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先生、恋人になりませんか?!  作者: 雨宮雨霧


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ぽかぽか

ゴロゴロしてたら休み終わって授業眠いしめっちゃ嫌だ。そんなときは連射した先生の写真を眺めるに限る。逃げる先生かわいすぎ。逃げてる割にすごい笑ってるの、楽しかったなって思い出す。今は窓際の席だからぽかぽか陽気が心地よい。寝れる。

学校が終われば買い出しの前に屋上で寝ている。今もビルで寝てることを先生は知っているのだろうか。知られていないはずと思いながら日向ぼっこ。あたたかい、心地よい。寝そうになったら寝たいのを我慢して買い出しに行く。特売の野菜とかお菓子とか買って帰る。今日はなに作ろう?作り置きもあるし簡単に済ませられるかな。

先生の家に帰ってとりあえず寝転ぶ。ゴロゴロする。眠くなってきたらちょっと寝る。外で寝たら風邪ひきそうだけど家だから大丈夫だろう。…先生働いてるのに寝るのもよくないかと思ったので勉強します。予習しようと思っても解き方がなにも分からないので復習だけ。疲れたら先生の写真見て元気を出すに限る。

「今から帰る。」

先生からLINEが来た。ご飯作るか!作り置きの酢の物、きんぴらごぼう、味噌汁…ご飯早炊きして魚焼く。卵焼きいる?いらない?いるかな。

「ただいま。」

「おかえりなさい!ご飯用意しますね。」

先生帰ってきましたうれしいです。先生が帰ってきたら家の中が明るくなる気がする。一人だと電気つけてるはずなのに真っ暗な気分になる。

「いただきます。」

先生が食べる姿見るだけで私はお腹いっぱいになれます。だから食べなくても大丈夫なのです。

「叶、食べないの?死ぬよ?」

大丈夫じゃないらしいです、強制的に食べることになりました。先生が食べてるのだけ見ていたいんだけどな。私は別に食べなくてもなんとかなると思ってる。

「食べなくても数日は生きれます。」

「そうかもしれないけどなにも食べずに学校行ったら倒れるよ。ちゃんと食べて。」

食べないと怒られるのは間違いない。仕方ないので食べますよ。自分が作ったご飯は別に美味しくもないのに先生は美味しいと言ってくれる。優しすぎて神。

「綾音様ってなんでいつも美味しいって言ってくれるんですか?」

「美味しいから。美味しいのに美味しくないって言う必要ないし。」

美味しいと思ってくれるんだね、ありがとう。これからも頑張って作るね。美味しくなかったら美味しくないって言ってほしいけど多分先生は言わないだろう。まずいって言ってくれていいからね、言われたからってもう作らないとはならないから。

「ところで質問なんだけど。ビルでなにしてたの?」

「…何の話ですか。」

どうも私のスマホにGPSついているらしい。いつの間につけられたんだろう、とても怖い。でも先生だからいい。先生に監視されていたい。

「日向ぼっこしてました。」

「公園でもできるでしょう。」

それはそうだ。なにも言えない、これからは別の場所でぽかぽかするか。先生に問い詰められるのあまり好きじゃない。ぽかぽかどころじゃない。凍りそうになるからもうちょっと場所を考えよう。

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