第69話 『博麗神社の復活と桜』
どうも、神夜晶です
今回は・・・最初に少し宴会で
後半にプチ宴会?
でわ、どうぞ~
あの後に二人は時間をずらして風呂から上がった
そして、その後に髪を乾かして
二人は別々の布団だが入って寝た
そして、現在……
二人は朝食を食べていた
「桜の家で朝食とか贅沢ね~」
「そんな事ありませんよ?
どの家庭でも、こんな朝食ですよ」
「う~ん……そんなものかしらね?
(私が言った贅沢の意味は桜“の”家だからなんだけど
まぁ、言ったら顔を赤くしちゃうし
言わないで黙っておこう)」
霊夢と桜は仲慎ましく楽しそうに話し合っていた
それから、少し時間が経ち二人に別れの時が訪れた
普通なら夜まで居るのだが
色々とする事があるので早目に神社に戻る事にしたようだ
桜は玄関まで行き見送ろうとしていた
霊夢は靴を履き桜と向き合った
「霊夢さん……」
「はいはい、そんな悲しい顔をしないの
何も今生の別れって訳じゃないんだから
大丈夫よ、今までと同じに
暇な時は一杯来るから」
「はい……」
「それじゃ、夜にね」
「はい、夜に会いましょう♪」
「また後でね、桜」
「はい!」
桜は家に帰るだけの霊夢を見て悲しそうな顔をした
それも、その筈だろう
この幻想郷で一番大好きな霊夢が桜の家に泊まり
また家に帰ってしまう
子供の桜には、とても辛いだろう
幾ら大人びていても
霊夢は桜に別れを告げて扉を開けて出ようとした
しかし、その瞬間に……
クイッ!
霊夢は何かに引っ張られる感覚があった
後ろを見てみると桜が手の辺りを引っ張っていた
自分でも分からない行動なのか目を開いていた
それを見て霊夢は首を傾げ聞いた
「桜?」
「あ、私は何を……」
「ふふふ、桜は可愛いわね
(あーーーーもう!!!!!
どんだけ可愛いのよ!
今の仕草は普通は逆だけど
でも、物凄い似合ってるからOK!!
もう少し……もう少しだけ我慢してね、桜
私が勇気を振り絞れる、その時まで……
その時は必ず……貴方に伝えるから……“愛してる”って)」
「ご、ごめんなさい
何故か手が勝手に動いてしまって」
「良いのよ、誰もがする事だし
安心なさい、貴方は一人じゃない(ギュッ)」
「はい……(ギュゥゥゥ)」
霊夢は桜の様子を見て何時もの状態に戻っていた
そして、密かに桜に自分の気持ちを勇気が出たら言おうと決心していた
霊夢は桜を落ち着かせる為に抱き着き桜も抱き返した
そして、霊夢は再び桜に別れを告げて
今度こそ帰って行った
桜は扉が閉まる、その瞬間まで手を振っていた
パタン!
「……」
桜は顔を俯かせ無言のままリビングへと戻った
リビングに辿り着くと桜は顔を上げて見渡した
「この家は……こんなにも……広かったのですね……
霊夢さん……ごめんなさい……私は……
貴方が居らした日々が物凄く……愛おしいです……」
桜は無理矢理に笑顔を作るが
自然と目には涙が溢れかえっていく
目の器が支え切れないのか、涙は滝のように頬を伝った
頬を伝った後に涙は床へと落ちていった
ポタ……ポタ……ポタ……
「う……ぁあぁぁぁああああぁぁ……
霊夢……さん……私は……私は……
あああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああ!!!!!」
桜は号泣した
何時もなら少し寂しがる程度なのだが
今回は一番大好きな霊夢が居なくなった事で泣いてしまったのだ
桜は数分、数十分、数時間と泣き続けた
泣き疲れたのか、泣き終わったのか
桜は目を赤くしたまま洗面所まで向かった
鏡を眺め自分を見つめた
「私は……こんなにも弱かったのですね……
いえ、弱いのではなく……大切な方達が増えたので……
頼る……という事が出来たのでしょうか?
