第21話 決戦! アイセVSヴェタル!
[3――2――]
冒険者ギルドのすぐ前、大通りを中心に女神様のカウントダウンが響き渡る。
展開されたバトルフィールドの中で相対しているのはアイセさんとヴェタルだ。
ヴェタルは喜悦の表情で。アイセさんも眉根は寄せて怒ってはいるけど――気のせいかどこか嬉しそうだ。どちらにしろお互いヤル気満々といった様子でお互いを睨み合っていた。
[1――ファイっ!!]
外野のモンスターが野次を飛ばし、街の人々が固唾を飲んで見守る中――とうとうバトルが始まってしまった。
「さあ、お手並み拝見といこうかしら!」
ヴェタルは開幕上空へと飛び上る。
「【ダーク・キャンドル】!」
更に間髪入れずに魔法を放った!
って、はぁっ!? 無詠唱やんけ!? どうなっとるねん!?
しかも魔法を放つ動作――魔法陣が出現し、実際に魔法が飛んでいくまでの時間――がやたらと短い。ボクも【ダーク・キャンドル】を使えるし、使った事もあるけど――全然早い。詠唱を失くした上に動作まで倍速にしたような感じだ。
これだけでも充分に凄いけど、ヴェタルの放った【ダーク・キャンドル】は黒い炎が三発、連続で射出されている! しかも弾の速さがそれぞれ違うせいで、避け辛い!
そしてヴェタルの攻撃は、初級魔法一発では勿論終わらない。
彼女の体に閃光が吸い込まれるようなエフェクト、【チェイン】のエフェクトが発生する。
「【ダーク・キャンドル】!」
魔法発動の硬直をキャンセルし、更にダークキャンドルを発動。
「【ダーク・キャンドル】!【ダーク・キャンドル】!」
更に【ダーク・キャンドル】を二連射!
合計で12発の闇の炎がアイセさんへと襲い掛かる!
「……厄介な」
アイセさんは迫りくる黒い炎を残像を伴うサイドステップで、或いは刀で黒い炎を直接攻撃し、捌いていく。
【ダーク・キャンドル】は高い追尾性能を持つ魔法だけど、ああやって落ち着いて処理すれば怖くはない。アイセさんなら時間を掛ければノーダメージで捌き切るだろう。
時間を掛けられれば。
「【ダーク・キャンドル】!【ダーク・キャンドル】!【ダーク・キャンドル】!【ダーク・キャンドル】!」
しかし回避に専念するアイセさんにヴェタルが次々と【ダーク・キャンドル】を撃ち込んでいく。イタチごっこ、なんてレベルじゃない。アイセさんが撃ち落とす数より、ヴェタルが射出する数の方が多い!
どこまでも追尾してくる黒い炎が、無限に増え、アイセさんを追い立てる!
バトルフィールドの中で、黒い怨念が渦巻いているようだった。
「普通じゃないぞ。あの弾幕」
こんなの攻撃するどころじゃない。逃げるのに精いっぱいだ。
仮にヴェタルに近づいて攻撃する事が出来ても――【ダーク・キャンドル】は追尾力が高い魔法だ。きっと攻撃している最中に、背中から黒い炎を受けてしまうだろう。
「くす♪【高速発動】と【簡略詠唱】、それに【魔撃連追】の【クラスアビリティ】ですね。【高速発動】は魔法の発動動作を高速化。【簡略詠唱】は魔法の威力を減少させる代わりに詠唱を簡略化します。【魔撃連追】は見ての通り、魔法によるチェインを可能とします。アーツによるチェインと違うのは同じ魔法で何度でもチェイン出来るところですね。【高速発動】は【後衛職】系の【初級職】【スカラー】で、【簡略詠唱】は【中級職】である【ワイズ】で、【魔撃連追】は【上級職】である【パンディット】で修得します」
「……わざわざ説明してくれるんですね」
「元、ギルドの受付員ですから。性分なんですよ」
さいでっか。
「――でも、確かヴェタルはレベル200越えの吸血鬼。と言う事は彼女のクラスは【上級職】ではなく【一級職】の筈ですよね?」
「あら。知ってたんですね」
「と、言う事は【上級職】である【パンディット】より更に上位のクラスで、それに相応しいアビリティを持っているって事ですよね?」
「御明察ですハルさん♪ ヴェタル様のクラスは【セージ】。アビリティは――まあ、その内ご覧になる事が出来るでしょう」
不敵な笑みを浮かべる受付嬢さん。
ヴェタルは今でも充分な脅威だと言うのにまだ強力なアビリティを持っている。
ただ、彼女が【後衛職】だと言う事は分かった。遠距離戦では勝ち目は無いだろうが、接近戦ならアイセさんの方が絶対強い。
それにアイセさんには【陽炎】がある。
あれを使えば、どんなに距離が離れていても一瞬で距離を詰める事が可能だ。
勿論その事はアイセさんも分かっている筈だけど――
「【ダーク・キャンドル】!【ダーク・キャンドル】!【ダーク・キャンドル】!【ダーク・キャンドル】!」
「……っ」
――【ダーク・キャンドル】の連射から未だに逃げ続けている。
ひょっとして、アイセさん【陽炎】を出し惜しみしてる?
