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こちら陽気なたんぽぽ荘 ~大家と店子の家賃戦争~  作者: かきくけ虎龍
第一部 たんぽぽ荘の家賃徴収人のお仕事編
48/162

闇の力と幼き記憶の果にの巻

こんばんわ、コツコツ執筆いたしました。

楽しんでいただけましたら嬉しいです。

感想やブックマークはやる気につながります。

皆さま、宜しくお願いします。

「魔神殺し・・英雄の力・・・絵本の物語が本物かどうか・・・見てみたいある」


 あたしが放つ高速の剣撃。

 捉えたある!

 剣線の残像を残しながらを頭部を狙ったはずの初撃が空をきる。

 あたしは少しだけ驚く。

 だって、狙いもタイミングも最良だったのに。

 あたしの銅の剣・・・横凪の衝撃で辺り一帯に跋扈していたゾンビたちの死肉がミキサーにかけられたように血汐をまいて微塵の肉となり吹き飛ぶ。

 

「良き太刀筋よ・・・」


 ダークな声色が脳裏に響く。

 次の瞬間、あたしの頭上に漆黒の刃が回転しながら出現する。

 とても大きくて、身の毛がよだつほどおぞましさを感じる漆黒の渦だ。

 闇の渦・・・濁流(刃)が不気味な光沢を放って瞬く。

 

「これはヤバイあるよ!」


 あたしの観察眼はすぐに答えを見つける。


「あんぱん兵たちは丘付近まで全力後退!」


「「「ゴールデンあんぱーん」」」


 気の抜けない戦いあるね。

 あたしは自分の肉体を更なる闘気を宿す。


 闇は放たれた。

 大地を磨り潰すほどの重力場が発生してゾンビも逃げ遅れたゴールデンあんぱん兵も滑らかな微粒子に変換していく。


「脆弱な人型にあるまじき迷いのない剣線・・・底知れぬ異様な覇気、まさしく強者の覇気だ」


「フフン、あたしをまめるんじゃないあるよ」


「まめる? なめるのことか? 脳筋か・・・頭の中身は弱い」


「むきーっ、弱いですってあるか! あたしは頭で瓦百枚は割るほどの強さあるよ! 人様の揚げ足とる奴は寝てる時にこむら返りになって『痛い痛いよーっ』と言いながら苦しんでしまえある」


 漆黒の空刀が内包する重力場。

 あたしのまわりにいたはずのゾンビや配下のゴールデンあんぱん兵たちが壊滅的破壊をもたらした天災を受けたように生の息吹が感じられない。

 もうペッタンコ・・・シルクのおっぱいよりペッタンコあるね・・・ぺったんこシルク・・・ぷぷぷっ。


「この程度の力では死なぬか・・・」


「死ぬですって、英雄は性格悪すぎるあるなーっ、その言い方はワザとやっているあるね」


「その言霊・・・数上げれば数え切れぬ程の手柄首で手を血に染めたものの言葉」


「頭がいいことをいっているあるか? その意味・・・難しいことはわからないある」


「その手は栄光をつかむためにあるのか?」


「違うあるよ、どん底だったあたし・・・数奇な運命のあたしを大切にしてくれる・・・はずのご主人様のためだけの手ある・・・はやくピーをぎにぎしたいある、ふんす!」


 みんなに呆れられても逃げるなんて選択肢は存在しない。

 

 あたしは今、歴史上の英雄と剣を交えている。

 あたしは仕掛ける。

 額にじっとりとへばりつく汗を拭うこともできないほどの威圧を弾き散らす。

 常人のものではないスピードでクレルドを捉えた・・・はずだった。

 

『あいやー、霞みたいな奴ある、また捉えそこねたあるかーっ!?』


 あたしの無言の声が表情から漏れる。

 クレルドの姿が大気に霞むとあたしの神速で襲いかかっていたはずの銅の剣の剣光の軌道がググッとそれてその先にいたゾンビたちがジャンクな死肉となって吹っ飛んでしまう。


「剣帝よ・・・」


「むむむー悔しいあるーっ、当たらないある! 町内会のくじ引きぐらい当たらないあるよーっ!」


「お前は幼き日の記憶はあるか・・・」


「今もおっぱいもお尻も発展途上の幼いフェイスのあたしに幼いころの記憶を聞くなんて」


「記憶はあるか・・・」


「しつこいあるな、もしかして英雄様はロリコンあるか!? ダメある、あたしのパンティをはかないふともものチラリズムがセクシーでも勃起したらダメあるよ!」


「記憶はあるか・・・」


「聞いてないあるな・・・あたしはご主人様との出逢い以前の記憶はないあるね! 出血大サービスで教えてやったある。さっさと刀のサビになるがよろし!」


 少しだけカチンとして顔をあげたあたしの視線の先。

 あれだけお空の空間を支配していた漆黒の霧がすーっと消えていく。

 あれ!? 戦場の雰囲気が変わったある。

 すると戦場に似つかわしくない心底楽しそうな雰囲気がこの辺一帯を伝播していく。


「逃げるあるかーっ!?」


 あたしは見えない敵に向かって喉を震わせて叫んだが声が虚しく消えていく。

 これは不承不承です・・・霧になって逃げる・・・というか逃がされると言う表現が正しいでしょう・・・ある。


「「「ゴールデンあんぱーん」」」


 一騎当千のゴールデンあんぱんたちが得体の知れない腐敗したゾンビたちをなぎ倒してあたしを守るようにやってきたある。

 さすがはあたしの親衛隊たちあるね、へなちょこゾンビとはわけが違うある。

 

「みんな魚鱗陣を形成するある、気合いれてゾンビたちの鶴翼陣を一点突破するあるよーっ!」


「「「ゴールデンあんぱーん」」」


 あたしはフンと鼻をならして遥か前方を見据える。

 この先にご主人様・・・そうある、大好きなご主人様がいるあるよーっ!

 あたしの瞳がどんな感情を秘めていても・・・今は前だけしかみないあるよ!


いかがでしたか?

感想やブックマークを心よりお待ち致しております。

ぜひ、執筆の力にかえたいので宜しくお願いします。

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