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東方全愛記  作者: 神夜 晶
呪い編
37/181

第32話 『桜と不死鳥』

どうも、神夜晶です


今回は・・・もこ☆たんです!


今回は短いかも・・・?

でも、妹紅と仲良くなるのは間違いなし!


でわ、どうぞ~

「ぁぁぁぁっあああっあああ!!

はぁはぁ……はぁはぁ……

今回の異変は……特に長く感じますね……

ごほっ!ごほっ!

もう……口の中が鉄の味しか……分かりませんね」



桜は今も血を吐いていた

今回に限り今までにない展開だった

過去の異変では血を吐いたら直ぐに気絶するのだが

今回に限りは気絶せずに苦しみを伴っていた



「これが……私に架せられた……重い罰ですね……

私は……まだ死ぬ訳には……あぁぁぁああっああぁぁぁぁぁ!」



今度は血を吐かない代わりに

心臓の痛みが発生した

桜は身体を丸くして少しでも痛みを和らげようとした

けど、そんな事が出来ない程に激痛が走った



「ぁ……っ……ぁぁぁっぁぁぁっぁあああ」



桜は最早、虫の息だった

心臓を押える事も出来ずに痛みだけが桜を苦しめる

暫くすると痛みと血を吐くのが少しの間、治まった

それでも桜は縁側で転がったまま身体全体で息をしていた

そんな時だった



「大丈夫!?」



「貴方は……」



桜の目の前に現れたのは

白に近い銀の髪をした女性だった

服は白いカッターシャツに赤いモンペを穿いていた

女性は桜の上半身を起こし事情を聞いた



「妖怪が襲って来たの!?

この血の量は、どうしたの……?」



「はぁ……はぁ……

妖怪では……ありません……」



「じゃあ、この血は何なの!」



「これは……すみません!」



「え?」



「ごほっ!ごほっ!」



「なっ……」



女性は桜が妖怪にやられたのかと思っていた

桜は違うと言い

事情を説明しようとしたのだが

また血を吐いてしまった

それを見て女性は目を見開き

信じられないものを見るかのようだった

桜は血を吐き終わり説明を始めた



「私は……特殊の能力を持つ一家で……

その能力と……この目の下にある模様が……

ごほっ!ごほっ!

はぁはぁ……関係してて……」



「そう……

大丈夫……?」



「はい……」



女性は静かに桜の話を聞いた

悲しい表情をしながら桜の背中を擦ったり気分を落ち着かせていた

桜は少し落ち着き、再び話し始めた



「無理に話さなくても良いのよ……?」



「いえ……大丈夫です……

この模様は……呪いなんです……」



「呪い……」



「はい……神様が先祖に呪いを掛け……

末裔である私の代まで……受け継いでいるのです……」



「そう……大変だったわね……」



「ふふ……そうですね……

この呪いは……受け継ぐ者によって……

その効果は違いますが……私は……

異変がある時に……こうして血を吐いたりするんです……」



「なっ!?

それじゃあ……

この異変の所為で貴方は……」



「はい……異変が起きた事で……

私は呪いが進んでるのです……」



「そうだったのね……

あいつが起こしたから……」



「異変を起こした方と……お知り合いなんですか……?」



「えぇ、知り合いよ

それも腐れ縁ってやつね

幻想郷では毎年のように異変が起きてるけど

もしかして……」



「はい……去年も……血を吐きました……」



「そうなのね……

本当に貴方みたいな小さな子が……

ごめんなさいね……

私が謝ったくらいじゃ

許されないけど……ごめんなさい……」



「……」



目の前の女性は知り合いが異変を起こしてると言った

桜は誰が異変を起こそうとも恨んではなかった

異変の主を恨んでしまったら

母親から受け継いだ気持ちを否定してしまうと思ったからだ

なので、異変の主の知り合いである

目の前の女性を恨んではいなかった

桜の事情を聞いた女性は

涙を流しながら謝りながら桜を優しく抱き締めた

それを桜は静かに微笑んで見ていた



「どうして笑っているの……?」



「貴方は優しい方ですね……

知り合いの為に私に謝罪をして

涙まで流して下さって……」



「怒ったり恨んだりしないの……?」



「私は……全てを分かった上で……

呪いを受け継いだのです……

ですので……恨んだりしませんよ……

恨んだり怒ったりしたら……母の思いを否定する事になります……

それだけは……したくないのです……」



「っ……!?

貴方は……本当に……」



桜の心の内を聞いて

目の前の女性は更に泣いた

こんな小さな子が覚悟を決め

異変の主を恨んだりしない

こんな大量の血を吐いているのにも関わらず

怒りもしない

母親の思いを否定したくがない為に

自分の運命を選んだ

普通の人間なら気味がるだろう

しかし、女性は涙を流し

桜の事を強く抱き締めた



「少し痛いですけど……

でも、暖かいです……」



「ごめんなさいね……

でも、もう少しだけ……こうさせて」



「はい……」



女性は何分、何十分、何時間

無限に等しい、その一瞬の時間で桜を抱き締めていた

桜は抱き締められながら思った

母親みたいに暖かいと

体温ではなく、この女性自身の暖かさなのだろう

それが桜にとっては母親のように感じた

何時からは分からないが、桜の吐血と胸の痛みは完全に消えていた

どうでしたか・・・?


妹紅がやってくれました!

母なるもこたん!


うん、まぁ・・・

此処まで桜を苦しめた私が言えないんですけどね


でわ、また後ほど!

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