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Fraternity like a pure love.
僕と君の間に愛という言葉はいらない
だからって君を愛していないわけじゃないんだ
君と僕は友達みたいな関係だ
好きなんて言葉は言わない
僕らはキスをするより手をつなぐ
ドラマみたいな出会いをしたわけじゃない
アニメみたいな物語があったわけじゃない
気が付いたら君のことを好きになっていて
気が付いたら君の側にいたんだ
告白したのどっちだっけ? もう覚えていないな
まるで日常の中に隠れてしまったみたいだ
友愛みたいな恋を僕はしてしまったのだろう
ちょっと変わった恋の仕方を
他人から見ればきっと僕らは変に見えるだろう
でも僕はそれでいいと思ってる
不器用な愛し方よりもこっちの方が僕らしいから
愛してるとか好きだとか滅多に口にはしない
だって僕らは既に側にいる
それだけで愛してることになるじゃないか
気の利いた言葉よりもありのままの言葉で
今日も僕は君と手を繋いで歩いて行こう
映画みたいなロマンチックなことはない
漫画みたいな純愛も起こりはしない
これはただありふれた愛の形の一つ
ただそれだけのことなんだ




