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旧TV版『IT』 名作っぷりが思い出補正だったか確かめる会のまとめ!

※ネタバレあり

 新年早々、「旧TV版『IT』の名作っぷりが思い出補正だったか確かめる会」というおめでたくない会に参加しましたw

 話し合いの結果、思い出補正は確かにあったけれど、殺人ピエロ・ペニーワイズの出てくるシーンは旧TV版の方が怖いということで落ち着きました。


 正直、最後の15分くらいまでは映像のチープさも込みで大満足でした。

 やはり正体が出てくると怖さ半減……というか、TV版だから予算もなかったのか、あまりにちゃちな特撮が辛い!

 なお、音声解説を見ていたところ、監督から驚きの言葉が。

「脚本の前半は素晴らしかったけれど、後半がよくなかったので脚本家を呼んだ。でも仕事で来られなかったので、僕らで書き直した」とのこと。

 ……もしかして、ラスト15分の投げっぷりはこのせいかな? と若干不安になりましたが、本当のところどうなのかは謎ですw


 リメイク版は、正直ホラー映画として圧勝していました!

 CGの進化はもちろん、撮影技術も全然違う!

 おばけハウスの造形も怖ければ、ペニー・ワイズを演じるビル・スカルスガルドも怪演。

 演出もホラーのお約束をついてくるし、何よりこの旧版を下敷きにしている映像がたくさんあったことに今更ながら気づきました。


 ……ただ、旧版でティム・カリー演じるペニーワイズは、ホラーの怪物ではなく、今にもサーカスに出てきそうなピエロの動きをしているのです!

 見るからに邪悪な顔立ちの怪物が新作なら、旧作はまるでサーカスにいるような陽気な姿の怪物。

 ピエロだけなら、旧作の方が怖い!


 あとは構成が問題になりました。

 原作・旧版は、共に大人が子供時代に殺人ピエロのITに出会ったことを思い出し、再びITと戦うという形。

 回想の状態で子供時代が挿入され、リズムよく話が進みます。

 新版は、今のところ子供編だけの構成。多分、数年後に大人編が上映されるので今から楽しみ!


 新版の構成はシンプルでわかりやすいです。

 ただ、前編のみで見た場合「主役級が誰一人死なない」というホラーとして重大な欠点が出てきてしまう!

 その点、旧版は子供編を回想という形で挟み、また大人編で中盤死人を出すことにより緊張感が倍増しになっています。


 また、逆説的ながら、当時の稚拙な特撮手法や、ざらついたフィルム感も怖く見える一因としてあげられました。

 CGは偉大ですが、どうしても実写と比べてとぬるっとした質感になりがち。

 おまけに「CGがあれば何でもできる」という知識を持っているから、どんな演出をしてもそこまで驚けないのかも。

 しかし特撮はそうそうタネを全部見破れないし、レトロな手触りのある質感が出ます!

 あまりにダメな特撮はラストだけで、後はストップモーションやトリックを駆使して撮影した良い映像ばかりだったのでなおさらラストが目立つw

 なお、新作のスター・ウォーズも、わざわざデジタルではなくフィルムで撮り、旧作との映像のギャップを少なくしているようです。


 そして、そもそもホラーとしては抑えた作品だからこそ、ピエロの怖さが最も輝いているんじゃないかという意見も。

 確かに、旧版はホラー特有の演出がほとんど取られていないのです。

 たいていのホラーは暗い画面が続きますが、これは明るい場面がほとんど。

 内容を知らなければ、普通の青春冒険ものに思えるようなシーンが続く。

 そのほのぼのとした画面の中に、殺人ピエロが乱入してくるのが日常を壊す非日常として怖いのでは? という話。


 ……とにかく、旧版はチープなものの、ティム・カリーの演技がうますぎるという点で一線を画していたというのが全員の意見でしたw

 これは全世界でピエロ恐怖症が増えても仕方ない!

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