いや――多分、フィールドに残留している【ダーク・キャンドル】が問題なんだ。
あれは追尾力が高いから、【陽炎】を使ってヴェタルにコンボを決める事が出来ても、その間に黒い炎に当たってしまう。
アイセさんは軽装だし一発でも食らえば怯んでコンボは中断されてしまうし、運が悪ければ残りの黒い炎が連続ヒットして大ダメージを受けてしまう――最悪それだけでAPが0になってしまうかもしれない。
だから【陽炎】は使わないんじゃなくて、使えないのかも知れない。
「キリが無いな…っ」
アイセさんが溜まらず大通りから伸びる路地へと身を滑らせた。
ボボッ、ボボボボボボボボボッ!
アイセさんを追尾していた黒い炎が家屋の壁に次々とぶち当たり、霧散していく。
いい判断だ。物陰に逃げ込めば、そもそも避ける必要性すら無い。
けど、それすらもヴェタルには織り込み済みだったらしい。
「【水の精】よ。破壊の激流を今ここに。【ブルー・フラッド】!」
!? あの魔法、【闇歩きの洞窟】でネロ君が使ったのと同じヤツだ!
バトルフィールドの内側、まるで鉄砲水の如く大通りに大量の水がなだれ込む!
まずい。これなら路地裏に潜むアイセさんにも攻撃が届く!
しかしそれだけでは終わらない。ヴェタルは更に追撃を掛ける!
「【氷の精】よ。冷たき吹雪を今ここに。【ブリザード】!」
「っ!?」
【ブルー・フラッド】を回避しようと、アイセさんが裏路地から飛び出た瞬間――強烈な吹雪が彼女を襲った!
「ぐぬっ!?」
ビシッ!
広範囲の冷気攻撃を避けきらずにダメージを負ってしまった!
ダメージは『17』。致命傷には程遠いけど――【レッド・トライアングル】戦ではノーダメージだっただけに、アイセさんが先にダメージを受けてしまったのがショックだった。
――いや、アイセさんにダメージを与えただけじゃない。
【ブルー・フラッド】で濡れた地面が【ブリザード】で凍ってしまっている。地上で戦えば足を取られてしまうだろう。ヴェタルはアイセさんにダメージを与えつつ、その機動力まで奪ったんだ。
「――くそ」
思わず呟いた。認めたくないけど、ヴェタルの強さは本物だ。予想以上と言ってもいい。
この上更に、未知のアビリティを一つ持っているなんて。
――うん。一つ? いや待って。二つ、じゃないの?
一つは【一級職】で覚える【クラスアビリティ】って分かってる。
けどもう一つ、ヴェタルの【ボスアビリティ】が判明していない。
【心魂掌握】がそうなのかもしれない。他人の心を操る能力はそれだけでも強力だし、【ボスアビリティ】と言っても納得できる。
でも、もし違ったら?【心魂掌握】が単なる【ユニークアビリティ】で、それとは別に強力な【ボスアビリティ】を持っているとしたら?
考えすぎ、だろうか? でも――さっきから嫌な予感が止まらないだ…!
「【ダーク・キャンドル】!【ダーク・キャンドル】!【ダーク・キャンドル】!【ダーク・キャンドル】!」
「……っ」
ヴェタルの攻勢は終わらない。
【ダーク・キャンドル】の連射で再びフィールド内に黒い炎が渦巻き始める。
今度は裏路地に逃げ込む、という手段は使えない。地面は既に氷漬けだ。着地の反動で転倒し、大きな隙を晒す事になる。屋根の上で、ひたすら逃げ回るしかない。でも、それじゃいつか捌き切れなくなる。
「――まずい」
【陽炎】を出し惜しみしているアイセさんにこの状況を打破する手段はあるの?
「ちょっとちょっと。もう手詰まり? もう少し愉しませてよ!」
ヴェタルは無駄口を叩き、すぐにまた【ダーク・キャンドル】を連射し始める。
アイセさんの集中力も限界なのだろうか。無限に増える黒い炎を刀で切り払うのを諦め、一旦ヴェタルと距離を取る。跳躍し、バトルフィールドの端ギリギリへと移動する。
え。魔法使い相手に一旦距離を取るって――それじゃかえって相手の思うつぼだ!?
