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先生、恋人になりませんか?!  作者: 雨宮雨霧


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夏休み明け

「叶、起きて!」

「嫌です起きません。」

布団を頭まで被って抵抗。今日から学校です、最悪。本当に嫌だずっと夏休みでいいのに。

「起きろ。」

布団をはがされました私の負けです。仕方がないので起きて朝ご飯用意する。眠いなぁ、学校行きたくないな。食パンって何分焼くんだっけ、3分でいいか。わかめスープ作って卵焼いてこれでいいだろう、完成ってことで。

「叶また食べないの?1日持たないって。」

「大丈夫です、生きていける。」

食べなくても死にはしない。食べなくてもなんとかなる、大丈夫。そう言い聞かせているだけだと言われると反論できない。正直、身体に言い聞かせているだけだ。

「ちゃんと学校行ってちゃんと帰ってくること。いいね?」

「分かってます、ちゃんと。綾音様も早く帰ってきてください。」

先生を見送ってなんだか心が寂しくなった。さてと、着替えて洗濯して洗い物して…頭が回らない。学校嫌だなー、行きたくないな。担任変わってないかな。私が死ぬわけないのに失礼な人間だよなほんとに。回らない頭で色々考えていたら眠くなってきた。早く家事終わらせて学校行こう、面倒だな。

制服ほこりつもってるんだけど…萎える。掃除機でほこりを吸ってベランダで(はた)いて仕方なく着る。私はスカート折ったりしてないから長いまま。ミニスカが似合う女の子たちが羨ましいなと思ったり。足出せないからなぁ、出したくもないけど。そろそろ行かないと遅刻する、急げ。

「あ、早瀬さんおはよう。」

学校の校門に担任居て大鬱。どっか行け、嫌い。もちろん担任が悪いことをしたわけでも言ったわけではないことも分かっている。今の私にはその「優しさ」がどうしても受け入れることができない。去年先輩が亡くなったこと、忘れているわけじゃない。再発防止というか死なせないように頑張っているのも分かっている。ひねくれてるんだ、ごめんね。

「…おはようございます。」

挨拶したしもうこれでいいだろう、教室行って寝よう。始業式も始まってないけどもうすでに帰りたい。先生に会いたい。早く学校終わらないかな。

ぼーっとしていたら始業式終わってくれて学校も終わっていた。ぼーっとするのが一番いいな、気付いたら時間経ってくれる。

「学校どうだった?またなにも食べずに行って大丈夫だった?」

「ぼーっとしていたら学校終わっていました。」

「それはそれでどうかと思うけど。」

晩ごはんはちゃんと食べるので大丈夫、生きていける。学校の前はどうしても食欲ゼロだからどうしても食べれない。そういう人間なんだ、仕方がない。

「課題忘れた人多すぎて困ったよ、なんで忘れるんだろうね。」

「先生も大変ですね、忘れたというよりやっていないのでは…」

先生の愚痴も聞くのです、私ばかりではバランスが悪い。先生を困らせる人間は失せろ、と心のなかで思いつつ。それは自分も含まれているのか?と思いつつ。二学期初日、終了。

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