私は……もっと強くならないといけませんね
私を支えてくれる方達の為にも……」
桜は自分の気持ちと向き合い
新たな決意を胸に秘め顔を洗った
それから時間が経って夜になった
桜は早く風呂に入り後は寝るだけとなった
そんな時に桜の家に誰かが訪れた
コン!コン!
「桜さん、お迎えに上がりました~!」
「は~い
今行きますね
もう、そんな時間なのですね
では、行きましょうか……博麗神社へ♪」
桜は微笑みながら立ち上がり玄関へと向かった
何故、博麗神社かと言うと……建設祝いみたいなものだ
なので、霊夢は博麗神社の建設祝いにプチ宴会を開くのだ
故に霊夢は準備の為に早く帰ったようだ
桜も行こうとしたが
霊夢は「一人で大丈夫」と言って断ったのだ
そして、何時もの通りに迎えは美鈴だ
「それでは、行きましょう!」
「はい!」
桜は美鈴に抱き抱えられて博麗神社へと向かった
神社に着くと、其処は何時ものメンバーと同じだった
つまりは宴会と同じ規模という事だ
この光景を見た桜は「ふふ、賑やかになりますね」と思っていた
桜は美鈴に下ろしてもらい霊夢の元へと歩いていった
霊夢は寄って来た桜に気付き手を振った
そんな霊夢を見て隣に居る、魔理沙、レミリア、幽々子、紫が微笑んだ
「来たわね、桜」
「遅いぞ~」
「アンタは飲み過ぎよ」
「(もぐもぐ)」
「は~い、桜
今日も可愛いわね」
「……はい♪」
「……
(朝と雰囲気が変わった?
何かを決意した表情ね……
でも、何処か吹っ切れた顔ね
やっぱり、桜は何時もの表情じゃなくちゃ!)」
桜の表情は何時も通りだった
それを見た霊夢は桜に何かを感じていた
感が良過ぎる霊夢だった
「さぁ、桜も食べなさい」
「そうですね、頂きますね!」
「えぇ、遠慮なんてしないで
どんどん食べなさい
貴方は軽すぎるって美鈴から聞いてるわ
だから、少し食べなさい」
「家でも三食を目指して食べてるのですが……
一向に体重が増えなくて……」
「そ、そう……
(羨ましいなんて思った私は負けかしらね?
でも、そのままの桜で居て欲しい気もするわね)」
桜の「食べても太らない」宣言にレミリアは羨ましいらしい
どんなに食べても、桜の見た目は変わらないだろう
大いなる意志が、そう告げているようだった
それから、桜は食べたり雑談したりと楽しくやっていた
そんな中で桜は辺りを見渡し天子を見つけた
天子を見つけた瞬間に桜は霊夢達に
「すみません、席を外しますね」と断りを入れて天子の元へ向かった
天子は桜が向かって来ている事に気付き少しだけ手を上げた
それを見て桜は薄く微笑んだ
「こんばんは、天子さん」
「えぇ、こんばんは」
「あれから、数日が経ちますが
どうでしょうか……?
大丈夫ですか? 何か思い詰めてませんか?」
「そうね……少し不安もあるかな
親に言ったら物凄く怒られたわ」
「そうですか……大丈夫です!
あの時も言いましたけど
私達は何時でも天子さんの味方ですから♪」
「ん、有り難うね」
「はい♪」
「……(そうは言ったものの……
何をしたら良いのか分からない
私はどうしたら……)」
桜が少し不安な天子に励ましの言葉を掛けた
しかし、それでも不安が取れ切れない天子だった
そんな時だった
~♪~♪
何処からか音楽が聞こえて来た
音をする方を桜が見ると、プリズムリバー姉妹が居た
それを見て桜は「これです!」と何か名案が思い浮かんだようだ
まだ落ち込んでいる天子に桜は声を掛けた
「天子さん」
「何?」
「今から天子さんの為の歌を2曲ほど歌いますので
聞いてもらえますか?」
「え? 歌えるの?」
「一応、嗜む程度ですが……
聞いて下さいますか?」
「え、えぇ
(歌を歌えるなんて凄いわね
何でも出来る……か……)」
「ふふ、有り難うございます
精一杯、歌いますので楽しんで下さいね?
