世間は許してくれませんよ。
2ヶ月ぶりの1日複数投稿です!
「ただいまぁ〜」
ん?この気の抜けた声は。
「た、ただいま!?せせせ、先輩?まさか同棲してるんですか!?」
何故同棲になるのかは分からないが、母親が帰ってきたのだろう。終わった・・・。
「あら!かわいい女の子2人も連れ込んで玲音ったらモテモテね。さすがうちの子!」
ほら、予想通りだよ。フラグ回収おつかれさま。瑠奈はうちのこ?うちのこ!?ってなってた。うちの母さんは意外と若く見えると昔からよく言われるしな。
「あら!美玲ちゃんじゃない!少し見ないうちに1段とかわいくなって、あら、もう一人の子は初めて見るわね。もしかして玲音の彼女かしら?」
違う、断じてそんな関係ではない。瑠奈の方はというと、今にもプシューと音が出そうなほど真っ赤な顔をしていた。
「あら?本当に玲音の彼女さんなの?」
真っ赤になっている瑠奈を見て、そう思ったらしい。でも、瑠奈が赤いのは先輩の彼女なんて論外なんですけど、恥ずかしい・・・、みたいな感じだと思うんだけど。
「ち、違いまふぅ・・・」
大丈夫か?語尾がバグってるぞ?
なんか母さんは俺たちをみてニヤニヤしながら青春ねー、とかいってリビングへ入っていった。
母親という嵐が過ぎ去った所で美玲が話し掛けてきた。
「れお君、こうなるから私達を帰らせようとしたんでしょ?」
「はい、その通りでございます」
よくわかんないけど敬語でちゃったよ。
「か、彼氏彼氏彼氏、先輩が彼氏?うへへぇ〜」
瑠奈のバグは治ってないようなのだが、そろそろ壊れるんじゃないか?
「で、2人ともこれからどうする?もうかえる?」
もうバレてしまった手前、正直どっちでもいいのだが。
するとリビングから
「明日学校祝日でお休みでしょ?なら2人とも泊まっていきなさい!なんか面白そうだし」
ずっとボーッとしてたおかげで明日休みだったの忘れてたよ。
ってそんな事じゃなくて、女子高校生を男子高校生のいる家に泊めるつもりなんですか!?それはちょっと世間は許してくれませんよ。
「あ、美玲ちゃんのお家にはもう確認とったわよ!あと、服も私の着れば何とかなるだろうし」
本当にこういう時だけ早いのやめてくれない?
「み、美玲先輩泊まるんですか!?」
「まあ、そういうことになっちゃったから・・・」
なっちゃったからって・・・。そりゃそうかもしれないけどさ・・・。
「そ、そそ、そんなの不潔です」
またそれかよ!お前そのセリフ大好きだな。
「なので、私も泊まります」
瑠奈は何かを決心したような顔で言うのだった。




