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スライムダンジョンのダンジョンマスター 〜俺だけが召喚できるスライムを使って一大国家を作ります〜  作者: 白街
4章 厄介者たちとの出会いと俺の思いつき

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パーティーへ

 設置したテレポートゲートを使って、ヴァイオレットのダンジョンへ行き、これからのダンジョン運営についていろいろと約束事をした翌日、つまりパーティー当日がきた。


 ヴァイオレットとの約束事は大雑把に言うと、冒険者以外の人間に迷惑をかけないということだ。


 DPは大量にあるのだから、わざわざタッタリーみたいに生命力を吸ってDPに変換させる必要もなくなったので無理なことではない。


 その他の約束は、どちらかがピンチになった時にどうするのか。

 ダンジョンバトルの時は直前に彼女のダンジョン入り口を閉じて、俺のダンジョンの最下層にヴァイオレットのダンジョンを連結させて、第一、第二迷路で迎撃するという方針で行くことにした。


 そのためには俺とヴァイオレットのダンジョンを繋げないといけない。

 繋がってなかったらそれぞれ独立したダンジョンとしてバラバラに戦わないといけないからだ。


 そこはクレイスライムが頑張って、コアルーム同士をつなげた。

 これでダンジョンバトル中は俺のダンジョン防衛だけに集中できる。


「マスター、そろそろ時間ですね」


 俺はパーティーのために礼服を、コアちゃんは緑を基調にしたフリフリたくさんのドレスを着ていた。


 俺のはショップで買って、コアちゃんのは先輩が送ってきた。偽物なのにここまで面倒見るか。

 どんだけ妹大好きなんだよ。

 あ、ヴァイオレットにパーティー会場までの行き方聞いてない。


『子供たち、目を瞑りなさい』


 ……これが合図か?

 目を閉じたら風を感じた。コアルームは地下だ。風が吹くのはおかしいと思って目を開けると、一面に広がる花畑が視界を埋め尽くした。


「やっほー」


「ヴァイオレット、ここは…………」


『我々の父の庭園です』


 俺の問に答えたのは、ヴァイオレットのコア。

 コアちゃんと違って、落ち着いた男の声だ。


「そうか。教えてくれてありがとう」


『お役に立てて何よりですマスターユースケ』


 庭園の中心にはギリシャの神殿みたいな建物がある。あそこがパーティー会場だな。

 もうパーティーは始まってるらしく、様々な種族の男女が集まって料理を片手に喋っている。立食パーティーだ。


「行きましょう。パーティーの料理は絶品なの!」


 ヴァイオレットに手を引かれ、パーティーの輪の中に入り、料理を食べながら談笑する。

 俺が新人のダンジョンマスターだと言うと、それまで笑いながら話していたマスターたちの目が少し変わった。

 友人を見る目から、獲物を見る目だ。


「やめれおひなさい。ごくん、彼はあたしに勝つほど実力があるわよ」


 料理を頬張りながら皿に新たに料理を盛るヴァイオレットに忠告され、剣呑だったマスターたちの視線は、すっと無くなった。


「ということは、ヴァイオレット殿はユースケ殿と……」


「同盟を組んだわ」

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