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魔王様観察日記  作者: ぺんぎん
第二章

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閑話:恋愛研究家

 

 魔術師ギルドの一室で、一人の女性が椅子に座って本を読んでいた。


 本を読み終えた女性は丁寧に本を閉じる。そしてゆっくりとした動作でその本を机に置いてから、目を閉じて深呼吸をした。


「泣ける……」


 そう言った彼女の声は悲しみのそれではなく、喜びだった。少し鼻をすすり、目元の涙をぬぐってから本を見る。本のタイトルには「恋愛魔導戦記」と書かれていた。かなり古くからある小説で、何度も復刻されており、最も読まれた恋愛小説と言われている本だ。


 彼女はもう何度もこの小説を読んでいた。それこそ内容を暗記出来るほどに。しかし、今回は少しだけ事情が違う。この本は初版だった。彼女の師匠とも言うべき人に頼み込み、本を譲ってもらったのだ。初版ではあるが、内容自体はこれまで復刻された本と違いはない。だが、彼女にとっては、信仰に近い感情をもつ本の初版を読んだということで、感情が高ぶっていた。初めてこの本を読んだ時の感動が、当時以上に蘇ってしまったのが今の状態だ。


 彼女は恋愛小説を幾つも読んだ。ベストセラー、マイナー、古い物から最新作、さらには年齢制限されているものまで、ほとんど網羅している。本を読むのが好き、というだけでなく、彼女は人生のほとんどを一人で過ごしていたため、趣味と言えるのは本を読む以外は何もなかったからだ。


 幼少期、極端に多すぎる魔力を操作することが出来ずに、周囲にダダ漏れだった彼女には誰も近づけなかった。多すぎる魔力は、人を酔わせる。彼女に近い魔力を持つものでなくては、近寄るだけで眩暈や嘔吐を誘発した。かろうじて近づけたのは、彼女の家族達だけだった。不憫に思った家族が五歳の誕生日のプレゼントとして渡したのが、「恋愛魔導戦記」の復刻版であった。


 彼女はハマった。女性が苦難を乗り越え意中の男性と結ばれる、その物語に。そして物語に出てくる女性は魔女だった。人界で最高の魔力を持つ女性に与えられる称号、魔女。彼女は憧れた。読み終わった後の興奮が冷めずに、魔女になりたいと家族に宣言した。家族は喜んだが、母親の喜び方は異常なほどで、宣言した彼女をきつく抱きしめて大いに喜んだ。


 彼女は後からその時の母親の喜びようがおかしいと思ったが、特に気にしていなかった。だが、十歳になった頃、その理由が分かった。なぜなら、その母親こそが今の魔女であったから。


 母親に憧れたわけではない。そのことで母親を傷つけるのではないかと思ったが、正直に言った。母ではなく、物語の魔女に憧れたのだと。それを聞いた母親は少し笑って、気にしていないと言った。娘が魔女になりたいと言ったことが嬉しかったから、憧れの対象が自分でなくても構わないと。そして、母親から知らなかった秘密を一つ教わった。その本のモデルは私たちの祖先であると。


 母親に魔女の件を告白してから、本格的に魔法の訓練をした。憧れた魔女になるために。残念ながら現在でも魔力を増やす方法は確立していない。ただ、より多くの魔力を消費することが良い、とは言われていた。寝る間も惜しんで魔法を使った。魔力を使い切ったら、休憩中がてらに恋愛小説を読む、その繰り返しを何年もした。結果的に彼女は魔力を増やすことに成功した。


 だが、十五歳になっても魔力の操作は出来ず、常に魔力が漏れている状態であった。増えた魔力も相まって、家族以外は近くに住むことも出来ないほどになってしまった。


 そんな時、母親が誰かを連れてきた。彼女は驚いた。自分の魔力に酔うことも無く、目の前に普通に立っていることに。初対面で「魔力の操作方法を教えてやる」と随分上目線で言われた。だが、その指導は的確で二ヶ月もすれば、魔力漏れが無くなるほどであった。彼女は師匠と呼んで慕った。


 そんなある日、休憩がてら恋愛魔導戦記を読んでいた彼女に師匠が言った。その本の初版を持っている、と。それを聞いた彼女は歓喜した。彼女はコレクターではない。本の価値がどうこう、と考えているわけでもない。ただ、最も好きな物語の最初の本が近くにある、ただ、それだけを喜んだ。


 彼女は師匠に頼み込んだ。その本を貸してほしいと。なりふり構わず土下座もして懇願した。師匠がため息をついた後、聞こえてきた言葉は、魔女になれたらその本を譲ってやる、という内容だった。


