転んでも無傷
学校の階段で滑って転んだんですけど無傷でした天才。通りかかった担任に転んでびっくりされて無傷でびっくりされた。私って案外強かったりする?しない?なにがともあれ怪我をしなくてよかった。怪我したらうちの先生が超心配してくれるからね。これ以上心配と迷惑かけるわけにはいかないから気を付けます。でも制服が汚れた。怪我をするより最悪な気もする。洗えば解決するんだけどさ、面倒じゃん?自分で洗濯物増やしてしまった、最悪。どれもこれも自分が悪いし自己責任。
「制服どうしたの?」
「汚れたので洗濯しました。」
今日は金曜日だったからまだよかった。生乾きの制服は流石に着たくないしそんな制服で学校に行きたくない。部屋干し中の制服が先生に見つかった。一緒に住んでいるんだから当たり前なんだけど。これって説明しないといけない感じなのかな。そんなことないか。いいか。はぐらかせばいいや。
「汚すとか珍しいね。なにかあったの?」
聞くよねやっぱりそうだよね。先生が聞かないわけがなかった。ここは正直に話したほうがいいだろう、怪我してないし鈍臭い人間だな、で終わってくれるはず。
「階段で滑って転んだだけです。あ、無傷なんで大丈夫です。」
「なんで怪我をしていないのか不思議なんだけど。ちゃんと気を付けるんだよ。」
無傷だったのは先生のおかげかもしれない。先生の力はすごいからね、多分そのおかげかな。自分でもなにを言っているのか分からないけどそういうことにしておく。先生はすごい、以上。
「フリッター作ってみました、味は知りません。」
「初めて見る。」
ネットで作れそうな料理を漁っていたら見つけたレシピ。作れるか分からなかったから一か八かで作ってみた。揚げ物は真夏にやると死にそうになるから今のうちに。今の時期でも暑くてやばかった、死ぬかと思った。暑いのは苦手なんです、とても。
「美味しいよこれ。」
「それならよかったです。」
ちなみに揚げ物も苦手なんですよ、とても。練習がてら作ってみるけど衣剥がれたとかよくありすぎて困る。素揚げのほうが向いているのかもしれない。気合いを入れないと作る気にもならないし作れないし。先生が居なかったら作ろうとも思わなかったな。まずご飯を作る気にもならなかった。
「今日は傘さしてくれたんですね。」
「濡れたくなかったから。」
先生の基準が分からないんですけど誰か教えてくれますか?今日は1日中しっかり雨が降り注いでいたからさして帰ったのかな。濡れたくないのに傘をささない日が多いのはなぜなのさ先生。どういうことだよ、矛盾しているじゃないか。矛盾するのが人間なんだろうけどしすぎだよ。濡れたい日と濡れたくない日があるのだろうか。真実は分からない。




