近いうちに男の娘に出会うという、神託なのか!?
出会うなら女の子が良いよ!そして魔法少女にするんだい!
……男の娘が魔法少女でも、いいじゃないか?
「ハッ!?この気配……店仕舞いしなければ!」
「え?なんで?」
俺は直感と気配に従い、店を閉めることに。
真上で影に隠れながら俺を護衛していた蜘蛛型ロボのクロゴマの中に本を仕舞う。
生臭坊主はクロゴマに驚いていたが、そんなもの無視だ。
「ムッツリ神父」
「その呼び名やめて。なに?」
「生き延びろよ」
「は?」
俺はクロゴマの背に捕まり、壁を登らせて逃亡した。
「なんだったんだ?」
「ねえねえ、そこのお兄さん♪」
「え?あ、な、なにかな?」
「その本なぁに♪」
「い、いや、これは、その……」
「ここでエッチな本を販売しているって噂を耳にしたんだ~」
「もう逃がさない」
「変態に天誅」
「え!?待って!?売ってたの私じゃない!」
「問答無用♪」
「ギャァァァァァ!?」
背後から聞こえる絶叫を、聞こえないフリをして遠ざかる。
教皇様が入っている服屋の近くの影でクロゴマから降り、生臭坊主に合掌する。
「成仏しろよ」
「あ、領主様~」
「ククちゃん様に服買って貰っちゃった!」
「ごめんねアリア君。さぁ、次はどこに行きましょうか」
三人と合流したので、神父のことは忘れることにした。
また会ったらうるさそう、ということだけを憶えておくことにした。
アリア「それでは今日の一時限目、歴史を始める!教科書の48ページ!サファイア!音読しろやぁぁぁ!!」
サファイア「そんな教師PTAが黙ってないと思いますけど。え~OTAKU文化を広めた人物、オレノ・ヨメさん。このOTAKU文化は世界中に広まり、老若男女と幅広く愛されており……なんだこれ!?」
アリア「そこまで読んだら最後まで読めよ~まあいいけど。クィールさ~ん、早弁しないでね~」
クィール「ふぁぐほぉぐ、むぐ!?」
アリア「もういい、水飲んで来い。さてサファイア。何故俺がこんな無駄なことをしたかわかるか?」
サファイア「楽しいから?」
アリア「それもある!しかし!今日のゲストに関係している!今日のゲストは、この方!」
ローマン「俺だ」
サファイア「お前かぁぁぁぁぁ!!!」
アリア「久しいな、兄弟」
ローマン「あぁ、久しぶりだな」
アリア「エクスカリパーが手に入ったって、ホントか?」
ローマン「へっ!俺が兄弟に嘘をつくかよ」
アリア「流石だぜ」
ローマン「だろ?」
サファイア「二人だけの空間創るな!」
ファリエナ「ガチ、です」
アリス「もほ~」
アリア「裸で抱き合ってもいいけど、一夜を共にするのはちょっと……」
ローマン「同志ってだけで、そこまでは……」
サファイア「もう帰れよ!」
アリア「じゃあ、また何時か」
ローマン「あぁ、次に会う時は、良い物用意しとくぜ?」
サファイア「また次回!」