「【ダーク・キャンドル】!【ダーク・キャンドル】!【ダーク・キャンドル】!」
ヴェタルは黒い炎を9連射。更にチェイン。
「【風の精】よ!」
距離が開いたのをチャンスと見たヴェタルが、ここぞとばかりに新たな魔法の詠唱を開始する。隙だらけだけど、いかんせん遠い。【陽炎】を使って接近しても、フィールド内に残留する大量の黒い炎に、背中から襲われてしまう。
「渦巻く暴風を今ここに!」
詠唱が終わる。
黒い炎が、フィールドの端へと移動するアイセさんを追尾し、収束し、一直線に並ぶ。
その瞬間――アイセさんが攻撃に転じた!
「【弓月】」
居合いにより放たれた剣圧が、一直線に並んだ黒い炎を纏めて切り裂き、ヴェタルへと飛んでいく! まるで曲芸技だ!
そして今まさに魔法を放とうとしたヴェタルが驚愕の表情を浮かべた!
「いったぁ!?」
ズバシュッ! 31ダメージ!
――ダメージが入った! フィールドの中の黒い炎もまとめて消した!
と言う事は~!
「【陽炎】!」
残像を残しながら、アイセさんはフィールドの反対側に居たヴェタルの眼前までワープ!
「はぁっ…!?」
怯みながら素っ頓狂な声を上げるヴェタル。
残念♪ もうあなたの運命は決まったよ?
即ち――SUPPONPONになるまでアイセさんのコンボを食らい続けるって事だ!
「てやああっ!!」
「いだっ、うそっ、やめっ!」
空中三連切り吹き飛ばし!
からの~!
「まだまだっ」
「いだっ、もうっ、やめて!」
空中ダッシュで追撃して再び空中三連切り吹き飛ばし!
からの~っ!
「まだ終わらん!」
「しつこっ、いやっ、いったい!」
もっかい空中ダッシュから空中三連切り!
からの~っ!!
「【飛燕】!」
「いったぁい!」
吹き飛ぶヴェタルを追いかけるように突進切り!
からの~~っ!!
「【神風】!」
「いだだだぁっ!」
更に吹き飛ぶヴェタルに向けて多段ヒットの突進突き!
からの~~っっ!!
「【金剛】!」
「ぐえっ!」
空中でヴェタルに刀を突き刺しながら地面へと急降下!
そのまま地面にヴェタルを縫い留めると、今度は切り上げる!
「もう一度っ、舞え!」
「ぎゃんっ!」
切り上げと共に地面から岩の杭が突出! ヴェタルを再び空へと打ち上げる!
からの~~っっっ!!
「【弓月】!」
あ。【レッド・トライアングル】で双子をボコったコンボとちょっと違う。
あの時はチェインの回数を出し惜しみしてたのか。
まあ、どちらにしろヴェタルがフルボッコにされる事には間違いない。
「いだっ! いだいだっ!」
ヴェタルは空中でアイセさんの放った居合いの剣圧を三連チャンで食らう。
からの~~~っっっ!!!
「【陽炎】!」
落下しながら目を回している――【ピヨリ】状態のヴェタルの眼前にワープ!
さあ、1ループ目終了。
でもまだまだ終わらない。この無限コンボはアイセさんのSPMPが尽きるまで続く!
つまり、ずっとアイセさんのターン!
「はあああぁぁっっ!」
「いやあぁぁっ!! いつまで続くのよぉ!?」
あなたが負けるまでやで。
散々悪さしてきたやろ。その報いを受ける時が来たって事やん。
はー。一時はどうなるかと思ったけど。
レベル200越えのボスキャラ相手にも無双するとは。流石はアイセさん♪
「どうやら勝負はついたようですよ?」
ボクは自信満々で隣の受付嬢さんを見る。
ふっふーん♪ きっと驚いて腰を抜かしているだろうなぁ♪
ところが、
「ふふ♪ まだ分かりませんよ?」
「……え?」
受付嬢さんは不敵な笑みを浮かべていた。
ボクはバトルフィールドの上空にある箱型の電光掲示板を見上げた。
そこにはヴェタルとアイセさんの決め顔と、二人のAP・SP・MP・HPが表示されている。
御主人様は未だにアイセさんのコンボを食らい続けている。ヴェタルのAPは550あるみたいだけど――陽炎コンボが1セット終わった時点で残り410――1セット辺り140のダメージが入ってる。
アイセさんのSPMPはまだ8割近く残っているし、少なく見積もっても3セット以上【陽炎】コンボをぶち込める計算だ。
つまり――どう考えてアイセさんの勝ちである。
掲示板の上に表示されている、赤と青の二人のSDリリウム様の大喧嘩――有利不利を表す戦力比ゲージ――もアイセさんの優勢に傾いている。
だと言うのに受付嬢さんは驚くどころか余裕の笑みすら浮かべていた。
――いやそもそも。
【陽炎】を見て驚いていない? あれって、素人目のボクから見てもとんでもなく強いアーツだと思う。実際に【レッド・トライアングル】の三人も驚き、チートとすら言っていた。
冒険者ギルドの受付をやっているこの人なら、その強さを理解できる筈なんだ。
なのに驚かないと言う事は――
既に知っている?
