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先生、恋人になりませんか?!  作者: 雨宮雨霧


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ひなまつり

ひな祭りらしい。うちにはひな人形がないからひなあられだけ食べます。ひな祭りも初めてやるな。初めてしかない。

「ひな祭りなんでひなあられと甘酒用意しました。」

「そんな時期か。」

ひなあられ美味しい。甘酒温まる。ひな祭りはひな人形を女の子の健康を願って身代わり人形として飾り、無事をお祝いしたらしい。ひな人形ないけど生きてるよかった。

「ひなあられって美味しいですね。」

「そうだね。すぐに湿るから早めに食べないとだよ。」

湿る前に食べる、案外難しいと思っている。一回にたくさん食べられないし食べようと思ったときにはもう湿ってたり。さっさと食べろという話だが。

先生が嫌な話題をまた持ち出してきた。

「叶の検索履歴に劇薬あったんだけどなにする気?」

「劇薬ってなにかなって思って調べただけです。」

毒薬じゃないからいいでしょ。え、別に飲もうとか思ってないよ一歩間違えたら死ぬじゃん。というかどうやって手に入れるんだ。高校生が手に入れられるわけがない。

「劇物とか調べてなにをする気なの。」

「なにもする気ないです調べただけです。」

ひな祭りってこんな問い詰められる祭りだったかな。おかしいな。別に死のうとしているわけじゃありません信じてください。

「その後に買ってた薬はなにに?」

「なんでバレてるんですか。消したはずなのに。」

「私が受け取りました。」

私が買ったのに先生に受け取られてる。なんでそうなる。なんで先生の手元にある。やめてくれよ本当にそれ私のだよ返してくれよ。

「ひなあられでも食べときなさい。薬は没収です。」

「薬…」

メンヘラに振り回される先生も大変だよねだから見捨ててくれて構わないから薬返してくれますか。いや捨てないでほしいけど。

「ひなあられのほうが美味しいでしょ。」

「それはそうですけど。」

薬が美味しいわけない。そりゃそうだ。先生にまた没収されました悲しい現実。先生と暮らしてる以上、乱用することはできないらしい。最近やってなかったからいけるかなって思ったんだけどな駄目だったみたいだ。

「甘酒冷めちゃった。」

「変なもの買うから悪い。私の分も温め直して。」

自分で温めてくれよ。そこは自分でやるよって言ってくれよ。いいよ先生は疲れてるから座っててください。私のせいで人生振り回されて可哀想だから温め直します。甘酒は温まるけど下手したら私たちの関係冷え切っちゃうな。あまり先生を困らせないようにします気を付けます。

「綾音様、なにしたら薬返してくれますか?」

「返すわけないでしょ。なに言ってるの。」

返されるわけなかった。カッターも返してもらえないのに薬を返してもらえるわけがない。大人しく勉強でもしておきます、仕方ないな。

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