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目の前の惨劇で前世を思い出したけど、あまりにも問題山積みでいっぱいいっぱいです。【web版】  作者: 猫石
二つ国と『宝石』

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154/169

136・『南方辺境伯夫人』

☆ 宣伝 ☆

コミックグロウル様にて12月7日にコミカライズ第2話公開中です。(作画・まぶた単先生)

(アルジ、ラミノー、エンゼと清拭を始めて旦那様が乗り込んでくるところまでです^^)


『目の前の惨劇で前世を思い出したけど、あまりにも問題山積みでいっぱいいっぱいです。1』

(イラスト・茲助先生)

ブシロードワークス様にて発売中です! そろそろお知らせも出来るかな?

「騎士団の人間はさ、絶対安静の言葉の意味がわからないのかな? ひょっとして、ものすごく頭の悪い連中の集まりなんじゃないの?」

「先生。その辺でご容赦を……」

「まったくもって同感です! 絶対安静の意味がわからないなら、絶対安静の状態にしたうえで、毎日、連日見舞いと称して枕元に座って朝から晩まで騎士の心得を大声で音読してやろうかってもんです!」

「待ってちょうだい、アルジ。言葉遣いが悪いわ……」

 珍しく怒りの感情を前面に出しているクルス先生と、般若のごとき御面相で微笑みながら夕食の用意をしているアルジに声をかける。しかし二人は私の声など聞こえないかのように微笑みあっている。

「あぁ、それは良いね。よし、その時はどこをどれくらい傷めつければ効果覿面か教えてあげよう!」

「はい! 是「駄目です、先生、やめてください。アルジも落ち着いてちょうだい」……ちぇ」

「ちぇっ、じゃないわ、アルジ。絶対だめよ」

 そういえば、はぁいと渋々頷いたアルジは、気分を取り直すかのように手に持っていたプリンをひと匙掬うと、私の口に運んでくれる。

 先生とアルジが、私の目の前で暴言を交わしているのには訳がある。

 みなの気遣いを受け、ウトウトしていた私だが、夜勤で医療院へやってきたアペニーバとレンペスが、他の隊員から私が目覚めたのを聞いて挨拶に来ていたらしく扉をノックした。

 ちょうどプリンをもって部屋に戻ってきていたアルジがその場に居合わせ「寝ていたネオン様を起こすなんて!」と、二人を現行犯で捕獲し、板張りの床の上に正座させ、コテンパンに言い負かしていた騒動で目が覚めた。

 そう、実際に私が目覚めた原因は、アペニーバたちに扉をノックされたからではなく、アルジが二人を前にお説教をしていた声だったため誤解を解こうかとしていたのだが、そこにクルス先生が診察の時間だよと乱入し、さらにそこに、ガラが本部から『カルヴァ副隊長殿が火急の、しかも重要案件で、すぐにでもネオン隊長とお話したいとおっしゃっています』という伝令を持ってきて、言い出す暇もなかった。

 ガラの持ってきた伝令に対しては、私はすぐにそちらに向かうと言おうとしたのだが、クルス先生とアルジが『火急の重要案件だから許可するけれど、呼びつけるんじゃなくお前が出向け! そもそもネオン隊長はお前らのせいで絶対安静だ! 話の内容が火急じゃなかった場合は覚えとけよ!(原文ママ)』と伝えろとガラに伝言をしたのだ。ガラは優秀だから、失礼のないよう言葉の体裁を整えてカルヴァ隊長へお話ししたと信じることにして、私の方は、2人を諌めながら、夕方の診察と投薬(前の腹ごしらえ)を受けているところなのである。

