マモノ紹介 第8章時点
〇=普通のマモノ ●=星の牙
〇ソニックブンブンゼミ
虫マンションに現れた、セミのマモノ。
セミよりも一回り以上大きい体躯を誇る。
大気を震わせるほどの大音量による鳴き声が武器で、マトモに浴びせられたら耳を塞がずにはいられない。鳴き声は、周りのマモノに異常を知らせる警報としての役目も持つ。この鳴き声を一点に集中し、音の砲弾として射出することもできる。ふざけた名前だが、危険なマモノである。
〇ダンガンオオカブト
十字市中心街襲撃事件でも姿を見せた、一本角の巨大カブトムシ。
中心街の生き残りが虫マンションに避難してきたかと推察されている。
〇ホワイトリッパー
ミストリッパーの幼体である白いカマキリ。
星の力の増量による強化を受け、自慢の鎌はコンクリート壁も切り裂くほどの切れ味となった。
〇ブラッドシザー
人の背丈ほどの体長がある、巨大なクワガタのマモノ。全身が赤みを帯びている。
地面や壁をくり抜き、その中に潜み、近くを通った獲物を大アゴで両断する。
以前から存在が確認されていたマモノだが、星の力の増量による強化を受け、甲殻が電波を弾いて衛星カメラによる追跡をある程度逃れる体質になった。基礎体力も大幅に向上している。
●シルフィードラゴニカ 【巫女派】
虫マンションに現れた”暴風”の星の牙。
『星の牙』としては小柄な、トンボ型のマモノ。
身体が小さいぶん生命力も低いが、恐るべき動体視力と反射神経、そして『空気の乱れを感じ取る能力』によって、あらゆる攻撃を避けてしまう。風の力を使った羽の斬撃や真空波の射出など、攻撃力も高い。
廃マンションを砦として、虫のマモノの勢力図を広げようとしていた。マンションをツタ植物で覆って自分たちが過ごしやすい環境を整えたのは、その一環。作中での日向の推測は、当たらずしも遠からずといったところか。
このマモノの命名者は狭山。
「ソニックブンブンゼミと比べて、このネーミングセンスの落差はなんだ」と日向は言う。
●ミストリッパー 【巫女派】
以前、十字神社を襲撃したマモノと同種。
今回の個体は、星の力の増量による強化を受け、霧を使った幻影を生み出す能力を手に入れた。生み出した霧の幻影は、鳴き声までそっくり真似することができる。どうやって音声を出しているのだろうか。
〇ヘイタイヤドカリ
十字市の隣にある港町を襲撃したヤドカリ型のマモノ。
巻き貝状の殻を背負っており、その殻の正面にはキャノン砲の役割を果たす突起がついている。身体の中で高熱エネルギーを生成し、それを射出しているようだ。また、背負っている殻は非情に頑丈で、破壊は困難である。
●グンカンヤドカリ 【巫女派】
港町を襲撃したヤドカリ型の『星の牙』。
能力は”溶岩”と”水害”の二重牙。
ヘイタイヤドカリの長に当たるマモノで、これまでヘイタイヤドカリの姿は確認されていたが、このグンカンヤドカリが確認されたのは今回が初。星の巫女が分け与える星の力が増量されたことにより、ヘイタイヤドカリがさらなる進化を遂げたと考えられている。
背負った巨大な巻き貝状の殻には、いたるところにキャノン砲がついている。他にも、”溶岩”の熱エネルギーを利用した体温の上昇、”水害”の能力と併用して熱湯を生成、身体を急激に冷やして高熱の蒸気を発生させるなど、相反する二属性を上手く使いこなしている。
人間の生活圏を狭めるべく、町の破壊を敢行した。
名付け人の狭山曰く、グンカンヤドカリの『グンカン』は、『軍艦』と『軍官』がかかっているらしい。