それと……2曲目の最後の歌詞を良く聞いておいて下さい!
それでは、後ほど会いましょう♪」
「あ、ちょっと……行っちゃった
でも、桜の歌か……楽しみね」
桜は半ば無理矢理に聞いてと言った
しかし、今の天子には丁度良かった
落ち込んで周りが見えない者には無理矢理にでも分からせるしかない
それを桜は自分の行動(歌)でしようとした
天子は桜の歌と知ると楽しみで仕方がない天子だった
桜はプリズムリバー姉妹の所へ行き、事情を説明した
それを聞いたプリズムリバー姉妹は……
「えぇ、良いわよ」
「久々だもんね~」
「うん、桜と合唱するの楽しいから良いよ!」
「有り難うございます
では、歌いましょうか?」
「あ、ちょっと待って」
「はい?」
さぁ、歌おうかって時にルナサが桜を止めた
桜は首を傾げてルナサに返事をした
ルナサは懐から一本のマイクを取り出した
「これは……?」
「これはね、幻のマイクと言ったら大げさだけど
これに霊力を籠めると周りに歌が響くようになってるの
だから、私の霊力を籠めておいたわ
桜は霊力が少ないからね」
「こんな道具があるのですか……
便利なのですね!」
「あぁ、これはね
ある道具屋に売ってたのよ
桜の為に買っておいたわ」
「ルナサさん……有り難うございます!」
桜は御辞儀をしてルナサに礼を言った
礼を言われたルナサは微笑んで返事をした
「どう致しまして
それじゃ、始めましょうか」
「はい、頑張りますよ!」
「メルラン、リリカ……今回は真面目にやるわよ」
「「えぇ(うん)!」」
「お二人共、有り難うございます
必ず良い曲を披露しますので!」
「楽しみにしてるわ
それに私達は音楽に関しては楽しくて仕方がないから
お相子みたいなものね
さぁ、桜……貴方の歌を聴かせてあげましょう!」
「はい!」
ルナサは桜を勇気付けて四人で博麗神社の鳥居の目の前に立った
それを見た全員が「何だ?」と首を傾げていた
準備が整った三人が桜を見て頷いた
三人を見て桜も頷くとマイクを持って天を見上げた後に喋り出した
「(○○様……私の歌を……どうか聴いて下さい!
この歌声で……貴方の悲しみが晴らされますように……!)
皆さん、これから私は歌います!」
『イェ──ヽ( ゜Д゜)人(゜Д゜ )ノ──ィ!』
突然の事だが、以外にも乗りが良い者達が多かった
それを見て桜は微笑みながら喋り続けた
「全部で3曲ほど歌いますが
最初の2曲は、ある方に贈る歌です
それが誰とは言いません
ですが、皆さんも聴いて楽しんで頂けると幸いです
では、歌います……聴いて下さい
『うつろわざるもの』」
~♪~♪
桜は歌い出した
殆どの者が桜の歌声を聴いた事がないので驚愕していた
その素晴らしさに、その神々しい姿に
そして、1曲目が歌い終えた
しかし、まだ拍手は起きない
続いて2曲目に入った
「2曲目を歌います……『カフカなる群青へ』」
桜は2曲目を歌い出した
2曲目の途中で桜は天子の方を見た
天子も桜を見ていたので目が合った
その瞬間に片目だけを閉じてウィンクをした
それを見て天子は……
「(可愛い……
いや、それ以前に……
どうして、桜の歌を聴くと泣きたくなるのかしら?
