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先生、恋人になりませんか?!  作者: 雨宮雨霧


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花より先生

春だなぁ、日が長い。朝起きたときはまだ暗いが日が昇るのが早くなった。自然、すごい。今は先生とお花見の準備をしている。先生を巻き込んでお料理中。嫌そうな顔をしながらも手伝ってくれる、ありがとう。ご褒美もちゃんとあげるからね。

「焦げたー!」

「大丈夫です、私がちゃんと食べます。」

焦げた卵焼きはあとでちゃんと私が食べます。先生が作ってくれたんだもん、食べるしかないよね?食べないとかありえない。私が焦がしても私が食べるけどね、もったいないから。

「タコさんウインナー…じゃない。」

「足多すぎ。」

先生にめっちゃ笑われてしまった。タコさんじゃなくてこれでは宇宙人だ。宇宙人に失礼か、ごめんなさい。私が生成した化け物は私が責任を持って食べます。去年もなんか足を増やしすぎた記憶、作るのが下手すぎる。食べるもの多くなってきたぞ、もう失敗できない。おにぎりは失敗しないだろう、流石に。ちょっと形が悪くても味は変わらない。ふりかけとかないし梅干しもないから塩むすび。おにぎりとおむすびの違いってなんだろう?まぁ、美味しいからどっちでもいいか。

「やっとできた。」

「お疲れさまでした、ありがとうございます。」

先生を巻き込んでよかった。一人で作るより先生と作るほうが楽しい。どんなハプニングがあろうと、それを笑えるのがまたいい。これからもたまに巻き込むか、嫌がるだろうけど。作った物たちを詰め込んで、お花見に行きます。楽しみ、もうすでに楽しい。

「めっちゃ咲いてる、すごい。」

「綺麗ですね。」

一面桜色に染まった景色。これは写真を撮らないとだ。桜じゃなくて先生を撮りたい、いや桜も撮るけどさ。先生でいっぱいにしたい、記憶も写真も。全部先生で埋め尽くしたい。花よりお弁当な先生は早速食べ始めている。微妙な顔をしたり美味しそうな顔をしたり。今度はもう少し美味しいものを作れるように一緒に頑張ろうね。

「卵焼きが壊滅的。」

「そうですか?美味しいですけど。」

「味覚バグってるの?」

先生が作ってくれたんだ、美味しいに決まっているだろう。何と言われようと意見は絶対に変えない。世界で一番美味しいから、絶対世界一だから。頑張って作ってくれてありがとう、巻き込んでごめんね。でも美味しいからね。

「やっぱり花よりお酒だな。」

「私は花より綾音様です。」

お酒を飲む先生をひたすら撮る私。お花見に来たはずなのに先生ばかり見てしまっている。これはこれでいいかな、先生見ってことで。桜の写真も一応撮ったよ、先生にピントが合っているけど。桜はちゃんと肉眼で見たほうがきっと綺麗だからさ、今から目に焼き付けておきます。でも先生を見たい衝動に駆られてしまう、桜ももちろん好きだが先生が好きです。来年も一緒に見に行こうね、生き伸びようね。

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