リトルストーム
小さな足 誰とも合わない歩幅
出遅れているような感覚
いつも背中越しに皆の笑い声
必死になって耳を澄ましていた
手を握ってくれた人いなくなって
自分で歩くしかなくなった
置いていかれないように走る
息切れさえも忘れて がむしゃらに
目の前の人影さえ踏めなくて
少しでも追いつこうと足を伸ばした
気付いたときに立っていた
一歩遅れのスタートライン
今 足が届く場所に立って
小さな足でも跡を残していく
飛び散った土が軌跡を結ぶ
巻き上がった砂埃 掻き分けて
辿り着く果て その目で見据えて
通り抜けていく朝の日差し
静けさの中を走り抜けて
ようやく届きかけた距離
指先一つ届かない先 皆がいた
振り返る時間もなく必死に
追いつけるように足掻いて
誰かの足跡を踏みつけていく
果てに何も忘れて 息を飲んで
夜明けも夕暮れも見送る影も
目の前を走り去っていく
風が吹き飛ばすわずかな足跡
強すぎて 眩しくて 目を瞑って
握りしめた手を精一杯振って
小さな足先で地面を抉って
拓けた砂塵の果て 飛び込んで
風にさえ抗った視界の先
歯を食いしばって抜き出た
誰もいない晴れの道 聞こえた
背中越しの声援 少し笑えた
未来さえ踏破していた歩幅
時間にさえ追いついて 越える
今年最後の詩になります。今年度も沢山の方にこの詩集を読んで頂けたようで、嬉しい限りです。ありがとうございます。
不定期更新にはなりますが、今後も更新を続けていこうと思います。
それでは皆様、よいお年を。




