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先生、恋人になりませんか?!  作者: 雨宮雨霧


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準備

今年度も気付けば終わって桜も咲き始めて春すぎる。出会いと別れの季節は嫌いだ。片付けも大分終えた。先生の家に住むとはいえこの家にもまぁまぁな頻度で帰ってくることだろう。

「綾音様の家住めるとか天国ですかね。」

「なに言ってるの。」

呆れた顔と声。先生の呆れた顔好きだったりするよ。毎日呆れられてる気がするよ気のせいでは多分なさそうだ。

「一年お世話になってしまったな、こんなはずじゃなかったんだけど。」

「出会えたのは運命ですね。」

「違うね。」

温度差が激しすぎて寒暖差アレルギーになりそうだ。運命だって絶対。先生とすれ違えたのは絶対運命。

「恋人なってくれるんですよね?」

「卒業したらね。高校生と付き合ったら私ヤバい人でしょ。しばらくは親代わりってことで。」

私は別になにも気にしないけど大人はそういうわけにはいかない。夜に一人彷徨ってて親に捨てられてて居ても立っても居られなくて保護して親代わりしてます、ってことにしておくね。

「綾音様と住めるなんて思ってなかったです。」

「私もだよ。毎日手作りのご飯食べれるとか思ってなかった。」

先生が帰ってくるのは遅い。本当に遅い。仕事で疲れ果てて料理なんてできるはずもない。先生は私が生かします、先生の健康のためにちゃんと料理作ります。

「叶ってどうやって料理覚えたの?」

「ネットです。全部ネットで調べて実践してました。」

小学生の時とかは菓子パンとかおにぎりとか給食で食いつないでいた。そんな生活をずっとできるはずもなくて一回教室でぶっ倒れて保健室の先生に自分で料理すればいいと言われまして。たまに料理を調べてするようになって。食べない日のほうが多かったけど少しずつ料理ができるようになった。自分で料理をすればいい、まぁその通りだったなと思う。小学生に言うには冷たい気もするけど。

「綾音様もやればできますよ。」

「土日とかやってみようかな。いややっぱりやめる。」

一瞬で意見を変えましたね先生。それが先生だからそのままで居てほしい。また先生と一緒に料理をするのも楽しいだろうな。大変でも楽しいが勝つだろう。

「ペットカメラ置いていくんですか?」

「こっそり帰ってこっそり色々やりそうだから置いていくよ。新しいのまた買ったから大丈夫だよ。」

ネットで買ってこっそり色々やろうと思ってたのに。先生にはなにもかもバレバレだ。仕方がない、計画は続行します。

「知ってると思うけどうちそんなに広くないからね。なんか出てきたら捨てといてね。」

「狭くもないですけどね。なんか出てきたらもらいますね。」

先生の家は狭くもない。物が溢れているだけ。色々物色したらなんか出てくるかな。先生の家で暮らせるとか夢のようだな。この家で過ごすのもあともう少し。先生と幸せになりたい。

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