 彼女は燃えた。あと少しで母親である魔女の魔力を超えられそうだったのだ。所属する魔術師ギルドの仕事をこなしつつ、毎日、魔力が切れるまで魔法を使いまくった。


 そして三日前、母親の魔力を超えて、彼女が魔女になった。


 史上最年少の魔女であり、その魔力は歴代最高。そして、魔法書よりも、恋愛小説を好むその魔女の名は、ルゼと言った。




 魔女となったルゼは、師匠に連絡して本を譲り受けた。大事に読めよ、と言われた。そんなことは言われなくても分かっている。状態保存や、魔法障壁の魔法を掛けて細心の注意を払って本を読んだ。


 そして、一文字、一文字を噛みしめるようにゆっくりと三日かけて読み終えた。感想は最高。これまでの復刻版と内容に違いはない。ただ、初版であれば、憧れの魔女に何となく近づけたのではないか、という謎理論によって、いままでにない満足感を得ていた。


 改めて深呼吸したルゼは、本を手に取った。もう一度最初から読もうと。


 だが、その時、ルゼの頭に念話が届いた。


『執務室に来い』


 彼女は残念そうに本を亜空間にしまうと、椅子から立ち上がり、等身大の鏡を見て身だしなみを整えた。


 ショートカットの黒い髪に浅黒い肌。服装は黒皮のジャケットにショートパンツ、さらに膝上まであるブーツ。ジャケットの開いた胸元からのみ白いシャツが見えていた。全体的に黒い。だが、シャツ以外はレアな魔物である黒いワイバーンを仕留めて、その皮で作った装備だ。ルゼにとって初めて倒した魔物ということもあり、お気に入りの服だった。


 身だしなみに問題ないことを確認し、机の上に置かれた黒いテンガロンハットをかぶって、自分を呼び出した母親のところに向かった。


 魔術師ギルドの執務室前。そこに到着したルゼは、大きな扉をノックした。


「魔術師ギルド所属、ランク、ダイヤモンドのルゼです」


「入れ」


 魔術師ギルドの扉はそれ自体が魔道具だ。少量の魔力を流すことで扉を開閉できる。左右にスライドして開いた扉をくぐり、執務室に入る。中から扉に魔力を再度通すと、スライドした扉が閉まった。


 ルゼの目の前には、大きな机に脚を乗せて、頭の後ろで手を組んでいる女性が、背もたれに寄りかかりながら椅子に座っていた。これが自分の母親だと思うと、少し年を考えてほしいと思わなくもない。だが、先代魔女であり、魔術師ギルドのトップであるグランドマスターであることは、掛け値なしに尊敬している。


「仕事が来た。お前を指名している」


 机から脚を下ろし、佇まいを良くした母親が言った。その言葉を聞いたルゼは不思議に思った。自分は確かに魔術師ギルドに所属しているし、ランクも最高ダイヤモンド。だが、三年前までは魔力操作が出来ずに、人の前には出ることは無かった。操作できるようになった三年間にギルドの依頼をこなしていたが、ほとんど依頼主と接点のない依頼ばかりで、自分の名前が知られることは無かったはずだ。その自分を指名することは、家族以外不可能なのだ。


「兄貴達の依頼か?」


 ルゼには四人の兄が居る。ルゼほどではないが、相当な魔力を持ち、魔術師ギルドでも高ランクだ。ルゼの魔力に酔うことなく普通、というよりも溺愛しているほどの接触をする兄達。この兄達が居たからこそ、ルゼも本当の意味で孤独にはならなかった。その兄達なら自分を指名することは可能なので、そういう結論に達した。


「いや、依頼主は迷宮都市の市長、スタロだ」


 迷宮都市といえば、人界最大の迷宮「アビス」がある都市だ。そこの市長と言えば、相当な権力者。それに、今の市長は若干二十五歳で当選したと三年前に大騒ぎになった記憶がある。しかし、その市長がなぜ自分を指名するのか。なにかしらの情報網があるかもしれないが、これまで対応した依頼はすべてギルドを通して受けたので、依頼主に会ったこともない。どんな情報網があったとしても、自分を知っているはずがないのだ。可能性として、兄達が紹介したと言うことが考えられるが、溺愛というほど自分をかわいがる兄達が他の男に紹介するとは思えない。


 ルゼが不思議がっていると、母親が自分を見つめていることに気付いた。なにかを探られているような気がして、落ち着かない。


「んだよ。俺の顔に何か付いてんのかよ」


「いや、そういう訳ではないんだが……。それよりもお前もこれからは表に出るようになるのだから、言葉遣いを直せ。嫁の貰い手が無くなるぞ」


「おふくろに言われたくねぇな。それに口が悪いのは、おふくろや、兄貴達のせいだろ? 俺は悪くねぇよ」


 ルゼは魔力漏れのせいで、同年代の友達はもとより、大人でも魔力の低い者とは会うことは出来なかった。会えるのは家族のみ。そしてルゼの家族は、母親を筆頭に全員、口が悪い。それ以外に学ぶことが出来ないのだから、ルゼの口が悪くなるのは必然であった。唯一、恋愛小説で女性らしい言葉を知ることが出来たが、それを自分が言うのはかなり恥ずかしい。女性らしい言葉を使うことは出来るが、多分、精神が持たない、と本人は諦めていた。


