第三話:異世界転生
鉄板の悪役令嬢物語
女神様の気まぐれで悪役令嬢に異世界転生。
無事卒業できなければ待ち受ける運命が国外追放か断頭処刑!?
さあ、どうする、どうなる?
悪役令嬢リリアーヌの苦悶の日々が始まります。
私はガレント王国の侯爵家令嬢、リリアーヌ=ボンレス・シーナ・ザイナス。
今年で十三歳になる。
後二年後に成人を迎えるのだが、国の風習でこの三年間王都ガルザイルの学園で学ばなければならない。
「まさかこの十三年間でここまであっさりと順応するとは‥‥‥」
「お嬢様、馬車が来ました」
独り言を言っていると侍女が私を呼びに来た。
今日この日、私は王都の学園に入学する。
そして私の名前、リリアーヌとはあのゲームの悪役令嬢。
ゲームを全部クリアーしていないけど、彼女のバッドエンドは知っている。
この後学園でとあるイベントで第三王子と関係を持ち許嫁になる。
そしてこの王子の周りに群がって来る女性たちをあの手この手で排除してザイナス家と王家の結びつきを強くする役割が有った。
頭では分かっているけどそんな風にすると卒業式でざまぁを喰らい、あのゲーム通りだと国外追放か断頭処刑という羽目になりかねない。
「あの女神め‥‥‥」
まさか本当にゲームの世界に転生させるとは!
ぎりっと歯ぎしりをする。
この三年間、何としてもバッドエンドは回避しなければならない。
そして何が何でも生き残ってやる!
ぐっとこぶしを握り私は学園へと向かうのだった。
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