「アルジ……それから先生も。カルヴァ隊長が火急、と仰るのでしたら本当にそうなのでしょうから、先程のような言葉遣いと言動はお控えくださいね」

 殺意の高い二人に言い聞かせるようにつげれば、クルス先生は一つ、大袈裟に肩を竦めながらため息をついた。

「あ〜、はいはい。まぁ、仕方ないよね。隊長が呼ばれた会議は医療院が関わっていたそうだし、それに、西方がきな臭いって?」

「詳しくは覚えていないのですがそのようです。そちらも十分医療隊にかかわる事ですから、カルヴァ隊長に確認する必要があるかと」

「まぁ、そうだね。けど、なんで団長じゃなく副団長がくるんだろうねぇ? 諸々問題があれど、病床見舞いなんて普通は夫が来るものだろう?」

 そういえば確かに、と頷き答える。

「もしかしたら、私を気遣っているのかもしれませんわね……」

「それはないだろう?」

「ありませんね」

 間髪入れずの発言に、旦那様はどれだけ信用がないのかと笑うしかない。

「先生、アルジも。それ以上は不敬になりますから」

 まぁ確かにそんな気遣いはないかもしれない、と思いながら二人を諫めていると、扉を叩く音が聞こえた。

「ネオン隊長。副団長がいらっしゃいました」

 その言葉に、怒気を一層強めた二人だが、それでも先生は『絶対に無理は禁物だ』と私に懇々と言いながら椅子から立ち上がり、アルジは私の肩にかけていたショールの上からさらに厚手のショールをかけ、夜着のままの私の肌を見えないようにしてくれた。

「どうぞ、入って頂いて」

 そんな二人に笑いながら、扉の外に向かって声をかけると『失礼します』という声と共にガラに促されたカルヴァ隊長が入室し、入れ替わるようにクルス先生とアルジが退出した。

「このような状況であるにも関わらず、不躾に申し訳ございません」

 真摯にそう言って頭を下げてくださったカルヴァ隊長に、私も頭を下げる

「いいえ。逆にこのような姿で申し訳ございません。軍議の際には大変ご迷惑をおかけしました。どうぞお座りになってください」

「では、私はこれで」

「君」

 立ったままの彼に椅子を勧め、それから少しだけ扉を開けたまま部屋を出たガラに、カルヴァ隊長が声をかける。

「すまないが扉を閉めてくれ」

「それはできかねます。いくら副団長と言えど、夫人と二人きりというのは問題があります」

 カルヴァ隊長の言葉にガラが応じない姿勢を見せると、カルヴァ隊長はわたしの方を見た。

「ネオン隊長。大変申し訳ありません。これからお話しすることは、辺境伯家、騎士団。双方にとっての機密事項です。扉を閉めさせていただき、扉の前に私の補佐官を置かせていただきます。もちろん、騎士の名を穢すようなまねは致しません。お許しを」

 その言葉に、何かよほどの重大事項があるのだと感じたわたしは、私はガラを見た。

「ガラ、ありがとう。閉めて頂戴。この魔道具の鈴もあるし、大丈夫よ」

 クルス先生の置いて行った鈴を掴み見せれば、普段は見せないような、何とも言えない難しい顔をして、それでも頭を下げた。

「かしこまりました」

 静かにガラが扉を閉めると、椅子から立ち上がったカルヴァ隊長は扉に鍵をかけ、壁に設置された魔導ランプに灯を入れると、窓に掛かっていたカーテンも閉めたのだが、その際、窓の外に警護の騎士が立っていたのが見え、私は身構えた。

(それほどに重要なお話なの?)

 落ち着かない気持ちでその様子を見ていた私の目の前に置かれた椅子に座ったカルヴァ隊長は、厳しい表情を私に向けた。

「ここからの話は他言無用です。十番隊隊長ネオン・モルファ、そしてネオン・モルファ南方辺境伯夫人としてお聞きください」

「かしこまりました」

 静かに頷いて、カルヴァ隊長を正面から見た。



「四名の隊長の罷免要求による訴追調査の開始、ですか」

 カルヴァ隊長から聞かされた言葉から、今自分が置かれている状況が想像していた以上に悪いことに、私は僅かに口元を引き締めた。

「はい。騎士団の調査が終了し、モルファ家一門の当主会議での結論が出るまでの間、団長――ラスボラ・ヘテロ・モルファ卿は辺境伯邸にて謹慎となります……対外的には心身の疲弊からくる病で静養中とする予定です。領主として、騎士団長としての仕事は僭越ながら慣例に従ってカルヴァ侯爵家が一時預かりするつもりですが……その事でご相談が」