「んで、よく分からねぇんだけど、何で俺を指名出来るんだ? 俺のことは家族以外、ほとんど知らねぇだろ?」


 もしかしたら師匠ということも考えたが、あの人が自分に断りなく誰かに紹介するような人ではない。あの人は何故か自分を大事にしてくれている。嫌だ嫌だと言いながらも最後には言うことを聞いてくれる。そんな師匠に対して、確信はないが、自信があった。


「不思議なんだがな、魔女を指名してきた」


 魔女であれば、確かに名前を知らなくても指名はできる。その金額は法外なものになるが。だが、自分が魔女になったのは三日前だ。まだ魔術師ギルドから正式な公表もしていない。なら、答えは簡単だ。


「んだよ、おふくろを指名したんじゃねぇか。魔女と言っても俺じゃねぇよ」


「私もそう思った。だが、スタロが魔女を指名してきた後で、あいつは思い出したように言ったのだ。『二、三日前に魔女になった貴方の娘をお願いします』とな」


 ルゼは背中に冷たいものを押し付けられた感覚になった。自分が魔女である情報もそうだが、二、三日前に魔女になったという情報が知られているのが不気味に感じられたからだ。


「お前、魔女になったことを、家族以外の誰かに言ったか?」


「師匠には言ったけど、それ以外は誰にも言ってねぇよ」


「あの人か。それならそこから漏れることはないな」


 母親が一瞬も疑うことなく師匠を信じたのは、何故かうれしかった。だが、なぜ母親も師匠のことを信じているのだろうか。


「俺は師匠の事を信じてるけど、おふくろは何でそう思うんだ?」


「あの人は俗世に興味がない。それにお前が魔女であるかどうかに、何の価値もないと思っているはずだ。だからお前が魔女になったことを誰かに言うことはない」


 価値がないと言われるのは少々きついものがある。師匠にとって自分は価値がないのだろうかと思うと、ルゼは心が締め付けられるようだった。それが顔に出てしまったのだろう。目の前の母親がすこし慌てた感じになった。


「ああ、いや、言い方を間違えたな。お前が魔女であろうとなかろうと、あの人にとって、お前の価値は何も変わらない、という意味だ。もちろん、私や家族も同様だぞ。魔女であろうとなかろうと、お前は大事な娘だし、兄達から見たら大事な妹だろう」


 面と向かって言われると照れる。だが、そう聞くと、魔女になったことを師匠に念話で伝えた時、「お前が継ぐのか。まあ、頑張れよ」とだけ言われた。本に気持ちがいっていたとは言え、よく考えればそっけない。弟子が魔女になったのだから、もっと喜ぶなりしても良かったはずだ。そう考えると、自分が魔女であるかどうかは師匠にとって本当に関係がないのだろう。なら、師匠が誰かに弟子の自慢をするようなことも無い気がした。それはそれでちょっと寂しい気がするが。


「セラという名前に聞き覚えはあるか?」


 急に母親からそう問われたルゼは、自分の知っている名前ではない、と思った。そもそも知り合いが手で数えられるほどしかいないのだ。魔力操作が出来るようになった三年前から魔術師ギルドの仕事を請け負うようになったが、依頼主とは会わないし、ほとんどがソロで対応してきた。もしかしたら、依頼主に居たかもしれないが、少なくとも自分は知らない。


「いや、知らねぇな。誰だよ?」


「スタロの話では、そのセラという奴がお前を指名した。だが、そいつはお前の名前さえ知らなかったそうだ」


「そいつはどこの誰なんだよ? これまでの依頼主に居たとしても俺は知らねぇぞ」


「ふむ、最初から話さないとだめだな。まず、お前に来た依頼なんだが、ダンジョンで見つかったある本の検証だ」


 ダンジョンで見つかったものに関して、自由に売買することはできないと、ルゼは以前聞いたことがあった。ルゼにとって数少ない知り合いである冒険者からの情報で。


「その本はアビスの最下層から見つかったそうだ」


「はぁ? アビスって迷宮都市にある、あのアビスかよ」


「そうだ、あのアビスだ」


 人界に住む者なら子供でも知っている。人界最大の大きさを誇り、多くの宝が出土されたダンジョン。冒険者なら誰もがそこで一攫千金の夢を見る。ルゼは冒険者ではないが、一度は行ってみたいと考えていた場所だ。しかし、ダンジョンが認識された千年前から踏破されたという話はない。「アビス踏破」というのは、嘘の代名詞として扱われるほどなのだ。