こんなにも……こんなにも私は周りが見えてなかったのね……
桜もだけど、歌が私の為にあるみたい……
私は……今日、この日の為に生まれて来たのかもしれない
例え今まで歩んで来た道を否定したとしても
私は……今日、この日を一生大事にしたい!)」
天子は一人で座って食べていた為に周りには人が居なかった
故に泣いても誰かに言われる事はなかった
天子は声は出さないが瞳から大量の涙が零れ落ちた
しかし、その表情は悲しみではなく
何処か自分の事を理解した、そんな表情だった
そして、2曲目の終盤になり天子は歌詞を確りと聞いていた
「(私に言った、良く聞いて欲しいって
何だったのかしら?
ん? 生まれた事なんて……僕が望んだ……?
……っ!? 桜……
私の考えを分かって……この歌を歌ってくれたのね
本当に有り難う……)」
天子の表情は嬉しさに満ち溢れていた
その顔には最早、悲しみは存在しなかった
2曲目が終わり、3曲目に入った
「次で最後になりますけど
どうか聴いて下さい
この曲だけは外の世界の英語と呼ばれる言語を使いますので
分からなくても聴けますように努力致しますので……
是非とも聴いて下さい!
では、歌います……『Grip& Break down』!」
桜は最後の曲を歌った
この中で英語を理解出来るのは……四人だけだ
早苗、諏訪子、神奈子、紫だけ
何故、桜が英語が使えるのかというと……
紫が持って来た英語の本を見て密かに勉強していたらしい
そして、3曲目が終わった
パチパチパチパチパチ!
盛大な拍手が桜に贈られた
「皆さん、私の歌を聴いて下さり
本当に有り難うございます
引き続き、宴会を楽しみましょう!」
『おぉ~~~!!!』
「桜、物凄く良かったわ」
「そうね、本当に良かったわ」
「うん、私達もだけど
此処に居る全員が驚いてたね~」
「ふふ、有り難うございます
こんな私の我が儘に付き合って下さり
本当に感謝しています」
「これくらい訳ないわ
それに私達も楽しめたから大丈夫よ」
「そうよ、こっちが礼を言いたいくらいよ」
「そうだね~
楽しめたし、桜の歌も聞けたからね」
「それなら、良かったです♪
また歌いましょうね!」
「「「えぇ(うん)!」」」
桜はプリズムリバー姉妹に礼を言って
天子の元へ向かった
桜は天子の姿を確認すると天子は微笑んでいた
その表情を見た桜は……
「(ふふ、私の歌で元気になって下さったのですね
本当に良かったです……
私も人の事を言えないのですが
天使さん、もっと周りを見ましょうね!
私達は友達で仲間で幻想郷の一員なのですから♪)」
そんな風に思っていた
その後に天子は桜に礼を言った
桜の予想通りに天子は思い詰めていた事が吹っ切れたようだ
天子は更に桜とスキンシップを取るようになり
霊夢達と争っていた
その光景を見て桜は綺麗な笑顔で見守っていた
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此処は、ある場所のある空間
其処には一つの存在が居た
一つの存在は水溜りの中に博麗神社の様子を映し出していた
それを見た一つの存在は……
「我の悲しみが晴れますように……か……
その言葉を聞くだけで悲しみが薄れていくさ……」
一つの存在は桜を見守り続けた
そんな中で一つの存在は、こんな事を思った
「この輪の中に我も混ざってみたい……」と
しかし、それは叶わない願いと分かっていた……
どうでしたか・・・?
桜は決意をした!
桜は天子の悲しみを癒した!
桜は呪いを掛けた神に歌を贈った!
と・・こんな感じですw
そして、次回に漸くですが・・・
上海を出します!
勿論、人形じゃなく・・・人型になってます
そして、ちゃんと喋ります
色々と可笑しい事もあると思いますが
頑張って書いてみます!
でわ、また次回に><