「――あ」
待って。【レッド・トライアングル】戦の後、ボク達がシュタットに戻るまで少し時間があった。その間に、あの三人組がヴェタルにアイセさんの戦闘能力を報告したとしたら?
ヴェタルには、アイセさんの戦術が全て筒抜けになっている事になる!
対策だって準備出来るだろう――いや、アイセさんの無限コンボが始まった時点で、対策も何も無いとは思うんだけど。
「せいっ、たっ、はあっ!」
「やめっ、ちょっ、やめてぇ!」
【陽炎】コンボが4ループ目に突入した。
ヴェタルの劣勢が予想外だったのか、野次馬のモンスター達がどよめき、囚われの身となった一般人の皆が歓声を上げている。
そんな中、ボクの隣にいる受付嬢さん含め、吸血鬼達だけは薄ら笑いを浮かべていた。
直観する。
これは――御主人の勝利を確信している顔だ!
「【金剛】!」
「めぎんっ!」
ヴェタルが岩の隆起に打ち上げられる。
[アーマー・ブレイク♪]
ヴェタルの着ていた服が破れ、下着とガーターベルトストッキングのみのあられもない姿になっていた。
うむ。エチエチやな! ってそんなこと考えてる場合じゃない!
ヴェタルのAPは残り62!
「ヴェタル! 今こそ引導を渡してやる!!」
アイセさんの体に青白い光の粒子が収束していく。【オーバー・アーツ】の発動エフェクトだ。
【オーバー・アーツ】。一種類につき、一日に一度しか発動出来ない、強力なアーツ。
通常のアーツからはチェインし、発動する事は出来るけど【オーバー・アーツ】から別のアクションにキャンセルする事は出来ない。
強力な反面、命中させなければ必ず膨大な隙を晒してしまう、諸刃の剣だ。
けど、今は正にコンボの最中。
【金剛】で空高く打ち上げられたヴェタルは、錐もみ回転しながら頭から落下していく。
初めてアイセさんと会った時、ゴブリンの大将にも【オーバー・アーツ】を叩き込んだけど――まさに同じシチュエーションだ。
これで、アイセさんの勝ち――の筈なのに!
どうして吸血鬼達は未だに薄ら笑いを浮かべているの!?
「【散華】!」
そしてボクは見てしまった。
地面へと落下するヴェタルの口元が歪み、笑みを浮かべている所を!
「っ!? 駄目ですアイセさん!!」
アイセさんが必殺の剣を放つ。
超高速の無限の斬撃。それがヴェタルを切り刻む――
「くす♪」
――事は無かった。
「えっ!?」
いきなりヴェタルの姿が――掻き消えた!?
アイセさんの渾身の必殺技が、悉く空を切る!
な、何が起きたん!? ヴェタルがいきなり消えた!?
――いや、よく見ると――霧、のような物がアイセさんの眼前にわだかまっている。
――吸血鬼はぱっと見は人間と変わらない。牙が生えてるのと、任意で羽を生やせるのと、あとは霧になる能力を持ってるくらいか――
ボクはふと、アイセさんが倒したゴブリンリーダーの言葉を思い出していた。
「……霧になる能力…!」
「半分正解です、ハルさん♪ 正確には【ボスアビリティ】【緊急霧散】を利用した【霧化】ですね。これにより、ヴェタル様は文字通りいつでも霧になり、敵の連続攻撃から逃れる事が出来るのです♪」
「そんなっ…」
不味い。嫌な予感が当たってしまった…!
アイセさんは【オーバー・アーツ】のモーションに入ってる。
ヴェタルが反撃してきたら、躱しようがない!
シャキン! とアイセさんがトドメになる筈だった居合い抜きを繰り出す。
しかし当然のようにその一撃は空振りに終わってしまった。
それどころか霧になったヴェタルを突き抜け、背を向けたまま硬直してしまう!
「……なんたるっ!」
いつもの言葉と同時に、アイセさんの背後でヴェタルが実体化した。
「バーカ♪」
ヴェタルがアイセさんの背に向けて突進!
青白く、淡く光るオーラは――アーツか!?【後衛職】だと思ったのに、接近戦までやるのか!
ヴェタルは突進と同時に右手から赤く光る爪を繰り出し、アイセさんに突き込んだ!
ドシュドシュドシュゥッ!!
「ぐぬぁっ!?」
多段ヒット音と共にアイセさんが吹き飛ぶ。
51ダメージ! ってアイセさんの残りAP2しか残ってない!?
[アーマー・ブレイク♪]
吹き飛ぶアイセさんの服が破れ、晒とショーツだけの姿になる!
そんな! あのアイセさんが、下着姿になるまで追いつめられるなんて!
