暑すぎる夏休み
ついに始まりました夏休み!
高校は結局ぼっちのまま一学期が終わってしまった。
悲しい現実に背を向けて今日もゴロゴロダラダラしちゃいます。
「叶ー、私もう出るからね。ちゃんと起きるんだよ。」
「はぁい。」
先生のご飯を作ってソファで爆睡するのが最近のルーティン。先生は夏休みなのにほぼ毎日学校。帰ってくるのはまだ早いけどいつも忙しそうだ。あと日焼けやばい。前より日焼けめっちゃしてる。熱中症にはならないでほしいな。ガチで気を付けないと死んでしまいそうだ。
テレビをつけると暑そうな街の様子が映し出されていた。今日の最高気温は36度?暑いな本当に。暑い通り越して熱いじゃないか。
冷房をつけても暑い。扇風機は何なら熱風。家の中でも溶けてしまいそうだ。
ソファからフローリングに落っこちて涼む。冷たい床が気持ちいい。
蝉も夏バテ、私も夏バテ。もうなにもしたくない。
「ただいまー、暑い暑い。って叶なにしてんの。」
「暑いのでね、涼を求めているんですよ。」
床に這いつくばって冷たいところを探す。なんか先生引いてるけどいいや。
「麦茶いりますか?それともスポドリ?」
「麦茶。」
麦茶を注いで氷をぶち込む。暑いから氷もすぐに溶けていってしまう。
「暑いねー」
「暑すぎて死にそうです。」
「死ぬな。」
「暑いのが悪い。」
最近のお昼ごはんはそうめんか冷やしうどんか冷やし中華。野菜入れておけばOKだと思っている。
「麺茹でるのも暑い。」
「ファイト。」
ファイトじゃないよ先生。料理するだけで熱中症なれる。暑い暑い、嫌なくらい暑い。
「叶は夏休みどっか行かないの?友達…居なかったね。」
「友達居なくて悪かったですね。」
友達居ないよどうせこれからもぼっちだ。いいもんぼっち楽しいよ?一人で気ままに行動できるしね。誰にも気使わなくていいしね。友達なんてないさ友達なんて嘘さ。
「綾音さんははどこか行かないんですか?」
「先生たちとどっか行くかな〜、あと帰省。」
「楽しんできてくださいね。」
私は日焼けするのも嫌だし暑いのも嫌だしどこにも行きません!課題?ナニソレオイシイノ?いつかやります。大丈夫です。燃やせば解決。
「一緒にどっか行く?」
「どこに。」
「学校。」
なんで学校になるんですかね先生。もうちょっとなんかあるでしょ。暑いからどこにも行きたくないな。先生とデートしたいけどさ。
「そうだ花火。花火行くか。」
「花火…いいですね。」
花火は好きだ。いつから行ってないだろう。親と行ったことあったな。でも親が不倫相手と人混みの中どっか行っちゃったんだよね。花火が嫌なくらい綺麗だったのを覚えている。
「じゃあ決定、浴衣でも着たらいいよ。叶なら似合う。」
「先生も着てくださいね。」
「え。」
先生の浴衣姿を見れるだなんて幸せすぎないか?お金なら私が出しますんでぜひ浴衣を着てください。




