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バトルフロンティア  作者: ぞえ
連合軍騎士編
17/35

第七話 突拍子のない闇

ありがとうございますww


 どこだ?

 俺は暗い闇の中にいた。

 真っ暗で、深くて、全てを吸い込まれそうな。そんな感覚であった。


「どこだ・・・・・・・・・・」


 俺の声は闇に吸い込まれ、消えてしまった。

 すると、一筋の光が差し込んで来た。

 眩しく、つい手で遮る。


 暖かい・・・この光は・・・・。









「っ!」


 次に目を覚ましたのはベットの上だった。

 俺は・・・何かある度にベットで寝ているな・・・・。


「おーおー、やっと起きたか」


 見れば隣にケイジさんがいた。


「ケイジさん・・・・一体何が?」


 俺は起き上がろうとするが、


「止めとけ。今のお前は起き上がる力も残っていない」

「うっ!」


 ケイジさんの言う通り、起き上がろうとするが、力が入らず元に戻ってしまう。


「な、何だ・・・・これ」


 不意に目がいった左腕は全て赤黒く染まっていた。

 痛くはないが・・・あまりいい気分と言う訳でもない。


「ユウト。落ち着いて聞いてくれ。今のお前は魔物になりかけている」

「あの時の・・・」


 脳裏にグレイスが放った黒の球体を思い出す。


「そして、ユウト。その魔物化の進行を止める方法は今現在何もないんだ」

「っ!じゃぁ!俺はどうしたら・・・」

「落ち着け!まず、左手首を見ろ!」


 左手首には銀に輝く腕輪が装着されてあった。


「それは魔封じの腕輪。魔力を封じたり、呪いなどの類に対して有効な力を発揮してくれる物だ。それを着けている間はお前の魔物化は進まない」

「な、なるほど」

「その間に少しずつだがお前の体内の中にある魔素を取り除いていく」


 この腕輪で封じている間に少しずつ魔素を取り除くという訳なのか。


「ユウト!」


 少ししてからサクヤが廊下から飛び出して来た。


「体大丈夫?左腕は?何ともない?」

「おいおい、サクヤ。ユウトは怪我人なんだぞ?」

「あっ、ごめん」

「別にいいが・・・」


 俺は左手首にある魔封じの腕輪を見る。


「お久しぶりです、元帥」

「おー、ゼスか。ユウトが世話になってるな」

「よくやってくれてますよ」

「そうか・・・・ユウトのことは頼んだ。俺は違う方法で探してみる・・・」

「ありがとうございます」


 そう言ってケイジさんは手を振って病室から出て行った。

 ゼス隊長は振り返って言った。


「元帥からはある程度聞いている。基本的に魔封じの腕輪はちょっとやそっとの力では壊れないが、今後の任務では後衛に回ってもらう。いいな?」

「はい、問題ありません」


 前衛職の俺にとっては後ろに回るのは致し方ないが、この際仕方がない。

 隊長だって俺のことを思って言ってくれているんだ。


「大丈夫。ユウトは私が守るから」


 こういうのって、普通俺が言うべき言葉じゃないのかな?


「まぁ、兎に角だ。無理はするな」

「分かりました」


 ゼス隊長はそれだけ言って出て行った。

 俺とサクヤ残された俺達の間には微妙な空気が流れていた。


「・・・・・・・お前、自分のこと責めてない?」


 サクヤはビクンッと体を動かしてから、


「だって・・・ユウトがそうなったのは、私が油断したから。あれだけ大丈夫って言ったのに・・・・」

「俺は死なないよ・・・・お前が守ってくれるんだろ?」


 そう優しく問いかけた。

 数秒後、サクヤは黙って頷いた。




 後で話を聞いたが、作戦は見事に成功したらしい。数日後には残党軍に向けて掃討作戦が展開されるとのことだ。

 それまでには動けるようになっておきたいんだが・・・。

 静かに瞼を閉じ、深い眠りの中に落ちて行った。




ありがとうございましたww

次回もよろしくお願いします。

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