103話 つながった
のんびり橋作りしていたら、もう秋に入った。
ヤマノナカ村は魔物狩りにも行かないといけなくて、カイ達は橋作りのお礼に魔物狩りのお手伝いをしているんだよ。
橋を作ったり魔物を狩ったりしていたら、向こう側の線路が見えてきたの。
「リリアスく〜ん」
ぴょんぴょん飛ぶと気づいてくれた。
リリアス君が手を振ってくれてる。
その横でフンドシ部隊がレールらしきものを振っている。
いや、危ないからね、ソレ。
あ、飛んでった!
飛んでったレール、シッタカにぶつかったね。
フンドシ君、怒ったシッタカにいろいろ吸われてるね。
え〜と、ご愁傷様?
君の骨は拾ってあげるよ、うん。ちーん。
そして…ジャジャーン、つ、ついに、合体!
おお!1周ですよ、1周!
線路がつながったよ〜。
なんだか目から透明な汁出そう。わ〜い!
ってか
「リリアス部隊優秀すぎない?」
20人くらいしかいなさそうなのに。しかもフンドシ部隊なのに。
「そんなことありませんよ。駅は1つも作ってないですからね」
っていうけどさ、半分以上の距離、レールを敷いてくれたんだよね。
ひたすら線路つなげてきただけっていうけどすごいよね。
「いつの間にかシッタカもリリアス部隊にいたんだね」
「カイ先生が譲ってくれたんですよ」
へ〜え。
それにしても最近、リリアス君が神がかってきた気がする。
まだ10才くらいなのに、やっぱり王族様とかって魔力とか多いのかな。
「早くカイ先生を超えたいと思って、がんばってますから」
カイの方見ながら顔真っ赤にしてるよ。
何、このかわいい生き物!
もらってもいいですか? もふもふぎゅう。
「…リーナさん、先生がコワイのでやめてください」
「カイは大人だから、こんなことで怒んないよ〜」
「大人だから怒らないけど、おもしろくないからやめようね」
ベリベリっと離されちゃったよ。ぶ〜。
あんな弟欲しかったな〜。
「弟は無理かもしれないけど、む、息子ならそのうちできるかもしれないし」
そんなもん?
「でも確かにリリアス君みたいな息子がいたら、1日中ベッタリしたくなっちゃうね」
ね、カイ。かわいいよね。
…ヤッパリムスコジャナクテ、ムスメガイイカ?
ジブンノコドモトワカッテイテモ、リーナニオトコガベッタリトカ
なんかカイが険しい顔して唸ってるね。
「なんか子どもちゃん難しいなら、ゴンとかゴマちゃんとかでちゃんと癒されるから大丈夫だよ」
うん。もふもふは他にもいるもんね!
「ソレはダメ!」
慌てて肩つかんできたカイの鼻息荒いです。
「子どもはちゃんと作ろうね」
違う意味に聞こえるのは、私が深読みし過ぎてイカガワシイ思考寄りになってるからでしょうか?
そうだと信じてる、うん。
…キノセイ、キノセイ。