だがヴェタルの反撃はそれで終わらない。
更にチェインのエフェクトと共に魔法を放つ!
「【シャドウ・バインド】!」
吹き飛ぶアイセさんの先の地面に、黒紫色の魔法陣が現れると、黒い触手のようなモノが生え出る!
「っ!?」
回避どころじゃない。吹き飛びモーション中のアイセさんはそのまま黒い触手に絡み取られてしまった。
って言うか今、アーツから魔法にチェインしてなかった!? そんな事出来るの!?
「【演武追魔】。【セージ】の【クラスアビリティ】です♪ 効果はご覧の通り♪ 吹き飛ばし系のアーツから拘束系の魔法へとチェインする事によって一方的に敵を攻撃し続ける事が可能です♪」
ボクの思考を読んだように受付嬢さんが解説してくれた。嬉しそうに。
アイセさんと同じ、疑似的な無限コンボか!
「あーはっはっはっ!! あのアイセも大した事無いわねぇ!」
勝利を確信したヴェタルが、大の字に拘束されたアイセさんに歩み寄っていく。
「【フェンサー】のクラスを通った人間ってチェインコンボによくこだわるのよねぇ。【オーバー・アーツ】なんか使えたりしたら、絶対コンボの締めに使って来るし。ひょっとしてカッコいいとか思ってるの?」
「……黙れ…!」
「まあ、案の定で助かったわ。ダメよぉ?【オーバー・アーツ】を使うなら必中を狙わないと? あはっ、あははははっ!」
「黙れ!」
「は? 何偉そうな口きいてるのよ? 自分の立場分かってるの?」
ヴェタルが、アイセさんを正面から睨み――すぐに舌なめずりした。
「動けないでしょ? 貴方、このまま私に血を吸われる事しか出来ないのよ? 貴方が戦闘不能になるまで、ね? 勝負はついたも同然」
「くっ…!」
「それにこうなったら、バトルが終わるまで一般人には手を出さないって話も、終わりね」
「何っ!?」
「バトル中モンスター達を大人しくさせていたのは、『人質を取られたせいで負けた』、なーんて言い訳をさせない為よ? でももう、その必要は無くなったわ。皆どっちが強いか理解した筈よ?」
「私はまだ戦えるっ!」
「あらそう。じゃ、精々頑張って頂戴。皆ー♪ もう好き勝手やっちゃっていいわよー♪」
「「「「「おおおおぉぉぉっっ♪」」」」」
「「「「「きゃああぁぁっっ!?」」」」」
ヴェタルの掛け声と共に、野次馬のモンスター達が一般人に再び襲い掛かる!
「皆! くそっ! ヴェタル! 止めさせろ!」
「自分の心配をしたらどう? お 馬 鹿 さ ん♪」
ヴェタルがアイセさんの背後に回って――
「頂きまーす♪」
「ぐっ!?」
その首元に、牙を突き立てた!!
「アイセさん!! ――うわっ!?」
アイセさんに気を取られた瞬間、後ろから誰かに羽交い絞めにされる。
「ダメですよハルさん? 隙だらけです。ミスティさんに勝ったとは言っても、冒険者としてはまだまだ半人前ですね♪」
受付嬢さんだった。
くそっ! 今まで無害だったから完全に油断していた!
「このっ…!」
拘束を振り解こうと暴れてみるけど――びくともしない!
ただの受付のおねーさんなのに力が強すぎる!
「無駄ですよハルさん。私も今や立派な吸血鬼。サキュバスとの力比べで後れを取る事はありません♪ さあ、大人しくチューチューされて下さい♪」
受付嬢さんが口を開き、立派な牙が丸見えになる。
ヤバイ! ヤバイヤバイヤバイ!!
