舞花の水着を見た
もう暑いっていうのもあるのか、やっぱりプールには人がたくさんいた。
着替えて出てくる舞花を待つ……こともなくすぐに舞花が出てきた。
「……」
「え、な、なんか私恥ずかしい状態? まさか靴下履いたままとか?」
「いや、そんなことないよ」
「じゃあなんでそんな微妙な反応なの?」
それはね、舞花が三角ビキニでいきなり出てくるからだよ。
いやスク水だろうとなんだろうとどうせ同じ反応になる自信あるけどね。
「……似合ってる」
「あ、よかった〜 秀映の水着もいいね。どういいかはよくわかんないけど」
「そうか、ありがとう」
「ていうかさ、もしや」
「もしやはい、どうしましたか?」
「秀映ってさ、結構、私の胸意識してる?」
つるっ。
プールサイドで滑りそうになり、壁に手をつく。
うおおおお。
壁を全力で押す。何やってんのかな僕。なんとかイレブンのシュートでも止めようとしてる?
「えええっ、どうしたの? 足つった? 水入る前でよかったね」
「うん、よかったなあ、ほんと、うんうんうん」
いやあ、まあ結構視線が行ったとは思ってたから、まあバレるよな。まずい。
「あ、話戻すと、秀映もなんか単純な男子なところがあって良さげだから全然いいよ」
「ごめん」
「いやいいの。っていうか私彼女なんだけど⁈ 別にそういう思考になったって多少はおっけーなんだよ?」
「そうか……な?」
「うん」
舞花のまだ濡れていない胸が揺れた。奇跡的な程度お肉のついたお尻はまだ完全にこちらを向いていない。僕はそれをじっくり見てしまっているな。いやなんでこの状況で客観的に自分の行動述べてんの?
ちょっと許してもらえたら瞬時にそれに甘えてしまうの、良くないなあ。
「ところで、私、今日泳ぐ練習したいと思ってたんだけど」
「うん」
「そんな場所ないね」
「それな」
人で埋まっている。
浮き輪で浮いて、流れるプールでクラゲの幼生の真似でもしてるしかなさそう。
でもそれでも気持ちいいのがプール。
それでも楽しいのが、舞花との時間。
それでも圧倒的なのが……もういいや。
「さっきの秀映見て準備運動の大切さ学んだからちゃんとしよ」
「そうだね」
それはそう。
いやプールに来てから今初めて真面目なこと考えたよ。
僕も準備運動をした。
そしてビーチを再現したような段々と深くなるところから、プールに入る。
「あ、ぬるい」
予想外だったので、僕は思わずつぶやいた。
「冷たすぎなくていいね。これは温水プールの恩恵なのか、それとも人が多いからなのか……」
そう考えている舞花に、僕は浮き輪を渡す。
「あ、ありがとう。やっぱり微妙に背伸びしないと足つかないし欲しいな」
「うん」
僕も浮き輪のふちにちょっと掴まらせてもらい、そして二人で流されていく。
泳ぐ面でなんもすることがない。これも流れるプールの醍醐味。




