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ロストロールプレイ
言葉は失いジェスチャーだけで
分かり合えない会話を続けた
返ってくる仕草の意味も分からず
ただ本能のままに引き金を引く
壊れた時計 あの日の時刻のまま
世界は止まった それなのにまだ
世界は煙を上げて壊れ続ける
この先に未来などないはずなのに
小さな夢は大きな望みの犠牲になって
夜の闇を彩る星のようになるから
託された過去を載せた光はいつか
夜明けに架かる虹になると信じた
哀しみが悲しみを拭って涙も枯れるなら
その時が辿り着けた未来だと信じたい
汚れていく視界は冷たく それでもまだ
夕焼けの中に沈む太陽を見つけられるから
ジェスチャー届かずに無言のまま
語り合えない会話が絡み付く
反応もなくなったその果てに
ただあり合えた数秒先を夢見た
砕けた時計 あの日の時刻も分からなくなった
世界は動き出す 置き去りにされた僕ら
世界は誰が望まずとも産声を上げて
想像もしなかった未来を
僕らが必要ない未来を歩き始める
失われた夢と叶えられた望みが嘆く
犠牲になった過去を忘れて
夜明けが来て目が覚めたらきっと
全て本に書かれた歴史のように
語り継がれて捨てられていくのだろうか
悲しみが哀しみを忘れた時に涙が流れるなら
きっと繰り返される 都合のいい世界が
汚れきった視界にはもう何も見えない
夕暮れの茜色だけが暗闇を照らす