「……わたくしで役に立つことでしたら……」

 旦那様の謹慎、静養とは名ばかり、事実上は監視・警護を置かれたうえでの幽閉なのだろう。そしてそれは妻である私にも大いに関係することで。取り乱してしまいそうな気持ちを落ち着けるために目を伏せ、それからゆっくり長く息を吐いた後、ゆっくりと開け、目の前に座るカルヴァ隊長を見た。

「旦那様の様子はいかがですか?」

 その問いに、カルヴァ隊長は目を見開き、それから吐き出す息と共に言う。

「……報告ではとても静かに過ごしている、と。ただ、そうですね。腹心の使用人だけを連れ、離れに住まいを移したようです」

「離れに?」

 カルヴァ隊長の言った離れとは、私が嫁いでから屋敷を離れるまで身を寄せていたあの離れなのだろう。幼いころから住み慣れた屋敷を離れ、離れに身を移った旦那様の真意を測りかねながらも、私は静かに頭を下げた。

「そうですか。教えてくださってありがとうございます。旦那様がそのような状況であるのならば、わたくしも共に謹慎するのが筋。すぐにでも屋敷へ戻ります」

「いいえ、その必要はありません」

 夫に従うのは妻の務め。それゆえ、私も屋敷へ戻るのが当然で、騎士団から求められている行動であろうと考えて告げたのだが、そんな私にカルヴァ隊長は首を振り、強い瞳を辛そうに細めた。

「先程の医師より聞き及んでおります。ネオン隊長はこれまでの無理な働き、そして先日の事件も相まってしばらくは安静が必要なお体であり、今、御身を動かすのは得策ではないと。ですから、落ち着かないかもしれませんが、いましばらくはこちらで療養していただき、移動が可能になりましたら領都の邸宅へお戻りください。そして、医師から勤務可能であると判断されましたら、また、こちらにて医療隊を率いて頂きたいと思っております」

 それには私は首を振る。

「わたくしは南方辺境伯夫人です。それでは示しがつきません」

「いいえ、そのような事には決してなりません」

 カルヴァ隊長は強くそう言うと、まっすぐ私を見た。

「確かに貴方は彼の妻であり、南方辺境伯夫人です。ですが今回の罷免要求の原因となる事柄は、この縁が結ばれる前の問題であり、貴女には一切の瑕疵も問うべき罪もありません。それは我ら南方辺境伯騎士団に所属する全員がわかっております。それ以上に、騎士団での負傷兵の処遇改善はもちろん、モルファ領民のために心を尽くされていることは周知の事実。すべては奥様のお陰だと騎士はもちろん、領民たちもおぼろげにでしょうが理解しているのです。そんな貴女の姿が消えたとなれば、我らは強く非難されるでしょう。それに貴女も共に処罰となれば、ラスボラを病気療養の名目で謹慎にした意味がなくなる。貴女には、これまで通りでいてもらわねば困るのです」

「ですが」

「もとより」

 カルヴァ隊長は断言する。

「貴方を罰することを、司法公は決して許さない。貴女が処罰対象になる事は決してあり得ないのです」

(結局、あの家に守られるのか……)

 その言葉に私は気付かれぬようぎゅっとこぶしを握り、奥の歯を噛みしめる。

 自らその名を利用することもあるというのに、あの家に守られているという事実は苦しく辛く、受け入れがたい。この感情が自分の行動と言動とは完全に矛盾したものだとわかっていても、自分を傷つける。

(いいえ)

