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武士がいる  作者: 長埜 恵
2.武士がいる
712/719

心が疲れて犬を欲す

 たまごっちのポチっちが好きだ。

 まんまるい黄色い体。キュートなお鼻。楽しげに開きっ放しの口。もう隙がなくかわいい。

 だからずっと手のひらサイズのぬいぐるみキーホルダーが気になっていたのですが、このたびついにドン・キホーテで出会いました。


 今、自宅にポチっちがいます。


 ああ~~~~~~~~~~かわいい~~~~~~!!!!

 でも武士に見つかったら取られて代わりにかわいがられてしまう! なんならシルバニアなファミリーの一員にされてしまう! ここはなんとしてでも隠して……


「それはなんぞ、大家殿」


 見つかった!!


「ぽちっち!!!!」


 しかも名前知ってた! 

 駄目です! このポチっちはうちの子です!


「撫でさせよ! 撫でさせよ!」


 イヤッ! イヤッ!

 ……。

 まあ、ちょっとだけならいいよ。


「愛いのう」


 ああ、私のポチっちがかわいがられている。かわいいから当然だけど。ふかふかでもちもちした最高の撫で心地。手のひらにすっぽり収まるサイズ。眺めているだけで師走の疲れが溶けていく。

 いいだろう。買ったんだ。


「某もほしい」


 言うと思った。


「うーむ……あの……そう、耳がついておるあの子が良い」


 耳? ああ……みみっちのことかな?


「みみちではない」


 じゃあまめっち? あの子も頭に耳っぽいのついてるよね。


「否、まめちでもない」


 じゃあどの子?


「思い出した。くちぱち」


 くちぱっち耳ねぇだろ! 全方位つるつるじゃねぇか!


「ぬう~?」


 どこまでも話が噛み合わないので画像検索しながら意見のすり合わせをしました。

 正解はぎんじろっちでした。耳ねぇだろ。

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