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先生、恋人になりませんか?!  作者: 雨宮雨霧


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落とし物は隠し事

溜まりに溜まった写真をブルーレイに保存中。クラウド上にも保存中。アルバムにも追加中。先生にバレたら消せと言われそうだがもう時すでに遅し。消さないよ、絶対。消したくないから色んな場所に色んな形で保存しているのだから。保存ついでに写真を見返していく。こんなことしたな、あんなこともあったな。先生かわいいな。なんで私と居てくれるんだろう。

それより中身のわからないブルーレイが出てきた。というか落ちていた。先生の落とし物だろうか、興味しかないので中身を覗いてみよう。なにかななにかな、どんなものかな。画面に映し出されるまであった背徳感は映し出されたと同時に後悔に変わった。ペットカメラの映像じゃないか、知らない間にこんなものを…

「あ、ここに落ちてたんだ。」

「そんなところに落とさないでください。踏んだら壊れますよ。」

落ちていた場所に戻しておいたけど。ぶっ壊すか迷ったけど意味ないだろうから壊さなかったけど。なんでそんなものを落とすかな、ちゃんと管理してくれよ。なんでも床にポイポイ捨てるからこんなことになるんだ。やっぱり事故を装って踏みつけて壊すべきだったかな。今度落としてたら容赦しないからね。

「それ、なにが保存されてるんですか?」

「仕事関係のものだよ。」

先生が嘘ついてる。目が泳いでる。中身はもうすでに知っているからね。隠そうとしても遅いからね。あれが仕事関係のものなわけがない。私と同じく永久保存しようとしたんでしょう、そんなところまで似てしまって…一緒に暮らしていると色々起こるものなんだな。

「なにこれ、刃?」

あ、やばい。見つかった。私のほうが大ピンチなのでは。リュックの内ポケットからひょっこり出てきたカッターくん。いつからそこに居たんだ?と思いながら切れ味を確認して。あ、紙を切っただけだからね。切れ味はもちろん悪かった。だから刃を折って…落としてたんだね…。危ない落とし物をしてしまい大変申し訳ない。以後気をつけます。どっちにしろ先生に怒られる。

「没収。」

「はい。」

実はあともう1本出てきたんだけど。隠しておこう、そうしよう。没収されてもうないよな?と確認されて。心臓止まるかと思った。もうやらないけどさ、工作とかするときに使うかもしれないじゃん。隠すつもりは別にないけど隠しておくね。それでまた見つかって怒られる未来が見える。…悪いことはしていないです。隠し事なんてしたことがありません。私はいい子なので。先生の目が怖いのでしばらく逸らしておく。

「まだあるでしょ、出しなさい。」

「はい。」

大きなため息を吐かれてしまいました。私が全て悪いです申し訳ない。私のほうが隠し事が多いので先生のことを悪く言うことはできません。あのブルーレイは確かにお仕事関係のものでした、以上。

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