 落ち込んでいきそうだった心を立て直し、爪が食い込むほどに握り締めた拳の力を緩める。

(私を助けてくれたのは、あの冷たい家ではない。私の事をネオン隊長、ネオン様と呼んでくれるみんなよ)

 その恩に報いるためにも、前を向き、頭の中から雑念を追い出し、自分の取るべき行動を考える。

「かしこまりました。えぇ、あの家の事を考えれば、それは避けねばなりません」

 それは、自分が一番よく知るあの家の性質だからこそ手立ては考えられる。

「私が旦那様と共に一瞬でも表舞台から消えることは避けねばなりません。そうでなければこれを好機と公爵(あの)家は騎士団に口出ししてくる。それを避けるため、旦那様が不在となる間、わたくしが領主夫人として健在であり、しっかりと家政を取り仕切っていることを示さねばなりません。名目上は私が当主代理を務めます。その上で、畑違いの騎士団の事柄に関しては、わたくしの命でカルヴァ侯爵家が団長代理となり指揮を執ると王宮と貴族院へ届け出を出し、同時に速やかに事柄を公にしましょう。これが最も穏便に事を進める方法です。もちろん、それはあくまで表向きの事。辺境伯家と騎士団の執務については慣例に従ってくださいませ。それから、当主と隊長以外には口外しないよう箝口令を引いてください」

「しかしそれでは……いえ、それが一番良い方法なのでしょう」

 その言葉に、私は頷く。

「実家の事で、ご不便をおかけして申し訳ありません」

「いいえ。ネオン隊長にはお体が万全ではない中、さらに御苦労の増える立場となる事を心から申し訳なく、お詫び申し上げます」

 名は私が、実はカルヴァ侯爵家が。

 これが領内・騎士団内の混乱や外部からの干渉を最小限とする最も穏便な方法で、しかしこの方法は私が矢面に立つのが前提となる。それをカルヴァ隊長もわかっていて、だからこそ顔色は悪く、口から出る言葉は重くなる。

「苦労など今さらです。わたくしはやるべきことやるだけ。もちろん、手助けしていただければ嬉しいですが」

「それはもちろん。もとよりカルヴァ侯爵家はそのつもりです。義父も妻も、ネオン隊長のことを心配しています。自分たちがもっと早く動くべきだった、と」

「……。今は過去を悔いている時間はありません。これからの相談を致しましょう」

 その通りだと相手を責めたい自分がいる。しかし今は状況の安定を図るべきだと謝罪の言葉を口にし、深く頭を下げたカルヴァ隊長に微笑んでから、話を進める。

「ではまず体裁を整えるため、当主代行の届出を出しましょう。モルファ家としての書類をこちらが用意しますので、騎士団から提出するべき書類があれば急ぎ用意をお願いします。それを確認後、わたくしから王宮貴族院と各所へ届け出ます。ただし、旦那様の『病の原因』に関しては『軍議で倒れ屋敷に戻るわたくしの乗った馬車を魔物が襲い、その知らせを聞き駆け付けた旦那様はわたくしを守って、背部を大きく切り裂かれ重傷。それに伴い魔障病を併発し重症である』としてください。クルス先生とマイシン先生には診断書をお願いしておきます。その場にはブルー隊長とドンティス隊長も居合わせたため、私は無傷だった、と。口裏合わせもお願いいたします」

 そう告げると、カルヴァ隊長は眉をひそめた。

「……それは、どういった理由かお聞きしても?」

「あれだけの大勢の騎士が参加する軍議に平然と出ていた旦那様が唯の病では必ず子細を疑われます。ですから魔物に襲われたわたくしを守って旦那様は手傷を負い、療養となった事とするのです。辺境の、しかも騎士団の者なのですから病より納得しやすいでしょうし、実際、近しい者にはっきりと怪我の具合はどうだったのかなどと表立っては聞きにくい。それに」