「そのアビスを踏破したのが、冒険者のセラ。冒険者ランクはアダマンタイトだそうだ。そして、本の検証にお前を推薦したらしい」


 知り合いである冒険者もランクはアダマンタイトなので、そこに繋がりはあるかもしれないが、その知り合いに魔女になったことは伝えていない。知り合いではあるが、それほど親しくはないので。


「へぇ。でも、俺のことを知っている可能性はあるが、魔女であることは知らねぇはずだぞ」


「私もそう思ってな、スタロに問い合わせたんだが、セラという奴は、本に関わりがある、としか答えてくれなかったそうだ。それにお前には会ったこと無いし、名前も知らない、と言っていたそうだぞ」


「ますます分からねぇな。会ったことも無い上に、名前も知らねぇのに、本に関わりがあるのは分かんのかよ」


 簡単に言うと不気味だ。アビスで見つかったという本に興味はあるが、こんな怪しい依頼は受けない方が賢明に思えた。


「なんだか気味がわりぃな。断ってくれねぇか?」


「そうか。仕方あるまい。お前が魔女であることをどうやって知ったのかは分からないが、何かの罠かもしれん。もしかすると、スタロやセラと他の検証者がつるんでいて、検証中に何かしら仕掛けてくる可能性もあるからな」


「他の検証者ってなんだ?」


「ああ、お前以外にも本の検証者を推薦したそうだ。確か、勇者や魔王、聖女、教授に冒険王を推薦したらしい」


「今、なんて言った?」


 目の前の母親が、ルゼにとって聞き捨てならない人物を言った。


「お前以外にも検証者を推薦したそうだ、と言ったんだが?」


「違う。誰を推薦したってところ」


「ああ、それなら、勇者、魔王、聖女、教授、冒険王だ。あと、スタロ自身も検証に参加するらしいな。確か連絡を貰った時点では、教授と冒険王は参加することが決まっていると言っていた」


「アイツ、来るのか……」


 ルゼの数少ない知り合い。一度だけ一緒に仕事をしたことがある人物、冒険王。


 そして、ルゼの片思いの相手。


「……受ける」


「なんだと?」


「その依頼を受ける」


 ルゼは本来なら、片思いの相手に対して行動を起こせるタイプではない。精々、ギルドから配信される高ランク冒険者の情報を読む程度。だが、タイミングが悪い、もしくは良いことに、三日かけてお気に入りの恋愛小説を読んだ直後だった。そのことが自分に強気で行けと後押ししている気がしていた。


「それは構わんが、どういう心変わりだ?」


 思春期を迎えているルゼとしては、それを母親に言うことはできない。バレたら恥ずかしい以前に心臓麻痺を起こす可能性がある。


「気になることがある」


 嘘ではない。詳細は言えないが、嘘ではない。


「……分かった。参加の意思を伝えておこう。詳細についてはこちらで詰めておく。迷宮都市に行く準備をしておいてくれ」


 ルゼは頷くと、スキップしたい気持ちを抑えつつ、執務室を出た。




 部屋に戻ると、ルゼはベッドにダイブした。そのまま枕に顔をうずめて、足をバタつかせる。


 久しぶりにアイツに会える。それが何よりもうれしい。一年前、一緒に仕事をしたときは、まだ魔力操作に自信が無かったこともあり、控えめなアプローチすら出来なかった。だが、今は違う。魔力操作は完璧だし、魔女にもなった。さらに、あれから恋愛小説をさらに五百冊以上読んだ。アイツを振り向かせるには十分な勉強をしたと言っても良い。


 それに男を振り向かせるにはどうしたらいいのかを師匠にも相談したことがあった。師匠には恋愛の達人という友人が居たようで、その極意というのを師匠から聞いた。当時、その方法は顔から火が噴き出るほど恥ずかしい内容だった。それは今でも同様だが、いくつかの小説には同じようなことが書かれていたので間違いではないのだろう。全く同じことはできないが、少しアレンジすればなんとかなる、そう考えていた。


 だが、ルゼは知らなかった。


 数多く読んだ恋愛小説のほとんどがフィクションであることを。師匠が恋愛というものに疎いことを。師匠の友人が恋愛の達人というのは自称だったことを。


 もし、どれか一つでも知っていれば、おかしいと思ったはずだ。二つ知っていれば、ありえないと思い、全部知っていれば、馬鹿にされたと思ったはずだ。


 だが、それらを全部知らなかったために、ルゼは何の疑いもなく、師匠の言葉を信じてしまったのだ。


「師匠。男の気を引くのにはどうすれば良いかな?」


「裸でエプロンだけ装備しろ」


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師匠。男の気を引くのにはどうすれば良いかな?」 「裸でエプロンだけ装備しろ」 ↑ あってるけど それは恋人以上の場合だよ
[一言] 読み直すと閑話が最高に面白いです。
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