五階層に初到達の御客様への説明。
デュラさんにスポットを当てたかった。
あと、お客は何時ぞやのお二方。
地味にメイン予定。
では、本編へどうぞ。
五階層の改築が完了したと同時に、四階層突破者がやってきた。
やってきたのは、剣聖と魔導士の二人組だった。
「こんにちわ」
「「え?あ、こんにちわ」」
釣りをしながら挨拶したら、呆然とこっちを見つめてきた。
五階層の今を見よ!
隠
■■■■■□□□□□□■■
■■■■■□□畑□岩□□素
■鍛冶屋■□□□帰□□□材
■■■■■□□樹□畑□□屋
■■■■入□□□□□□■■
■■■■■□□□□□□□□
宝ボ隠□□□□□■■■■■
■■■□□□□□入■■■■
■カ■□□□□□■■■■■
■ジ入□□□□次■■酒場■
■ノ■□□□□板■■■■■
■■■□□□□前■■■■■
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□□□□□□□◆ ◆□
■出入口■□□◆ 釣 ◆□
■■■■■□□◆ り ◆□
■宿■屋■□□◆ 堀 ◆□
■■■■■□□◆ ◆□
■■■■■□□◆◆◆◆◆□
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大分改築した。
【高級宿・10P】、【薬草畑LV2・300P】素材屋用の露店(手作り)、新しい【鍛冶屋LV7・26000P】、釣り堀(手作り)、釣り堀用の【魚一匹召喚・1P】を60匹、釣り堀用の【竿と餌・10P】を6つ、酒場の改築(手作り)、改築内容はこんな感じである。
ダンジョンに関係無いようなモノとダンジョン挑戦者に有利なモノは、ポイント消費がかなり少ない。
十五階層用のポイントを残す様に手作りでやったが、ちょっと手作りし過ぎた。
「なんだここ……」
「さぁ……」
二人はキョロキョロしつつ、その場から動こうとしない。
声かけた方が良いかな?
釣りを中止し、二人の前に立つ。
【クラッカー・1P】を使い歓迎する。
「パンパカパーン、五階層初到達おめでとう」
「「……へ?」」
何が何だかわかってないようだ。
まあ、今までがアレだったから、分からなくもない。
でもこれが現実だ。
「この階層はセーフティーエリア、つまり安全地帯となってる。食事や酒なら酒場、遊ぶならカジノ、休みたいなら宿屋、武器・防具・アイテム作成何でもござれな鍛冶屋、鍛冶屋で使える素材を売ってる素材屋、釣った魚によって景品が出る釣り堀、これがこの五階層の内容だ。ちなみに鍛冶屋は俺がやってるが、他は全部魔物だ。けど、セーフティーエリアでの戦闘は御法度だ。結界で攻撃無効にはなってるが、攻撃行為を行った場合は全力で排除させてもらうのであしからず。何か質問はあるか?」
簡単にこの階層の説明をして、相手の反応を窺って見た。
二人とも口を開けて停止していたが、すぐに真剣な表情で思案し始めた。
ベテランは違うな。
「ここでの戦闘は絶対無いってこと?」
「ある条件を満たせば戦闘できる場所もあるけど、セーフティーエリアでは基本無いな」
「貴方はなんなの?」
ダンジョンマスターって言ったら殺されるかな?