「誰か助けてえぇっっ!!!」
「誰も助けに来ませんよ! 大人しく運命を受け入れ、」
「テメェ。うちのピンクに何やろうとしてんだ、アァン?」
「ぺぎょっ!?」
受付嬢さんの間の抜けた悲鳴と共に拘束が解ける。
振り返るとそこに居たのは――
「ライラさん!? 無事だったんですか!?」
「当たり前だろ? あんな三流吸血鬼共に負けやしねえよ」
「ココノさんとネロ君は?」
無言でライラさんが背中を指差す。その方向から、ネロ君を抱えて走るココノさんが近づいてきた。
「皆さん無事だったんですね!」
「ハルちゃん! 大丈夫!?」
「ご苦労ピンク」
ヴェイグランツの面々と無事合流し、取り敢えずは一息。
でも。状況は依然として最悪だ。
「――はっ!? おいおいマジかよ…!?」
ライラさんが驚愕の声を上げた。
ヴェタルに血を吸われているアイセさんの姿を見てしまったからだ。
吸血の効果だろうか。アイセさんのAPどころかSPまでも0になり、残り少ないMPまでもじわじわと減っていく。
アイセさんは既に一糸纏わぬ姿になっており、抵抗も出来ないようだった。
「アイセちゃん!?」
「あり得ない」
ココノさんとネロ君も狼狽した。
普段は感情を余り表に出さないネロ君が、冷や汗を掻いている。
「おいピンク! 何があった!?」
「……見ての通りです。アイセさんじゃ、ヴェタルに勝てなかった」
まるで血を吐くような思いで、そう答えた。
ボクだって未だに信じられない。あのアイセさんが負けるだなんて。
「ふざけんな!【陽炎】使って負けたってのか!?」
「……ヴェタルは【緊急霧散】って言うアビリティで、いつでも【霧化】を使って霧になれるんです。それで【オーバー・アーツ】で止めを刺そうとしたアイセさんの攻撃を躱して――反撃した」
「――ちっ! ヴェタルの奴もチート能力持ちか!!」
「マズいよ!? どうしようっ!?」
「当然助けるに決まって――――って何であいつらバトルしてんだ!?【インターセプト】しなきゃ入れねえじゃねえか!?」
「アイセを助ける為にはステータス・スキル半減のペナルティを受けなきゃならない。しかも助けに行けるのは一人だけ」
「アイセを倒した化け物相手にペナルティ有りで勝負しろってか……冗談じゃねえぞ…!」
――そうか。今更になってバトルを申し出たヴェタルの意図が分かった。
アイセさんに勝てると確信した上で、その勝負に横槍を入れられるのを防ぐ為だ。
【インターセプト】自体を禁止にする事も出来ただろうけど――敢えて【インターセプト】可能のバトルにしたのは助っ人が一人増えた所で問題無い――と判断したからだろう。
むしろ吸血鬼が一人増える、とすら思っているのかも知れない。
現にあの血気盛んなライラさんですら尻込みをしている。
「私が行くよ。アイセちゃんをすぐに回復させて後はサポートに徹する」
それが一番良いようにも思えるけど――
「待って下さい! ヴェタルは【心魂掌握】っていう精神操作アビリティを持ってます! 多分MNDが低かったり、それに対抗出来る何かしらのアビリティを持ってないと、あいつと視線を合わせただけでおかしくなっちゃいます! ココノさんは大丈夫ですか!?」
ココノさんの表情を盗み見ると――冷や汗を掻きながら青い顔をしていた。
ダメだ。
「――詰んでる」
ネロ君が今の状況を的確に言い表した。
その時だった。
「皆! 逃げろっ!!」
アイセさんが叫んだ。ボク達と目が合ったのだ。
「はっ? ふっざけんなテメェ!! リーダーを置いて逃げられるかよぉっ!!」
「そうだよ! アイセちゃんを置いて逃げるなんて出来ないよ!!」
「オイラも……オイラも嫌だっ」
勿論ボクも同じ気持ちだ。
けど――
「頼む…! 逃げてくれ…っ!」
懇願するようなアイセさんの視線に、全員が息を呑んだ。
「――さっさと逃げる」
「ネロ!? テメぇ! どういう了見だぁ!」
「ううん。ネロ君が正しいよ。皆で逃げよう?」
「でもよっ! でもよっ!」
「早くしないとバトルが終わる。次はオイラ達の番。だからさっさと逃げる」
「くそっ! ――アイセ! 絶対戻ってくる! 絶対だ! それまで、吸血鬼になんてなるんじゃねえぞ!!」
「……無論だ…っ」
聞こえるか聞こえないかくらいの声だった。
顔を真っ蒼にしたアイセさんには、もう喋る気力も無かっただろう。
ヴェイグランツの皆が、アイセさんに背を向ける。
撤退だ。それ以外の道は無かった。ボク達なら吸血鬼の巣と化したシュタットを何とか脱出出来るだろう。そのまま大きな街に行って、事に子細を冒険者ギルドに伝えればいい。
そうすれば、ギルドだって本腰を入れてヴェタルの討伐作戦を始めるだろう。ひょっとしたらどこかの国が軍隊を動かしてくれるかも知れない。
そうなったら、ヴェタルの討伐だって難しくないだろう。
――それまでに、この街の人間は皆、吸血鬼になっているだろうけど。
勿論、アイセさんも含めて。
「……くそっ」
本当にもう、何も手立ては無いの? 逃げるしかないの?