 さらりと、わざと切りそろえられた髪を肩から払いながら、口元に笑みを浮かべる。

「『国を守る騎士が、宝石を守った』となれば、陛下も閣下も旦那様を蔑むどころか、喜んで褒賞を与えて、名誉の負傷と褒め称えてくださいますわ。そうすれば、誰も何も言えなくなります」

 それは確信。『宝石』にこだわる国王陛下であれば、司法公であればそうするはずだ。そしてその二人が声高に認めたことには誰も反論できない。そんなことができるのは行政公と立法公くらいだ。

 ここまで静かに話を聞いていたカルヴァ隊長は私を見た。

「おっしゃる通りです。しかし、それでよろしいのですか? ラスボラは貴女にあれだけの所業を……」

 カルヴァ隊長の言いたいことがわかり、私は微笑む。

「かまいません。モルファ領の事、騎士団の事を考えればそれが最善です」

「ですが」

「感傷に囚われて行動していては、虎視眈々と隙を狙う者達に絡めとられ、寝首を搔かれます。それはわたくしたちだけでなく、領民のためになりません。それに魔物から傷を負ったという事であれば、最も重い決断を下された時にも対処しやすいでしょう」

「貴女は……」

 そう言って にこりと笑った私の様子に酷く驚き、悲痛に顔を歪め項垂れたカルヴァ隊長は、まるで胃の腑をねじり上げるように、重々しく言葉を吐き出した。

「……貴女は、騎士である我らよりも冷静に、非情に、判断を下されるのですね」

「それは……誉め言葉だと、思っておきますわ」

 微笑みながら、私は項垂れたままのカルヴァ隊長から目をそらす。

 貴族として生まれたならば、家を、領地を守るためならば、例え相手が肉親であっても時としてそういった冷酷とも取れる判断を下す必要があると教育される。とくに嫡男となる者に関しては、そう言った教育を受けているはずである。しかし、目の前の人は、それを受け入れ難いようだ。

(旦那様、それにライアの件もそうだけど、辺境の方々は王都の宮廷貴族に比べ血族・同族同士の結束が固い分、そういった感情論が表に出がちだわ。……やはり結束が尊重されるからかしら?)

 だとしたら随分甘い事だと思うが、その為にこの問題が起きたのだとしたら、納得し、非難してしまいそうな自分がいる。

 詮無い事だと心の中でため息をついたところで、私のものではない、深い深い溜息が聞こえた。

「団長の……ラスボラのこれまでの所業に関しては、止められなかった我らも同罪です。捜査調査は多岐にわたり、審議は長くなることが予想されます」

 とつとつとそう話し始めたカルヴァ隊長の言葉に、そうだろうと思いながら小さく頷く。

「今、ネオン隊長に助言をいただいた通りことを進めれば、審議の結果がどうなったとしても、うまく次へと事態をつなぐことが出来るでしょう……。そしてネオン隊長には、先ほどお話しした通り十番隊隊長として、南方辺境伯夫人として、これからも御教授願えればとも思っております。もちろん、御身の療養が先ですが」

「ありがとうございます。えぇ、そうであるように祈っておりますし、尽力もしますわ」

 そう言った私は、ふと、カルヴァ隊長がふたたび、深く深く息を吐いたのが聞こえた。

 それはいつも貴公子然としていらっしゃる方にしては余りにも珍しく、そのしっかりしたお姿が小さく見えて。

「……なにか、思うところがおありなのですか?」

 と、私はつい、彼に声をかけしまった。

お読みいただきありがとうございます。

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また、誤字脱字報告も助かります!ありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
周りが反省して動いても薄情にも動かなくてもどっちにせよネオンにとっては大変なことになるのはもうこの世界の構造がそうなのよね…
あー、ここで旦那様の株を上げる(名誉の負傷扱い)したら、絶対また調子に乗る〜(俺のために とか)。
離れに住まいを移してる旦那様、控えめに言ってめちゃ気色悪くて寒気がしました。まだ好感度下げれることってあるんだ… 悪手しか打てないところが逆にブレがなく一貫しているキャラクターだなと思います。 一体…
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