『エピローグ』
最初で最後の????視点です。
読みづらいかもしれませんが、ご容赦ください。
あら、ゆすっておこしてくれたのね。
ありがとう、みんな。
あんまりいいゆめじゃなかったから。
こうかいしてる、むかしのゆめ。
いえには、わたしと、ゆーじがいたの。
わたしはそとで、ゆーじはなかだったけど。
ずっとふたりになっちゃったの。
でもそのころ、ゆーじはあれでね。
だいじょうぶかしらってしんぱいしてたら、よるにへんなひとがきたの。
わたし、たくさんほえて、かみつこうとしたらにげていったのよ。
でも、おそかったみたい。
いまなら、すぐころしたんだけど。
わたし、むかしはよわかったのよ?
ひが、ついたの。
ゆーじがいる、いえに。
あついけど、がまんして、がんばってけそうとしたの。
わたし、むかしはまほうをつかえなかったのよ?
そう、それで、いまみたいにぼんやりしてきて。
たくさんいのったの。
かみさま、ゆーじをたすけてくださいって。
ひから、こわいのから、ゆーじをたすけてくださいって。
かみさまができないなら、わたしをかしこく、つよくしてくださいって。
わたし、むかしはかしこくなかったのよ?
だから、こんなにちゃんとかんがえてなかったけど、そんなふうにおもったの。
そうしたら。
つぎのひ、ちゃんとめがさめたの。
けがわはふさふさで、もりのなかだったけど。
それでね、それで、ゆーじがそとにでてきたの!
うれしかったわ!
こうかいしてる、むかしのゆめ。
それからは、わたし、すごくしあわせだったの。
だから、なかないで、みんな。
じゅみょうなんだもの、しょうがないわ。
わたし、ごじゅうねんもいきたのよ。
わたしのこぶんの、おおかみたち。
みんなをよろしくね。
にんげんがすきなら、にんげんと。
もりがすきなら、もりに。
すきにするといいわ。
でも、にんげんにてをださないほうがいいわよ?
にんげんのむれは、つよいから。
わかったわね?
けびんさん。
としとったわねえ。
ふふ、なめたら、てのしわがきえないかしら。むりね。
けびんさん。
あなたがいたから、わたしとゆーじとありすは、くらしていけたの。
わたしとゆーじの、おんじんよ。
ありがとう、けびんさん。
りーぜ。
まだまだおんなのこね。
えるふってほんとにながいきなのね。
これからは、りーぜが、みんなをみまもってちょうだい。
りーぜは、ながいきだから。
だからりーぜ、つよいおんなになるのよ。
わたしみたいに。
だから、なかないでりーぜ。
つよくなって、みんなをみまもって、みんなをみおくってね。
りーぜ。
りーぜがいたから、ゆーじはいろんなところにいきはじめたの。
りーぜのおかげなのよ。
ありがとう、りーぜ。
ありす。
ありすはきれいになったわね。
がんばっていかいをあげたもの、いまもきれいよ。
ふふ、でもやっぱりこどもみたい。
なかないで、ありす。
ありすとであえて、よかったわ。
ゆーじといっしょに、いろんなところにいったわね。
ありすといっしょにいられて、たのしかったわ。
ありがとう、ありす。
ゆーじを、よろしくね。
あらあら、むすめはほんとうにありすそっくりね。
…………ゆーじ。
りっぱになったわね。
もう、だいじょうぶそうね。
けびんさんも、りーぜも、ありすもいるし、みんなもいるもの。
わたしがいなくても、だいじょうぶそうね。
ゆーじ、ゆーじ。
なかないで。
わたしがなみだをふいてあげられるのは、これがさいごだから。
りっぱになったんだから、だいじょうぶよね。
もうゆーじは、ぱぱだもの。
ゆーじ。
ゆーじがみつけてくれたから、ひろってくれたから、わたしはたすかったの。
たのしかったわ、ゆーじ。
でも、ごめんなさい。
わたしが、むかしからかしこかったら、つよかったら、こんなことにならなかったかも、しれないのに。
へんなひとをたおして、ゆーじはいえにいられたのに。
ごめんなさい。
でも。
こっちにきて、がんばるゆーじが、だいすきだったわ。
ああ。
よくみえなくなってきたの。
ゆーじ、もっとかおをちかづけて。
わたしが、なみだをふいてあげるから。
たのしかったわ、ゆーじ。
こっちにきて、ゆーじも、たのしかったなら、いいな。
ああ。
うまれかわっても、またゆーじに、あいたいわ。
ゆーじは、まっててくれるかしら?
たのしかった。
しあわせな、じんせいだったわ。
あらやだ、わたしったら。
じんせいだって。
いぬなのに。
うふふ。
………………………………わんっ。
ということで、本編完結です。
所感は活動報告にて。
長い長い物語、ここまでお読みいただきありがとうございました!
※2022/2/6追記※
許諾をいただきまして、第10回ネット小説大賞の「セカンドチャンス企画」に応募しました。
みなさまぜひ!
応援よろしくお願いします!
※IFルートに関しまして※
IFルートは同シリーズ別タイトルに投稿しています。
12月2日に、こちらにアップしたIFルートは削除いたしました。
手間をかけて申し訳ありません。
ですが、やっぱり別モノだと思いますので上記のようにしました。
お手数をおかけしますが、IFルートをお読みいただける方は、
坂東太郎の作者ページか後書き下のリンク、目次上に出る『シリーズ』のリンク等から
辿っていただけるようお願いします。