バトルが終われば、ヴェタルは他のモンスターと徒党を組んでボク達ヴェイグランツを仕留めに来るだろう。
逆に言えばヴェタルは今、孤立していると言っていい。バトルフィールドの中に入れるのは対戦者である二人と、各陣営から一人まで【乱入】する事が出来る。【インターセプト】のデメリットで全てのスキルとステータスは半減してしまうけど、仮にヴェタルを倒すなら、このバトルが終わるまでに【インターセプト】する他無い。虫の息とは言え、アイセさんもまだ戦闘不能にはなっていない。
問題は誰が、【インターセプト】するかだ。
「ハルちゃん!? 馬鹿な事考えてないよね!? 私やライラちゃんでも勝てっこないんだから、レベル1のハルちゃんだったら尚更だよ!」
それは、分かってる。レベル1のボクはステータスもスキルも雑魚同然。
でもだからこそ、【インターセプト】で受けるデメリットが一番少ないんだ。
まあ、結局クソ雑魚な事には代わりないんだけど。
むう。どうにかして【インターセプト】した後にレベルとか上げられないかな?
100レベルくらいポーンと。
それが出来れば何とかこの状況を打破出来るかもしれないのに。
まあ、そんな都合の良いレベルアップ手段があるわけ――
「――あ!?」
……ある。ボクでもレベルを上げられる手段が!
いや、多分だけど。
「ハルちゃん!? 早く逃げないと!」
「ココノさん。【インターセプト】のペナルティって、【インターセプト】をした瞬間適用されるんですよね? それ以降ステータスやスキルが変動したらどうなるんですか?」
「え!? ええと――普通に変動するね。上昇した分に半減のペナルティが掛かるような事は無かったと思う」
つまり。DES500の人間が【インターセプト】して250まで半減。それから何かしらの手段で250増加させた時、きちんと250増加して500になるって事だ。増加する分に再び半減のペナルティが掛かる事は無い。
「【インターセプト】した時レベル1のスキルはどうなるんです? 0になるんですか?」
「ううん。1のままだよ。ペナルティの半減効果は小数点切り上げだから」
つまり、ボクのようなクソ雑魚が【インターセプト】する分にはほぼ影響無しと。
それさえ分かれば充分だった。
「分かりました。有難うございます」
そう言ってボクは歩き出す。皆とは逆方向に――バトルフィールドに向かって。
「えっ!? ハルちゃん!?」
「はっ? おいおい、ピンク! 何するつもりだ!?」
「自殺願望?」
ちゃうわい。
一見逃げるしかないと思ったこの状況だけど……ボクなら何とか出来るかもしれない。
確証は無い。
けど確信はある。
アイセさんを救えるのはボクだけだ、と。
だからボクはいつものスマイルを浮かべて言うのだ。
「別に、大した事じゃありません」
まるで近所のコンビニに出かけてきます、と家族に報せるように。
「ちょっと行って、やっつけて来ます」
次回投稿は10/26(月)AM8:00の予定です。
以下、いつものオマケコーナー。
【プリーズテルミー! リリウム様!】
今回のお題は~『ヴェタルの強さの秘密!』
という事でヴェタルの特殊アビリティを公開!
『================
心魂掌握
================
ランク:6 属性:H
消費:10MP/秒 種別:精神干渉
対象:1体 威力:まあまあ
発生:早い 追尾:――
射程:短い
================
説明
声と視線に魔力を乗せて、相手の
精神を操っちゃうよ! MNDが
低かったり、精神干渉系の能力に
対抗できるアビリティやタレントを
持ってない子を骨抜きにしちゃう♪
これ自体でも相当強力だけど、
【隷属化】なんかのアビリティと
組み合わせると貴方に忠実な下僕の
出来上がり♪
どんどん洗脳して、君だけの
ハーレムを作っちゃおう♪
================』
『================
高速発動
================
ランク:2 属性:――
消費:―― 種別:魔法発動
対象:自身 威力:――
発生:高速化 追尾:――
射程:――
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説明
【後衛職】の【初級職】【スカラー】
で獲得できる【クラスアビリティ】。
魔法の発動モーションを高速化
させるよ!目に見えて速くなるよ!
――え?地味だって?甘い!
同じく【スカラー】のアビリティ
【魔放連技】で魔法とアーツの
コンボを決めたり、【スカラー】の
上位職【ワイズ】で修得出来る
【簡略詠唱】や更にその上位職
【パンディット】で修得出来る
【魔撃連追】と組み合わせれば
エゲつない弾幕を張る事が可能だ!
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『================
魔放連技
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ランク:2 属性:――
消費:―― 種別:チェイン
対象:自身 威力:――
発生:―― 追尾:――
射程:――
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説明
【スカラー】の【クラスアビリティ】。
魔法発動の硬直をキャンセルして
アーツにチェインするよ!
『所詮は【後衛職】。接近戦で
余裕♪』なーんて舐め腐った奴に
手痛いコンボを食らわせちゃえ♪
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『================
簡略詠唱
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ランク:3 属性:――
消費:20%MP/魔 種別:詠唱
対象:自身 威力:低下
発生:高速化 追尾:――
射程:低下
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説明
【スカラー】の上位職【ワイズ】で
習得出来る【クラスアビリティ】。
初級魔法の詠唱をオールカット!
魔法名を言うだけで発動しちゃう!
