東西南北今昔
京都。
長すぎる廊下の、その奥の。
広い和室のその中で。
桁違いの術者達と、真っ白なお方。
「此度」
全員が、鋭い目をしてどこかを睨んでいた。
「西の物が、秩序を乱した。3度目となる」
全員が。
西を睨みつけていた。
ふっと白い人が、手を上げて。
「秩序を乱す者には秩序を」
全員がざっと頭を下げる。
俺も真剣な表情で畳の目を数えていた。
くそ、謹慎処分が解けたと思ったらなんだこの状況。泣くぞ。一件落着! みたいな雰囲気出てただろ。なんだこれ。このメンバーの招集嫌いなんだよ。だって怖いから。
「一条」
「はっ」
うわぁ。西の人可哀想に。一条さんが出るのか、終わったな。
この間の金髪さん2人は、総能による罰則をきちんと受けて国へ帰り、さらに今回の件について情報をくれたらしい。
そして、総能は決めたのだ。
秩序を、と。
「五条」
「はっ」
うっわ。ハルまで行くのか。可哀想に、可哀想にな。もう何も残らないぞ西の人。
「七条和臣」
「はっ」
へぇ。七条和臣くんどうしたんだろう。この間の模試が最悪だったから怒られるのかな。それとも始末書の書き方がダメだったかな。怒られる理由を探せばいっぱいあるな。
「部下は好きなだけ連れて行け。では」
ざっと全員が頭を下げた。
あれ、おかしいな。怒られないのかな。どうしたのかな。
「解散」
ふっと白い人が消えて。
はて、何かがおかしいな。と、思う間に。
「やったぁー! ヨーロッパ旅行だぁ! 勝博ぉ、飛行機だよぉ!」
「治様、ご旅行ではありません。お仕事です」
「.........................Business trip」
「.......へ?」
To Be Continued!!!