案内人でいっか。
「案内人ってところだな。名前はアイリスだ」
「案内人ね……エリスよ」
「絶対なんか隠してる……私はソフィア」
名乗りつつもジト目で見られた。
まあ、ラスボスですけども。
とりあえず二人を酒場に連れて行った。
酒場に入って、また二人が停止する。
「あら、初めてのお客さんだわ。いらっしゃい」
「「いらっしゃいませ」」
ラミアのミーア、インプの双子イーサとイーネの三人が歓迎する。
リザードマンのリリーとスプリガンのスレインもいて、カウンターでジョッキでコーラを飲んでる。
水魔法と風魔法で作ってみたら気に入ったらしい。
シュワシュワがたまらないのだとか。
「座ってなんか飲んだら?」
「そ、そうね……」
「ホントに魔物がやってるんだ……」
二人が動き出し、ちょっとだけ警戒しながらカウンター席に座る。
ミーアが水と出してる物の説明付きメニューを見せる。
イーサとイーネは、机の下に隠れてこちらを観察していた。
二人が注文してミーアが準備を始めると、人版デュラさんとアヤメが酒場に入って来た。
アヤメの護衛をしているユニコーンのユニーは、酒場の端っこで丸まってる。
アヤメはデュラさんと一緒だったので、ユニーはいてもいなくてもどうでも良かったらしく、ショボーンとしてる。
「……美人二人。誰?」
「さっき言ったはずだ。第五階層へ到達した者達だろう」
「そう……」
「そうだ……」
なんか、二人に見つめられてるんだけど。
かまって欲しいのか?
二人を手招きして隣に座らせ、おやつとしてケーキを注文した。
そして十数分後、なんだかんだで仲良く過ごせている。
ミーアの話術が凄まじく、エリスとソフィアが良く喋る。
酒も入って暴れ出したが、デュラさんが余裕で縛り上げた。
エリスの方は寝てしまって、ソフィアの方はエリスに対しての愚痴を言い続けている。
エリスとソフィアは皆に任せ、第十五階層を創りに行こうと思う。
五階層の改築中に色々と考えたからな。
◇◇◇
視点・デュラさん
盟主殿が酒場から出て行った後、この迷宮への侵入者二人を肩に担ぐ。
二人とも眠ってしまったので、宿の方に放り込むつもりだ。
盟主殿は、自身を殺しに来たかもしれない相手にすら慈悲深く接する。
ダンジョン侵入者にとってこのダンジョンほど安心で魅力的なダンジョンは存在しないだろう。
やはり、盟主殿は素晴らしい御方だ。
ただ、最近になって盟主殿の周りをうろつく様になった、アヤメという人間がかなり怪しい。
盟主殿を付け回して、一体何を企んでいる?
盟主殿に何かをするつもりなら、情け容赦はしない。
盟主殿は優し過ぎるのが問題だ。
まあ、そこが良いのだが、問題なのだ。
宿のケット・シーに二人を預け、何時もの闘技場ではなく第十五階層作成場所へ向かう。
やはり、作業をしている盟主殿を影から見ているアヤメがいた。
連れ戻そうと近づいたら、盟主殿が視界に入った。
真剣な表情で魔法を使って第十五階層を作っていく。
盟主殿は最高にかっこいい。
なんとなしに、アヤメと自分の身体を見比べる。
全体的にそれほど違いはないが、アヤメは柔らかそうで、私は堅そうだ。
……盟主殿は、どんな女子が好みなのだろうか?
い、いや!私は盟主殿の傍にいられればそれでいいのだ!
人化したのだって、アヤメに対抗したわけではなく盟主殿の傍にいるのに鎧姿は変だと思ったからで……とにかく!アヤメを五階層に戻さなければ!
私は盟主殿に聞こえない様に、アヤメに話しかけるのだった。
今日も盟主殿の為に、私は強くなります。
あと、女らしさも磨いてみます。
ホシちゃんのイライラ
アイリスお兄ちゃんのいる世界に召喚されてきた者達を見る。
召喚された、それだけなら別にかまわなかったのだけど、何故召喚されてきたのかがわからない。
この世界は私が創造し管理しているから、誰かがこの世界に介入するなら私の許可が必要だ。
なのに、その許可なく世界への介入を行った者達がいる。
私相手に個人で世界への介入など、不可能なのだ。
気に入らない。
まずは、くだらないことをした奴等をヤって、召喚された人間達の監視。
今まで人のこと放置してたのに、楽しんでると混ざろうとするとか、マジでムカつく。
また、アイリスお兄ちゃんと楽しく過ごすためにも、邪魔者は消し去らないと、ね♪