正し使用する魔法のMP消費が20%
アップ。威力も少し落ちるから万能
では無いよ。
上位職にクラスチェンジしていく
事で強化され、中級魔法や上級魔法
の詠唱も短縮可能♪
魔法の弾幕をお見舞いしちゃえ♪
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『================
霊魔収束
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ランク:3 属性:無属性
消費:10MP 種別:設置
対象:―― 威力:びみょ~
発生:爆速 追尾:――
射程:短かっ!
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説明
【ワイズ】のもう一つの【クラス
アビリティ】だよ。
MPを消費してマナで形成した
パネルを設置するよ。パネルは
敵の攻撃を防いだり、足場にして
二段ジャンプしたり出来るよ。
けどそんなに固くないから10秒
くらいで自然消滅するし、矢一本、
ナイフ一発でも食らったら壊れるよ。
最大設置数も限られているから、
取り敢えず沢山出す!
ってのもだーめ。
でも考えて使えば性能以上に効果を
発揮するアビリティ。
是非使いこなしてみよう!
ちなみに強化する事で設置距離や
最大設置数、それにパネルの耐久値
が上昇するよ。
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『================
魔撃連追
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ランク:4 属性:――
消費:―― 種別:チェイン
対象:―― 威力:――
発生:―― 追尾:――
射程:――
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説明
【ワイズ】の上位職【パンディット】
で習得できる【クラスアビリティ】。
魔法から魔法にチェインする事が
出来るようになるよ!
【ワイズ】で【簡略詠唱】を習得
してるから初級魔法をガンガン連射
可能♪ 圧倒的魔法の弾幕を形成だ♪
ちなみにチェイン回数はDEX依存
だからそれだけは注意!
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霊魔回収
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ランク:4 属性:回復
消費:―― 種別:設置補助
対象:自身 威力:まあまあ
発生:―― 追尾:――
射程:――
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説明
【パンディット】のもう一つの
【クラスアビリティ】だよ。
【霊魔収束】で
作り出したパネルが破壊されたり
消滅したりすると、パネル作成に
使用した分のMPがいくらか返って
くるよ。
【霊魔収束】のMP消費が
疑似的に緩和されるからパネルを
気軽に設置しやすくなるよ。
強化する事で回収できるMP量が
少しづつ上昇していくよ。
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『================
演武追魔
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ランク:5 属性:――
消費:―― 種別:チェイン
対象:自身 威力:――
発生:―― 追尾:――
射程:――
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説明
【パンディット】の上位職【セージ】
で修得出来る【クラスアビリティ】。
アーツから魔法にチェインする事が
出来るよ!
【スカラー】の【魔放連技】と
組み合わせれば魔法からアーツ、
アーツから魔法、と好きなように
チェインが組めるよ♪
迂闊に近づく相手には君だけの
オリジナルコンボを食らわせてやれ!
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霧化
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ランク:3 属性:――
消費:32SPMP 種別:変化
対象:自身 威力:――
発生:爆速 追尾:――
射程:――
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説明
吸血鬼や悪魔、他にも一部の
モンスターが修得出来るアビリティ。
霧へと姿を変え、攻撃を回避するよ。
時間は短いけど霧になっている間は
完全に無敵!
でも、アーツや魔法のモーションは
発動出来ないよ。怯み中もダメ。
不意打ちや広範囲攻撃とか避け辛い
攻撃を回避するのに使うのが基本。
拘束状態を解除するにも使えるよ。
他にも、暗闇や雨に紛れて不意打ち!
ってのもイイかもネ♪
なかなか強いアビリティだけど
【再使用時間】があるから
連続使用は出来ないよ!
御利用は計画的に!
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緊急霧散
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ランク:6 属性:――
消費:68SPMP 種別:変化補助
対象:自身 威力:――
発生:―― 追尾:――
射程:――
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説明
【霧化】の使用タイミングを拡張
する【ボスアビリティ】だよ。
食らいモーション中も含め、ほぼ
全てのモーション中に【霧化】が
使えるようになるよ!
更に【霧化】の【再使用時間】
も無視して発動可能!
ただしSPMPどっちも100消費!
他にもちゃんと弱点があって……
おっと。ここから先はナイショ♪
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血霊爪
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ランク:1 属性:闇
消費:2SPMP/秒 種別:武器生成
対象:自身 威力:まあまあ
発生:まあまあ 追尾:――
射程:クソ雑魚
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説明
吸血鬼を始めとした一部の
モンスターが扱えるアビリティだよ。
SPMPを消費して、闇属性の
真紅の爪を両手に形成するよ。
基礎攻撃力はそんなに高くないけど
STRとINTに応じて攻撃力が
上昇。人間にとっては侮れない
ダメージになるよ。
ちなみに爪は両手武器扱い。
武器を装備しているとこの
アビリティは使えないから、
それだけは要注意だよ!
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